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ローカル検索でNAPの統一が重要な理由

日本のローカルSEOガイド

ローカル検索でNAPの統一が重要な理由

ローカル検索に取り組むのであればNAPの統一は重要です。

この話をすると、次のことを想像する方が多いと思います。

  • NAPを統一することで、検索エンジンが店舗を正しく認識できる
  • 同じエンティティとして統一される
  • サイテーションを獲得できる

ウェブで検索しても、検索エンジンやクローラの認識のためにNAPの統一をするという記事ばかりです。もちろん、どれも正しいのですが、最も重要なことが抜け落ちています。

それは、NAPを統一すると店舗を探しているお客様が迷わないという視点です。

この記事では、検索エンジンだけでなく、お客様のためにNAPを統一することが、ローカル検索に取り組む上で重要だというお話をします。

NAPとは

  • Name:店舗名・会社名
  • Address:住所
  • Phone:電話番号

NAPとは、店舗情報で最も重要な「Name」「Address」「Phone」の頭文字の略です。

インターネット上に散らばる店舗情報は、Googleマイビジネスや自社サイトといった公式情報だけではありません。
飲食店ではグルメサイト、美容室ではホットペッパービューティ、ホテルではOTAなどのポータルサイトにも店舗情報は掲載されています。また、レビューサイトやTwitterやFacebookでも掲載されていますよね。

この時、店舗名の表記がバラバラだったらどうでしょうか?お客様には分かりにくいし、迷ってしまうかもしれません。

NAPが統一されていないケース

NAPが統一されていない具体例を見てみましょう。

次のようにNAPの表記がウェブ上でバラバラだと見にくいですよね?

Name (会社名)

株式会社の表示が違う例です。

  • 「〇〇〇株式会社」
  • 「〇〇〇(株)」
  • 「〇〇〇(株)」

Address (住所)

番地のありなしや半角全角の表記が違う例です。

  • 「神奈川県藤沢市藤沢1丁目1番1号」
  • 「神奈川県藤沢市藤沢1-1-1」
  • 「神奈川県藤沢市藤沢1−1−1」

Phone (電話番号)

電話番号の半角と全角の表記が違う例です。

  • 「0466-00-0000」
  • 「0466−00−0000」

NAPの統一が重要な理由

冒頭でお話したとおり、NAPを統一する理由は次の2つです。

  • NAPを統一するとお客様が迷わない
  • クローラが店舗を正しく認識できる

どちらも重要ですが、お客様のためにNAPを統一する視点を忘れないでください。

NAPを統一するとお客様が迷わない

NAPを統一するとお客様が店舗を探す時に迷わなくなります。

「Cafe 江の島」というお店があったとします。
このお店が「カフェ 江の島」「カフェ 江ノ島」「カフェ・えのしま」「Cafe えのしま」などと、ウェブ上でバラバラに表記されていたら、お客様は迷ってしまいますよね?
例えば、店舗のウェブサイトでは「Cafe 江の島」と表記されているのに、Googleマイビジネスでは「カフェ 江の島」、Twitterで「カフェ・えのしま」のようなケースもよく見かけます。

ユーザー視点はGoogleが最も重要視する項目です。
NAPの統一は、検索エンジンだけを意識して行うものではなく、お客様が店舗を探しやすくして、店舗を探す時に迷わないためにも非常に重要です。

クローラが店舗を正しく認識できる

検索エンジンはある程度、表記の揺れにも対応できるとはいえ、完璧ではありません。
住所の番地が半角と全角で違ったとしても、多くのケースでは同じ住所だと理解できます。それに対して、店舗名でアルファベットと英数字が異なる表記の場合、同じ店舗と認識できないケースも多く見られます。

NAPを統一することで、クローラが店舗を正しく認識し、エンティティを理解しやすくなり次のような効果が見込めます。

  • NAPを統一することで、検索エンジンが店舗を正しく認識できる
  • 同じエンティティとして統一される
  • サイテーションを獲得できる

NAPの統一はどのようにやるのか?

NAPの記載があるページを定期的に確認し、間違いがあれば修正していきます。
店舗情報は、ご自身で管理しているサイトやSNSだけでなく、外部サイトなどにもあると思います。次のようなページでNAPが統一されているか確認します。

  • Googleマイビジネス
  • 自社サイト
  • 外部サイト (第三者のブログなど)
  • ポータルサイト (食べログ、ぐるなび、ホットペッパービューティなど)
  • SNS (Twitter、Facebook)

自分でNAPを統一できる

ご自身で管理できるものについては、必ずNAPを統一します。

  • Googleマイビジネス (ビジネス情報や投稿)
  • 自社サイト
  • ポータルサイト (食べログ、ぐるなび、ホットペッパービューティなど)
  • SNS (Twitter、Facebook)

Googleマイビジネスのビジネス情報や自社サイトであれば、NAPを統一できるはずです。食べログ、ぐるなび、ホットペッパービューティなども契約していればご自身で管理画面からNAPを統一できます。

自分でNAPを統一するのが難しい

第三者のブログ、口コミやレビューなど、ご自身でNAPの編集ができないケースもあります。以下のような場合です。

  • 第三者のブログやサイト
  • Googleマイビジネス (レビュー)
  • ポータルサイト (レビュー)

この場合、第三者に連絡をとって修正してもらいます。相手によっては応じてくれないこともあると思いますが、それでも地道に根気よく依頼することが重要です。

さいごに

ローカル検索でNAPの統一が重要な理由についてお伝えしました。

インターネット上に散らばるNAPを統一することで、お客様に分かりやすく、また検索エンジンも正しく理解できるようになります。
必ずNAPは統一した表記にすることを強くオススメします。