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Googleマイビジネスを始めたら、ウェブサイトやSNSの情報発信も忘れずに

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Googleマイビジネスを始めたら、ウェブサイトやSNSの情報発信も忘れずに

Googleマイビジネスを始めると、ウェブサイトやSNSの情報発信が疎かになりがちです。
ビジネスオーナーにとって、本業の合間に複数のウェブサービスを運用するのは大変ですし、どれか一つに集約したい気持ちも理解できます。

そんな兆候があった時、僕は心を鬼にして、次のようにお話します。

大変なのは分かりますが、インターネット上にお店の情報を整備するつもりで、ウェブサイトやSNSもやってみませんか?
新規のお客様の来店やリピーターを増やすチャンスに繋がります。

ユーザーに情報を届けるには、ユーザーがいる場所に発信することが重要です。

この記事では、Googleマイビジネスと並行して、ウェブサイトやSNSの情報発信することの重要性をお伝えします。

お客様はGoogleマイビジネスだけを見て来店するわけではない

これがウェブサイトやSNSの情報発信を行う理由です。

Googleマイビジネスが集客に効果があるのは事実です。
しかし、Googleマイビジネスは、Google検索やGoogleマップで検索するユーザーしかアプローチできません。

それ以外のチャネルでお店を探しているユーザーもたくさんいます。
では実際に、どんなウェブサービスを使ってお店を探しているのか見ていきます。

飲食店を探すユーザー

「家族で美味しい焼肉を食べに行こう。3歳児もいるから、多少騒いでもOKで、子供用の椅子があるお店がいいな。」と考えているユーザーはどのように焼肉屋を探すでしょうか?

  • Googleマップなど地図サービスで探す
  • GoogleやYahoo!など検索エンジンで探す
  • TwitterやInstagramなどSNSで探す
  • 食べログなどのグルメ口コミサイトで探す
  • ぐるなびなどのグルメ情報サイトで探す
  • グルメブログで探す

美容室を探すユーザー

「美容室を変えようと思ってるけど、どこか良い美容室はないかな?」というユーザーはどのように美容室を探すでしょうか?

  • Googleマップなど地図サービスで探す
  • GoogleやYahoo!など検索エンジンで探す
  • InstagramやPinterestやTwitterなどSNSで探す
  • ホットペッパービューティーや楽天ビューティなどのサロン予約サイトで探す

ホテルを探すユーザー

「赤ちゃんがいるから部屋食ができるホテルを探している」ユーザーはどのようにホテルを探すでしょうか?

  • Googleマップなど地図サービスで探す
  • GoogleやYahoo!など検索エンジンで探す
  • TwitterやInstagramなどSNSで探す
  • 楽天トラベルやじゃらんなど旅行予約サイトで探す
  • TripAdvisorなど旅行口コミサイトで探す
  • 旅行ブログで探す

ユーザーがいる場所にきちんと情報を整備することが重要

今見てきたとおりですが、ユーザーは様々なウェブサービスを使ってお店を探します。
中には、グルメ情報サイトで見つけたお店を、Google検索で調べたり、Twitterで評判をチェックするユーザーもいます。

お店を探しているユーザーがいる場所に、お店の情報を整備しておくことが集客の鍵となります。

Googleマイビジネスの整備

最初にGoogleマイビジネスの情報を整備します。

情報を整備するというと難しく聞こえますが、決してそのようなことはありません。
以下のような、ごく当たり前のことをすれば、Googleマイビジネスの情報を整備できます。

  • ビジネス情報を整備
  • 商品やサービス、お店の写真を掲載
  • お知らせを投稿
  • お客様の口コミや感想に返信

※Googleマイビジネスで情報を整備する方法は、下記のページで紹介しています。

お店のウェブサイトの整備

Googleマイビジネスに掲載できる情報には限りがあります。
あくまで用意された項目しか、情報の整備はできません。

Googleマイビジネスでお店を見つけて「このお店に行ってみたい。もう少し詳しい商品やサービスが知りたい」といったユーザーは、そのお店のウェブサイトを訪問する方が多いでしょう。

ウェブサイトには、Googleマイビジネスに掲載できなかったけれど、お客様に伝えたい商品のポイントや魅力について詳しく掲載します。
写真やテキストを使って分かりやすくページを作っていくと、お店のことを深く知りたいユーザーのニーズを満たせます。

専門サイトの整備

飲食店、美容室、ホテルなどのお店であれば、グルメサイト・美容サイト・旅行サイトなどの専門サイトの整備も重要です。
よく、Googleマイビジネスを始めたら、専門サイトの掲載を止めてもいいですかと聞かれることがあります。
可能な限り続けることをオススメします。

理由は、その専門サイトでお店を探すユーザーがいるためです。
せっかくお店を探したのに、そこにないというのは、ユーザーにとってもお店にとっても不幸なことです。

最近少なくなっている印象ですが、飲食店ならばグルメサイトで探したり、旅行なら旅行予約サイトで探したり、美容室なら美容予約サイトで探す方もいます。
また、多くの専門サイトは、口コミサイトとしての役割もありますので、お客様にお店のレビューを書いてもらうことが重要なのは言うまでもありません。
口コミへの返信は忘れずに行ってください。

  • 正しいビジネス情報を掲載
  • レビューを増やす
  • レビューに返信する

SNSの整備

SNSの整備も重要です。
SNSを利用してお店を探すユーザーも増えています。
ユーザー属性によって様々な使い方がありますが、次のように使っているケースを良く見かけます。

  • Instagram:ハッシュタグや位置情報でお店を探す
  • Twitter:お店の評判をチェック

株式会社TableCheckが2019年12月に行った調査を見ると、SNSでお店を探すユーザーは一定数います。
重複回答もあるので100%にはなりませんが、ざっくりとした割合を把握するには役立ちそうです。

飲食店を利用する際に頻繁に利用する手段をすべてお選びください。

  • グルメサイト 78.9%
  • Google検索 48.3%
  • 友人・知人に聞く 40.3%
  • 地図サービス 30.2%
  • SNS 23.6%
  • グルメ本 17.0%
  • コンシェルジュサービス 4.9%
  • その他 1.2%
  • 検索しない 5.8%

出典 グルメサイト評価、「信頼していない」「気にしない」飲食店7割近く。信頼性低下、ツール多様化で進む〝グルメサイト離れ〟

次のような基本的な運用を行っていけばOKです。

  • お客様からの口コミにレスを返す
  • お客様の感想に返信する
  • フォロワーを増やすことは重要ではない

使っていないブログやSNSを閉鎖する

昔やってて放置したブログやSNSが残っているのであれば、整理することも必要です。
記事もほとんどなく、何年も放置しているようなブログであれば、更新しないことを明記するか、閉鎖してしまうのも一つの手だと思います (こちらはリスクもあるので、よく分からない方は専門家に相談してください)。

サイテーションは?

ここまでの中で、サイテーションについて言及がないと感じた方もいるかもしれません。
サイテーションとは、リンクはつかないが、SNSや外部サイトでお店の名前や口コミが言及されることを指します。

個人的には、事業者の方がサイテーションという言葉を意識する必要はないと思いますが、外部サイトやSNSで良い文脈での言及があると検索エンジンの評価に繋がることを覚えておいてください。

ちなみに、検索エンジンは、ローカル検索のランキングを付けるために、Googleマイビジネスの情報だけでなく、自社サイトの情報、外部サイトの情報、SNSの口コミなどウェブ上に存在する様々な情報を収集しています。

さいごに

Googleマイビジネスと並行して、ウェブサイトやSNSの情報発信することの重要性をお伝えしました。

ユーザーに情報を届けるには、ユーザーがいる場所に発信することが重要です。
お店を探しているユーザーがいるところに、情報を届けてください。