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docomoが導入する「QRコード決済」は、日本で普及するのか?

テクノロジー

docomoが来年3月末までに「QRコード決済」を導入する模様です。

テクノロジーとしてみると、なにも新しいことはありません。Suicaのような非接触ICと比較すると、明らかに後退している感あるよね。

それに加えて、docomoが提供する「QRコード決済」は、携帯代金と一緒に支払いができることを売りにしている時点で、もうがっかりですわ・・・

「QRコード決済」なんて、利便性が高くなるわけじゃないのにね。クレジットカードを持っていない子供や若者からの利用が増えることを期待してるんだろうね。

NTTドコモが、QRコード読み取りによる決済サービスを今年度中にローソンなどで始めることが13日、分かった。利用者は、店頭でスマートフォンのアプリに表示したQRコードを読み取ってもらうことなどで代金支払いが完了する。代金は毎月の携帯電話料金と一緒に支払う。

QRコード決済

NTTドコモ「QR決済」導入 今年度 ローソンなどで 買い物代金、毎月の携帯料金に合算

ドコモの計画するQR決済は、毎月の携帯電話料金と合算して決済代金を支払う仕組みのため、クレジットカード登録などは不要だ。ドコモの「dポイント」を支払いに充てることもできる。

中国ではQR決済を含むキャッシュレス決済の割合が全体の約6割を占め、露店などの小規模店でも普及が進む。これに対し、現金支払いの割合が世界最高水準の日本では、キャッシュレス決済比率が約2割にとどまる。だが、政府は訪日外国人の利便性向上などを目的に、10年後に約4割まで引き上げる目標を成長戦略に盛り込んだ。

ドコモはQR決済の導入費用負担の少なさを武器に、ベンチャー各社などと提携して対象店舗の拡大を図る。ドコモは従来型携帯電話時代から電子マネー「iD」の普及を進めているが、今後は「iDが浸透していない地方の小規模店舗にもQR決済を普及させたい」(ドコモ幹部)考えだ。

「QRコード決済」とは

「QRコード決済」とは、店舗側が決済金額の情報が入ったQRコードを用意し、お客が各自のスマホで読み取ると、オンラインで決済できるというものです。

中国やインドでの電子マネー払いは、「QRコード決済」がスタンダードになっています。

これには理由があって、クレジットカードの普及率の低かったところに、スマホ端末と通信インフラがセットになって普及したことで、「QRコード決済」が拡大したという事情があります。

あと、偽札の流通が多いというのも、「QRコード決済」が浸透した理由の一つです。

「QRコード決済」を導入する店舗のメリット

店舗側のメリットは、初期費用がほとんどかからないことです。スマホかタブレットを1台用意しておくだけで、「QRコード決済」を導入できますからね。あと、月額費用などの固定費用がかからないのもポイントだよね。

中国では、Alipay・WeChat Payが主流です。中国での普及は凄まじく、コンビニでも屋台でも「QRコード決済」で決済ができる模様。

なぜ中国で「QRコード決済」が流行っているのか?

なぜ中国で「QRコード決済」が流行っているのかというと、店舗側がQRコードを用意して、お客はQRコードを読み取るスマホを用意するだけで完結するというシンプルさがウケてるんだろうね。

Apple PayやAndroid Payのような電子マネーを導入するとなると、店舗側で電子マネーのリーダー端末を用意する必要があります。端末を購入して、システムを揃えるとなると、かなりの初期費用がかかってしまうのです。

これに対して、「QRコード決済」ならば、店舗側はスマホかタブレットが1台あれば完結しますからね。

店舗側の導入コストが安いというのが、中国で急速に広まった最大の理由です。

ドコモが「QRコード決済」を導入する理由

3つあります。

  • docomoのスマホの契約者数 4454.4万にアプリをプリインストール
  • Suicaを導入するコストに二の足を踏むような小規模店舗への普及を狙ってる
  • クレジットカードを持っていない子供・若者を狙っている

docomoのスマホの契約者数 4454.4万にアプリをプリインストール

2017年3月期におけるdocomoのスマホの契約者数は、4454.4万になります。
QR決済のアプリを、スマホにプリインストールすることができるので、docomoは普及するという見込みを目論んでるんだろうね。

docomo 契約者数

Suicaを導入するコストに二の足を踏むような小規模店舗への普及を狙ってる

docomoでは、 非接触決済の「iD」というサービスを既に提供しています。
でもね全然流行ってないんだよね。

「Suica」の加盟店舗数が約35万店舗あるのに対して、「iD」の加盟店舗数は約5万店舗ですからね。

「QRコード決済」は、Suicaを導入するコストに二の足を踏むような小規模店舗へ、普及させたいということなんだろうね。

例えば、海の家とかには最適だと思うよ。導入コストもほとんど掛かりませんからね。

でもね、2016年度から鎌倉・由比ヶ浜の海の家は、18店舗全て、クレジットカードも電子マネーも使える模様です。2017年も使えることは確認済みです。三井住友カードと連携してるんだけど、こういうの時代遅れだよな〜。

QRコード決済 由比ヶ浜 海の家

クレジットカードを持っていない子供・若者を狙っている

決済代金を、携帯電話料金と一緒に引き落とすという話なので、クレジットカードを持たない子供・若者を狙っていることは間違いない。
特に親がまとめて携帯電話料金を支払っているケースだと、子供はガンガン使うからね。

docomoはキャリア決済を推進している

2017年5月にdocomoのキャリア決済ができるサービスは増えました。iTunesとAmazonでキャリア決済ができるようになっています。
はっきりいって、クレジットカードを持っていない、マネーリテラシーが低い層をターゲットにするってのは、儲かれば何でもやります的な感じでどうも好きになれないんだよね。

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まとめ

以上のことから、docomoが導入する「QRコード決済」は、黒船が来航していない現実を考えると、ある程度、日本でも普及すると思います。

でもね、技術的には、Felicaを実装してSuicaで先行していた日本が、カメラがあれば簡単に実装できる「QRコード決済」も導入するというのは、考えさせられますよね。

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