iOSの「iCloud写真」と「マイフォトストリーム」の使い勝手は何が違うのかまとめます。
どちらもiCloudのサーバーを経由してPCとiPhone間で写真が同期できますが、かなり使い勝手は異なります。
この記事では、「iCloud写真」と「マイフォトストリーム」の違いについてお伝えします。
「iCloud写真」とは
iPhone、iPad、MacBookなど複数のデバイス間で写真の同期をしたい方に最適です。
写真だけでなくビデオも同期されます。
どの端末でも同じ写真を見ることができるのがポイントですが、iCloudストレージを消費するため、有料のストレージを購入する必要があります。
Appleのサイトを見ると、
iCloudは、あらゆるApple製デバイスに組み込まれています。つまり、写真、ファイル、メモなど、あなたのものすべてが安全に保存され、最新の状態に保たれ、あなたがどこにいてもアクセスできるようになるということです。
「iCloud写真」の特徴
- iCloudストレージを消費する
- 保存期間は無制限
- 保存枚数も無制限
- 動画のアップロードも可能
- iCloud.com からのアクセスが可能(Apple IDでログインすればブラウザで見れる)
- 解像度の劣化なし
- 写真も動画も取り込みにUSBケーブルが不要
同期されるもの
- 写真以外に、動画も同期されます。
- 写真にトリミングなどの加工をした場合も、同期します。
- アルバム名も同期します。
※「iCloud写真」を有効にすると、iTunes経由で同期している写真は、削除されるので注意してください。
iCloudのストレージプラン
「iCloud写真」を使うなら、最低でも50GBの有料ストレージを購入しないと現実的に使えません。
特にデジタル一眼のRAWデータがあると、データのサイズが大きいので。
- 5GBまで無料
- 50GBが月130円
- 200GBが月400円
- 2TBが月1300円
iPhoneの「iCloud写真」を有効に
設定方法を見てみます。
- 設定 → iCloud → 写真 → 「iCloud写真」を有効に
iPhoneのストレージを最適化
Mac本体の写真ライブラリに100GBの写真を保存している場合、iPhone6s 64GBと同期できるのか気になります。
RAWデータを扱っている方なら、iPhoneの本体容量より、写真ライブラリの容量が大きくなることも十分考えられます。
この場合、「iPhoneのストレージを最適化」を有効にすれば、iPhone本体には写真のサムネイルが保存されます。解像度の高い写真が必要なときだけダウンロードするので、ストレージを消費しません。
iCloudで200GBのストレージを購入して、64GBのiPhoneを使うという選択肢もあります。
- 設定 → iCloud → 写真 → 「iPhoneのストレージを最適化」を有効に
Macの「iCloud写真」を有効に
- システム環境設定 → iCloud → 写真 → オプション → 「iCloud写真」を有効に
「iCloud写真」のメリット
iPhone、iPad、Macを複数台持っていて、どの端末でも写真を楽しみたいなら、「iCloud写真」を有効にしましょう。
写真だけでなく動画も自動で同期するので便利です。
「iCloud写真」のデメリット
Appleでは、「iCloud写真」のバックアップコピーを取ることをオススメしています。
iCloud バックアップで二重に保存されることはないので、ライブラリのバックアップコピーは常にとっておくことをお勧めします。
「マイフォトストリーム」とは
iPhoneやiPadで撮影した写真を、MacやWindowsに自動で表示することが可能です。
その逆も可能で、Macに取り込んだ写真を、iPhoneの写真アプリの「マイフォトストリーム」で見ることもできます。
iCloud経由で自動で同期しますが、iCloudの無料で使える容量5GBを消費しません。
マイフォトストリーム (自分のフォトストリーム) を使えば、iPhone、iPad、iPod touch で最近撮影した写真や、Mac または Windows パソコンからアップロードした写真を見ることができます。
公式 マイフォトストリーム
「マイフォトストリーム」の特徴
- iCloudストレージを消費しない
- 保存期間は30日間
- 保存枚数も1000枚
- 動画のアップロードは不可
- iCloud.com からのアクセスは不可(ブラウザでは見れない)
- 解像度の劣化なし
- 写真の取り込みにUSBケーブルが不要
- 動画の取り込みにはUSBケーブルが必要
「マイフォトストリーム」を有効にして、便利だなと思う点は、Macへの写真の取り込みにUSBケーブルが不要になったことです。
iPhoneで撮影した写真が、自動でMacの写真ライブラリの「すべての写真」に入ってくる点です。30日経過して「マイフォトストリーム」から写真が消えても、写真ライブラリに残る点は便利です。
「iCloud写真」との違い
「iCloud写真」と何が違うのという話になりますよね?
一番の違いは、「iCloud写真」のようにすべての端末で写真を共有できる訳ではない点です。
「マイフォトストリーム」は、母艦となるMacに、iPhoneなどの写真が全て集まってくる仕組みです。
Macの母艦で写真の管理をするという方なら、無料で使える「マイフォトストリーム」がオススメです。
わたくしは「マイフォトストリーム」を使っていて、iPhone と iPad Air それぞれで撮影した写真が、母艦となるiMac 27inchの写真ライブラリに自動で入ってきます。
また、デジタル一眼の写真をMac本体に取り込んだ場合も、「マイフォトストリーム」を経由して、iPhoneやiPadで見ることが可能です。
しかしマイフォトストリームには、保存期間は30日間、保存枚数1000枚という制約があるので、全部の写真が見れるわけではありません。
動画は「マイフォトストリーム」で同期しないので、USBケーブルで同期する必要があります。
iPhoneの「マイフォトストリーム」を有効に
- 設定 → iCloud → 写真 → 「マイフォトストリーム」を有効に
Macの「マイフォトストリーム」を有効に
- システム環境設定 → iCloud → 写真 → オプション → 「マイフォトストリーム」を有効に
「iCloud写真」と「マイフォトストリーム」の併用は?
可能です。
両方オンにすると、写真アプリに「マイフォトストリーム」の項目は出てきませんが、バックグラウンドで機能しています。
Windowsで使うなら、Windows 用 iCloud をインストールすれば、「マイフォトストリーム」で写真の同期が可能です。
「iCloud写真」と「マイフォトストリーム」どっち?
Mac、iPhone、iPadなどの複数端末で写真を同期したいなら、「iCloud写真」を使ってください。5GB以上の写真がある場合、ストレージを購入しないと使えないのでご注意ください。
逆に、iPhoneやiPadなど複数端末を所有しているが、それらの写真が母艦となるMacに自動で取り込め、母艦で写真を管理できればいい、という方なら「マイフォトストリーム」がオススメです。無料で使えます。
さいごに
「iCloud写真」と「マイフォトストリーム」の違いについてお伝えしました。
※この記事を読んでいる方は、こちらの記事も参考にしています。
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