世界のAmazonプライム会員が1億人を突破しました。
ジェフ ベゾス氏が株主に向けた書簡で判明した模様です。プライム会員数をAmazonが公表したのは初めてとのこと。
Prime – 13 years post-launch, we have exceeded 100 million paid Prime members globally.
13年が経過し、世界中の有料Prime会員数は1億人を超えました。
プライム会員が1億人を突破というのは、世界の人口はおよそ74億人ですので、74人に1人がプライム会員という計算になります。恐るべしAmazon・・・
今日のエントリーは、なぜプライム会員は急増してるのかについて考えてみます。
プライム会員が急増してる理由
プライム会員が急増してる理由は、Amazonの戦略が功を奏していることは言うまでもありません。が、プライム会員になるメリットがユーザー側にあることが大きいです。
プライム会員になると、どんなメリットがあるのか見ていきましょう。
Amazonの利便性は高い
Amazonの利便性は高いです。東京都内の一部のエリアならば当日配送してくれるし、僕が住んでいる藤沢市でも、ほとんどの商品は翌日に届きます。
一度Amazonを利用すると、他のECは使いたくなくなりますね。
サブスクリプションを無料で提供
プライム会員になると、Amazonで提供しているサブスクリプションが無料で利用できます。国によってプライム会員の年会費は異なるし、プライム会員に提供されるサブスクリプションも異なるので、一概には言えないのですが、多くの国で以下のような特典がプライム会員に与えられます。
- 商品の配送が無料
- プライムビデオが見放題
- Prime Musicが聴き放題
- プライム・フォトに容量無制限で写真を保存
プライムビデオは、NetflixやHuluと比べると提供される動画の数は少ないです。
また、Prime Musicも、SpotifyやApple Musicと比較すると、UIや楽曲数で劣ることは言うまでもありませんが、無料なのでそこまで文句を言うユーザーはいないはず。
商品の配送が無料になった上で、サブスクリプションが無料になるので、ユーザーのメリットは大きいですよね。
複数のサブスクリプションをユーザーに提供する
Amazonの戦略がすごいのは、複数のサブスクリプションをユーザーに提供していることです。
1日24時間しかありませんから、1人1人のユーザーは、利用できるサブスクリプションに限界があります。
1つのサブスクリプションしか提供していない場合、中毒になったユーザーが利用しまくることもありますが、複数のサブスクリプションを提供しているので、ユーザーはコスパが高いことを実感しつつ、実はそんなに利用しないということになるのです。
複数のサブスクリプションをユーザーに提供することで、ユーザーは分散されるため、サーバがパンクすることからも解放されるんだよね。
Fireタブレットのバラ撒き
プライムビデオ・Prime Music・電子書籍を楽しむための端末は、iPhoneやAndroidでも可能です。
でもね、Amazonは自社で開発しているFireタブレットを激安でバラ撒くことで、ユーザーを囲い込んでいます。
ちょっと前まではプライム会員だと7980円でFire HD タブレットを購入できました。今は、プライム会員じゃなくても一律でFire HD タブレットは8980円です。Fireタブレットは5980円です。
この金額で、結構サクサク動きますからね。コスパはめちゃ高し。僕のNexus 5Xより快適に動作していますww
Amazonの顧客ファーストは徹底している
Amazonの顧客ファーストは徹底しています。
ECのサービスを展開する以上、顧客のITリテラシーは高いユーザーから低いユーザーまで様々です。
ユーザーの不満が出ないように、24時間対応の電話サポートがあるECはAmazonだけ。楽天やYahooは電話サポートの窓口すらありませんからね。Amazonは様々なユーザーときちんと向き合っているので、次回の購入も必然的にAmazonになるんだよね。返品も基本OKです。
例えば、電話でのサポートセンターは24時間対応しているだけでなく、ウェブ上から自分の電話番号を入力すれば、1分以内に電話をかけてくれます。
顧客に電話代を負担させないというところが徹底されています。電話でどんなサポートが受けられるのでしょうか?
届いた商品に不具合があれば即返金の手続きを取ってくれます。以前、Amazonマーケットプレイスで購入した書籍が書き込みだらけだらけだった際、出品者が全く対応してくれなかったのですが、Amazonが責任を持って返金してくれました。新品だけでなく、中古の商品に対しても返金してくれるのです。
「Amazonマーケットプレイス保証」を申請してみた先日、川上量生氏の「鈴木さんにも分かるネットの未来」の古本を、Amazonマーケットプレイスで購入しました。 「鈴木さんにも分かるネットの未来」は、ジブリが毎月発行している小冊子「熱風」に、川上量生氏が連載していたものを、まとめた書籍です。...また、Fireタブレットの使い方が分からなくても丁寧に教えてくれます。
無料電話サポートがあるAmazon!楽天Koboとの格差最近のAmazonの快進撃は凄まじく、もう誰に止められないという感じです! 年間3900円払ってプライム会員になれば、プライムビデオで映画が見放題になるし、プライムミュージックで100万曲以上の音楽が聴き放題。 そのプロモーションの一環とし...
1億人のユーザーがいるAmazonプライム年会費の収入は?
1億人のユーザーがいるAmazonプライム年会費の収入を算出してみましょう。
プライム会員の会費は国によって異なります。日本ならば3900円ですが、アメリカは99ドル、イギリスは79ポンドです。
アメリカの市場調査会社CIRPの報告書によれば、2017年6月の米国におけるプライム会員数は8500万人に達したのこと。
参考 Amazon Prime Reaches 85 Million US Members
プライム会員1億人の内訳を、アメリカのプライム会員が8500万人、その他の1500万人のプライム会員の年会費を一律5000円として計算すると、約9754億円です。
>Amazonはプライム会員の年会費として、年間 約9754億円の収入があるということになります。
コストコ同様の年会費制のビジネスモデル
Amazonプライムは、コストコ同様の年会費制のビジネスモデルです。
年会費を払ってくれたユーザーだけに、サービスを提供するというもの。会員数が増えれば増えるほど、会員へのサービスのグレードは上がります。
ちなみにコストコの会員数は、世界で見ると9150万人です。年会費を一律4000円として計算すると、会費だけで年間3660億円の収入になります。
さいごに
以上、世界のAmazonプライム会員が1億人を突破し、プライム会員が急増してる理由について書きました。
会員数が増えれば増えるほど、会員へのサービスの質は向上するため、今後もプライム会員は増えていくはずです。
日本のプライム会員の年会費は、プライム会員への特典に対して年会費が安いので、近い将来絶対値上げされそうです。
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