3年前の2016年7月10日の参議院選挙当日、参議院選挙の投票方法についての記事を公開しました。
参議院選挙の投票方法が複雑で理解できていなかったのと、分かりやすくまとまっている記事がなかったことが大きな理由です。
当日の朝7時に記事を公開して、1日でGoogle検索から2,416PV、Yahoo検索から2,043PVのアクセスがあったので、それなりに役に立ったのかなと思っていました。
この記事が3年後の2019年7月の参議院議員選挙で再び読まれることになります。
期日前投票が始まる7月5日から選挙当日の7月21日までのGoogleアナリティクスをご覧ください。17日間で48,596PVのアクセスがあったことがわかります。
このブログは政治についての言及を全くしておりませんし、当該記事のカテゴリは「よもやま話」です。
つまり当サイト並びに著者である僕自身に、政治に関する専門性や権威性はなく、Googleが品質評価ガイドラインで言及しているE-A-Tは当然ながらないと言えるでしょう。
では、3年前に僕が書いた参議院選挙の記事を、検索エンジンはどのように評価したのでしょうか。
結論を時系列でまとめると以下のようになります。
- 7月14日までは「参議院 投票方法」に関連する検索クエリの順位は3位以内
- 7月15日のアルゴリズム調整で、候補者や公党など公式サイトの順位が上がり、僕の記事の順位は下がる
- 選挙が終わった7月25日の検索結果を見ると、僕の記事が再び3位以内に戻る
7月5日に加筆修正する
7月5日に3年前の記事にアクセスがあることに気が付き、以下のように加筆修正しました。
- 選挙区の候補・比例区の候補についてのリンクを今回の参議院選挙のサイトのリンクに修正 (前回同様、朝日新聞のサイトにリンク)
- 2018年7月18日に公職選挙法が改正されており、参議院の定数が242人→245人に変更されていたので、その点について加筆
今回の参議院選挙の投票方法は前回と変わらないので修正しませんでした。
また、参議院選挙のドント方式を説明している表が画像だったのをテキストに修正しようと思いましたが、時間を確保できず断念しました。
7月14日までは「参議院 投票方法」などの検索クエリで3位以内だった
Search Consoleの検索パフォーマンスレポートを確認したところ、7月14日までは「参議院 投票方法」など、多数の関連するクエリで3位以内でした。
ちなみに1位は「本田あきこ」という比例代表の候補者。この候補者のサイトは「参議院選挙 期日前投票」でも1位でした。優秀な選挙参謀がいるなと思っていました。
Googleのアルゴリズムの調整があった
「参議院 投票方法」に関する検索クエリで、7月15日〜17日にアルゴリズムの調整がありました。僕の記事の順位も下がりました。
傾向としては個人サイトの順位が下がり、候補者や政党のサイトやメディアサイトの順位が上がります。検索エンジンの立場ならば当然です。個人サイトの場合は、信憑性がどこまで担保されているか分かりません。
アメリカの大統領選挙中に、ガゼ情報やデマが拡散したことは記憶に新しいですよね?
検索クエリ別に掲載順位の変動を見る
Search Consoleの検索パフォーマンス レポートで、検索クエリ別に掲載順位の変動を見てみます。
これから紹介するデータの期間は、期日前投票が始まる7月5日から選挙当日の7月21日までとなります。
この17日間で「参議院」に関連した検索クエリでの合計クリック数は1.58万、表示回数8.61万、平均CTR18.3%、平均掲載順位6位となっています。
それでは、「参議院」を含む検索クエリの掲載順位を見ていきます。
「参議院選挙投票の仕方」の順位
期日前投票が始まってから投票日までの17日間のクリック数は7,111、平均CTR13%、掲載順位は6.9位でした。
- 7月14日の順位は1位 → 7月17日には9.2位 → 7月19日に3位に上がり → 選挙当日の7月21日は9.3位
- 選挙後の7月25日の順位は2位
「参議院選挙 投票方法」の順位
次に「参議院選挙 投票方法」の検索クエリを見ていきます。
17日間のクリック数は2,491、平均CTR29.2%、掲載順位は4.1位でした。
- 7月14日の順位は3位 → 7月16日に12位 → 7月20日に24位まで下がり → 選挙当日の7月21日は21.9位
- 選挙後の7月25日の順位は3位
「参議院選挙投票方法」の順位
「参議院選挙 投票方法」との違いはスペースの有無です。
17日間のクリック数は2,021、平均CTR27.2%、掲載順位は3.4位でした。
- 7月14日の順位は3位 → 7月15日に6.2位 → その後は圏外
「参議院選挙やり方」の順位
17日間のクリック数は599、平均CTR40%、掲載順位は3.6位でした。
- 7月15日の順位は2.3位 → 7月16日には6.4位に下落 → 7月17日以降は2位
「参議院選挙 やり方」の順位
こちらも「参議院選挙やり方」との違いはスペースの有無だけです。数字を見ればわかりますが、クリック数や掲載順位はほとんど同じ推移を辿っています。
17日間のクリック数は512、平均CTR40%、掲載順位は3.5位。
- 7月15日の順位は2.2位 → 7月16日に6.4位へ下落 → 7月17日以降は2.3位
「参議院選挙 投票の仕方」の順位
17日間のクリック数は498、平均CTR29%、掲載順位は4.9位。
- 7月14日の順位は1位 → 7月17日に9.1位へ下落 → 7月19日に3位 → 選挙当日の7月21日は9.1位
「参議院議員選挙 投票方法」の順位
17日間のクリック数は229、平均CTR35.8%、掲載順位は4.4位。
- 7月14日の順位は2.4位 → 7月16日に10.7位へ下落 → 7月17日以降は圏外 → 7月18日に5.6位、19日に7.4位 → その後圏外
選挙後に順位は戻る
選挙後にアルゴリズムは変わったようです。一時的に上がっていた公式サイトの順位は下がり、再び僕の記事の順位が上がりました。以下の検索クエリ、7月25日の検索結果です。
- 参議院選挙投票の仕方・・・2位
- 参議院選挙 投票方法・・・3位
選挙当日と前日、掲載順位は低かったけどアクセスは多かった
Googleアナリティクスのデータを見る限り、選挙当日と前日は掲載順位は低かったにも関わらず、僕の記事へのアクセスはそれなりにありました。
参議院選挙のドント方式を説明した分かりやすい記事が、検索結果上位になかったことが原因だと推測します。
投票所に行ってみたところ、2枚の投票表紙をもらって「選挙区」「比例代表」をそれぞれ投票することになりますが、仕組みが複雑すぎてよく分からないという方も多かったと思います。
僕は期日前投票をしましたが、投票所の入り口でスマホで検索してる人たくさん見かけました。
関連性の高いコンテンツの順位を上げるアルゴリズムだけではない
検索エンジンが評価するコンテンツは何かと言われると、一言で答えることは難しいのですが、ユーザーにとって役に立つコンテンツや、検索クエリと関連性の高いコンテンツは評価される傾向にあります。
とはいえGoogle検索は、ページの品質が高く検索クエリに関連性の高いコンテンツを検索結果に順番に表示しているだけではありません。ユーザーの検索意図、ユーザーからの評価、検索クエリの解釈、検索結果の多様性、コンテンツの信ぴょう性など様々な要因が影響して検索結果は作られています。
選挙中にガセ情報やデマが検索結果に出てこないようにするために、アルゴリズムが変わることは当然だと思います。関連性の高いコンテンツだからといって、必ずしも順位が高いわけではありません。
今回の順位の変動をまとめると以下のようになります。
- 7月14日までは「参議院 投票方法」に関連する検索クエリの順位は3位以内
- 7月15日にアルゴリズム調整があり、候補者や公党など公式サイトの順位が上がり、僕の記事の順位は下がる
- 選挙が終わった7月25日の検索結果を見ると、僕の記事が再び3位以内に戻った
さいごに
以上、3年前に書いた参議院選挙の記事を、検索エンジンはどのように評価したのかについてお伝えしました。
当サイト並びに著者である僕自身には、政治に関するE-A-Tがなかったため、選挙日を前後してこのような順位を辿ることになりました。面白いですよね。Google検索は決して完璧だとは思いませんが、アルゴリズムの調整でこのような検索結果を作っています。
クライアント先を除くと、あまり他人のGoogleアナリティクスやSearch Consoleを見る機会は少ないと思いますので参考になればと思います。
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