FREETELが、東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。
負債総額は26億円とのことです。MAYA SYSTEMという会社がスポンサー候補のようで、事業の再生が図れるか協議中とのこと。
2013年にSIMフリー端末をリリースした時は、ユーザーの視点で商品を開発している姿勢に共感していただけに、今回の民事再生法の適用を申請したことは、非常に残念でした。
でも、2015年にMVNO事業に参入してからは、docomoなどのキャリアのビジネスモデルを追従している感じで、あまり好きにはなれなかったけど。
結局、キャリアのビジネスモデルを追従したけど爆死してしまいました。
フリーテルの創業者 増田 薫氏とは
増田 薫氏はかなり熱い人です。Twitterを見てみると、
FREETELブランドのスマホ、SIMを発売。日本メーカーとして2025年9月までに世界一になりたいです。現在30か国でスマホを発売中。
ハードウェアメーカーで世界一を目指すと断言する日本人は見たことがなかったので、わたくしは増田社長に期待してました。
「FREETEL(フリーテル)」の名前の由来も、端末代や通信料が高過ぎるというユーザーの声を反映して、自由で安いスマホのあり方を提案するといった意味を込めて付けた名前なんですよ。
2015年までの端末メーカーとしてのFREETEL
FREETELは2013年にAndroidの格安SIMフリースマホを発売しました。格安なんだけど、電話サポートもあって、安心してユーザーが使える端末だったんだよね。
当時、日本で購入できるSIMフリースマホは、中華製のクオリティの低いものがばかりでしたので、わたくしはFreetelに注目していました。
その後、2015年に発売されたPriori 2は、わずか1万円でそれなりに動作するAndroidでした。自分で購入して、気に入ったのでレビュー記事も書きましたからねw
こちらなんと9980円です(税抜き)。
海外旅行に行くからSIMフリースマホ買おうという時に、簡単に手が届く金額設定です。
年に1度、2度海外に行くなら十分元が取れます。
また、日本のメーカーなので、フリーダイヤルの電話サポートが付きます。これはほんとに素晴らしい。海外の露天で2万円くらいで中国製のSIMフリースマホが売ってますが、買うなら絶対こちらです。
FREETELの端末のサポートは?
民事再生法の適用を申請した以上、FREETELユーザーへの端末サポートは、全く期待できません。修理などもあまり期待できないと思います。
FREETELはいつから迷走し始めたのか?
2015年にMVNO事業へ参入してから、ユーザーのことを考えなくなってしまい、FREETELは迷走し始めました。
キャリアと同じように、端末と通信費用をセットにして、情弱を騙すというビジネスモデルに変わってしまったのです。
スマートコミコミ+は最悪だった
MVNO事業に参入してからのフリーテルは、「FREETEL(フリーテル)」の名前の由来とは全く逆の行動を取るようになりました。
iPhone 6sのスマートコミコミ+を出してきた頃は、キャリアになりたい症候群のMVNOって感じで、最悪だったもんね。FREETELをボロクソに書いた記憶があったので調べたら、ありました。↓
FREETELのiPhone 6sは高すぎだよね。3GBプランの3年間の総額が172,080円。
LINEモバイルで同等のプランを契約すると、iPhone 7 32GBで165,320円ですからね。
1年毎に端末を買い換える人にはいいのかもしれませんが、FREETELのMVNOと契約するユーザーに、そういうニーズがあるとは思えないんだよね。 しかも買い替えた時点から、また3年間の縛りが始まるんだから、永遠にFREETELと契約しなきゃならないでしょ?
どう考えても、Apple StoreでiPhoneを購入して、別途MVNOで契約する方が、コストも安いし、縛りもないし幸せになると思いますよ。FREETELの300台限定のiPhone6sは、整備済新品なのに107,640円だってよ・・iPhone 7の方が安いじゃん・・・
FREETELのMVNO事業は?
すでに楽天に売却済みです。11月1日より楽天モバイルが継承しています。
FREETELのユニークな端末を紹介します
個人的に購入して、ユニークだなと思った端末を紹介します。
SIMフリーガラケー Simple
2015年8月に登場したSIMフリーガラケー Simpleは、ユニークでした。
世の中にSIMフリーガラケーのニーズがあることを掴んで、製品化するまでは良かったんだけど、クオリティが低すぎて笑いました。
実際に購入したけど、あまりひ酷い出来だったので、ヤフオクで販売したところ、プレミアムが付いてしまい、儲かってしまったというオチがw
SIMフリースマホ 雅「MIYABI」
2015年11月に発売されたMIYABIは、このブログでも何度も紹介しました。
19800円というプライスにも関わらず、メモリ2GBを搭載しており、結構快適に使える端末だったんだよね。12800円のPriori 2に7000円追加すれば、それなりに動作するAndroidが購入できるってのが魅力的でしたね。
SIMフリー端末の製造に特化するべきだった
FREETELは、SIMフリー端末の製造に特化するべきだったのです。
元々FREETELは、SIMフリーガラケー SimpleやMIYABIなど、ユーザーのニーズを掴んで、独自のエッセンスを加えた商品づくりができる会社でした。この路線を追求していけば、コアなファンがついて、ネットで広がっていったはずです。
MVNO事業に参入して、docomoのようなキャリアのビジネスモデルを追従する必要はなかったと思いますけどね。
さいごに
スマホを製造する日本メーカーが、次々と撤退していくと、残るのは中華製Androidということになります。中華製Androidは、どこにスマホの情報が送信されているか分からないから怖くて使えないと思っているのは、わたくしだけでしょうか・・・
SIMフリー端末のメーカーとして、FREETELには生き残って欲しかっただけに、非常に残念。
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