日本でテザリングが始まったのは、2012年の9月にiPhone5がリリースされてからです。
ちょうど、キャリアの回線が、3G回線からLTE回線へ移行した時期でもあります。
iPhone 4sまでは3G回線でしたが、iPhone 5からはLTE回線が使えるようになったことも、影響していると思います。
iPhone 5を発売していたソフトバンク・auも、テザリングに対応したプランを提供していましたからね。
テザリングとは
ほとんどの方がご存じの方だと思いますが、テザリングについて簡単に説明します。
テザリングとは、スマホをルーターとして使い、PCやタブレットなどの端末をネットに接続することです。
LTE通信が全国に張り巡らされているので、外出先でテザリングをすれば、Wi-Fiルータを持っていなくても、スマホ経由で、PCをネットに接続することができます。
テザリングがどのような仕組みになっているのかというと、PCやタブレットとスマホの接続は、USBやBluetooth、Wi-Fiなどのインターフェースを通じて、端末をネットに接続します。
iOSのテザリングはいつからできるようになったの?
2009年のWWDCで発表された「iPhone 3GS」からUSBかBluetoothでのテザリング機能が搭載されました。iOS3.0からテザリングができるようになったということになります。
2010年にリリースされたiOS4.25からWi-Fiでのテザリング機能も搭載されています。
とはいえ、当時のAppleは、iPhoneでテザリングできるかどうかは、通信会社の判断に任せていたんですよね。今のように日本のApple StoreでSIMフリーのiPhoneが売ってたわけじゃないからね。
なので、iPhone 4sを発売していたソフトバンク・auでは、テザリング機能は無効にしていました。
iPhone 4sまではテザリングするにはどうしたの?
iPhone 4sまではテザリングするにはどうしていたのか、見ていきましょう。
- 脱獄する
- 脱獄せずにテザリングするアプリを使う
脱獄する
先ほどお話した通り、iPhone 5からテザリングに対応しています。
iPhone 4sまでは、テザリングをするために、脱獄するというユーザーも結構たくさんいました。
でも一度脱獄すると、元へ戻すことはできないし、AppStoreからアプリをダウンロードすることができなくなるので、躊躇していたユーザーも多かったと思います。
↓そういう方は、アプリを使ってテザリングをしていました。
脱獄せずにテザリングするアプリを使う
脱獄せずにテザリングするアプリもいくつも登場しましたが、AppStoreに登場しては、リジェクトされるという繰り返しでした。
すぐにAppleにリジェクトされるので、「録音アプリ」「じゃんけんアプリ」など全然関係ないアプリを装って、テザリングのアプリがリリースされていたんですよね。
テザリングの隠し機能を用いたApp Storeのアプリ。
脱獄(Jealbreak)せずにiPhoneをルータ化できる代物。iPhoneさえあれば、3G回線でノートPCなどが使えてしまうわけだ!
歴史上、Appleの審査をくぐり抜けApp Storeに登場したテザリングアプリは『Hadny Light』、『PayUpPunk』、『iTether』。しかしこれらは公開後に削除された。
『*Rock Paper Scissors*』も、いつ削除されるのか分からないのが現状である。
t.free(テザーフリー)
t.free(テザーフリー)もテザリングができるアプリでした。
t.free(テザーフリー)は、ダウンロードできる期間を1ヶ月間と限定して、テザリングアプリをリリースしていたのです。でもね、開発元のコネクトフリーという会社は、「通信の秘密」を侵害する事案があったということで、総務省から行政指導を受けていたんですよね。
なので、t.free(テザーフリー)の利用をためらっている人は結構多かったです。
コネクトフリー株式会社に対する「通信の秘密」の保護に係る措置(指導)
総務省は、本日、コネクトフリー株式会社に対し、無線LANサービス提供に伴い特定のSNSサービスに係るID等を利用者に無断で収集していた事案に関し、再発防止策を含む対策等を早急に取りまとめの上、その実施状況を報告するよう指導しました。
定額パケット通信量が適用されるのか微妙だった
iPhoneは当初、ソフトバンクから、SIMロックがかかった状態で発売されていました。で、auがiPhoneをリリースしたのはiPhone 4sからです。
ソフトバンクは、iPhoneの機種ごとに専用SIMカードを作っています。
そこで、テザリングを行った際、定額パケット料金が適用されるのかが、焦点になっていたんですよね。
アプリを使ったテザリングで、定額パケット料金が適用されなければ、パケ死ですから。
Androidのテザリングはいつからできるようになったの?
2010年5月に発表されたAndroid2.2からテザリングの機能は実装されました。
でも、2010年当時は、日本のメーカーから発売されていたAndroid端末は、テザリング機能が設定画面に表示されなかったりして、使うことはできませんでした。
2011年になって、docomoから発売された一部のAndroid端末からテザリングができるようになりました。
通常のパケ放題の上限料金が5460円だったのに対して、テザリング利用時の上限料金は7080円でした。当時は、3G回線だったので、テザリングの通信速度は、めちゃ遅かったんだけどね。
LTE回線が登場してからは、docomo・au・ソフトバンクのキャリアは、テザリングができるようになりました。LTE回線なので、通信速度は劇的に速くなりました。
まとめ
日本でテザリングが始まったのは、Androidが2011年からで、iOSが2012年からということになります。
iOSの場合、iPhoneを脱獄したり、テザリングのアプリを使うことで、2012年より以前でも、テザリングをしているユーザーはいましたけどね。
それまでは、外出先でPCをネットに接続するなら、Wi-Fiルーター全盛だったんだけど、最近Wi-Fiルーターを持ってる人減ったよね。
iPhoneとiOSのInstant Hotspotを使ったテザリングは、すごく便利ですからね。
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