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日本で「Apple Pay」は Suicaの代わりになるか?

AppleiPhoneアプリセキュリティーテクノロジービジネスモデル

「Apple Pay」のニュースが飛び込んできました。

「Apple Pay」、日本で年内に開始か–マスターカードがサポートの可能性

MasterCardのロードマップを示すと考えられる資料によると、Apple Payは、少なくともMasterCardのサポートを受け、2016年末までに日本、シンガポール、ブラジル、香港でサービスが開始される可能性があるという。

「Apple Pay」とは?

ご存じない方もいると思うので、簡単に説明します。

まずはこちら、Appleが作った動画が分かりやすい。

- YouTube
YouTube でお気に入りの動画や音楽を楽しみ、オリジナルのコンテンツをアップロードして友だちや家族、世界中の人たちと共有しましょう。

「Apple Pay」は、トークナイゼーションと指紋認証を使っているので、セキュリティーが高いのが特徴です。

トークナイゼーション

馴染みのない言葉ですが、そんなに難しくないのでご安心ください。

「Apple Pay」は、トークナイゼーションという仕組みが使われていて、決済が行われる度に、カード番号をランダムに16ケタの仮のカード番号に置き換えられます。店舗には、毎回異なった仮のカード番号が残るだけなので、カード情報が流出したとしても不正な使用ができない仕組みになっています。

通常のクレジットカードだと、カード番号・有効期限・3ケタのセキュリティーコードが分かれば、現実的には誰でも決済できますよね。

Amazonなどの大手ショッピングモールなら安心してクレジットカードで決済できるけど、怪しい小規模のECショップではクレジットカードの決済はしたくない方が多いはず。

実際、カード情報の流出は、小規模ECショップの購入履歴から漏れるというケースが多いです。大手ショッピングモールでも、Yahoo・楽天はよく流出していますが・・

指紋認証

サインの代わりに指紋認証を利用することで本人確認をします。

今のところは指を切り取られない限り安心です。近い将来、3Dスキャンの性能が上がれば、指紋認証を突破されるという可能性もでてきますが、同時にTouch IDの精度も上がっていくことは間違いないはずです。

グローバル展開じゃない「Apple Pay」

AppleもGoogleもAmazonは、スマホやタブレットといった端末は、一律のグローバル展開をしています。

でも、各国で法律が異なる分野はグローバル展開ではないのです。

例えば、著作権の法律が絡んでくるので、iTunes Storeの楽曲数は国ごとに異なるし、AppStoreで購入できるアプリも国によってぜんぜん違います。

とはいえ、国ごとにApple IDさえ作ってしまえば、ハードルは低いです。日本のiTunes Storeにない楽曲を購入したり、日本のAppStoreにないアプリを購入したりというのは、比較的簡単にできますからね。

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日本で普及していない「Apple Pay」

「Apple Pay」はアメリカ、カナダ、イギリスではサービスが開始されていますが、日本での展開はまだです。

日本で普及しない理由は2つあります。

  • サービス展開している国発行のクレジットカード・デビットカードでないと、「Apple Pay」に登録できない仕組みになってる点
  • NFCの対応リーダーが全く普及していない点

海外発行のクレジットカード・デビットカード

これはめちゃくちゃ敷居が高いです。クレジットカードは駐在員など、現地で働けるビザを持っていないと、まず発行されません。日本在住の人が作るのは難しいです。

15年前の話ですが、わたくしも海外発行のクレジットカード作ろうとトライしましたが、結局作れませんでした・・

作りたかった理由は、当時しょっちゅう海外へ行っており、Citybankの口座にまとまったドルが入っていたので、この口座でクレジットカードを作りたかったのです。

円高の時にドル口座に入金しておけば、円安の時に、ドル口座から引き落としされるクレジットカードを使えます。円高の時は、日本で発行されたクレジットカードを使えばいいわけです。

日本円口座からの引き落としのクレジットカードと、ドル口座から引き落としされるクレジットカードがあれば、円安・円高に応じてクレジットカードが使い分けられるから便利なんだけどね。

デビットカードなら、比較的簡単に発行できますよ。

ラスベガスのWells Fargo Bankの支店などで簡単に発行してくれるようです。

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NFCの対応リーダーが全く普及していない点

日本ではNFCの対応リーダーをほとんど見かけません。これは結構致命的。

Suicaなどの日本の電子マネーは、FeliCaがほとんどです。NFCとは全く互換性がないんですよね。駅ビルやコンビニでSuicaが使えるのは、FeliCaのリーダーが店舗に設置しているからなのです。日本でSuicaがこれだけ普及している現状を考えると、「Apple Pay」を普及させるにはNFCリーダーを店舗に配らないとダメ。

Squareは、アメリカで「Apple Pay」対応リーダーを無料で配ってるので、さっさと日本でもやればいいのに。2002年頃、ヤフーBBがADSLを普及させる時に、無料でルーターを配布しまくったあれを参考に。

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マスターカードと「Apple Pay」

マスターカードのロードマップによると、2016年末までに日本・シンガポール・カナダ・ブラジル・香港でサービスが開始されるようです。

↓マスターカードのイベントでの林信行氏のツイート。

「Apple Pay」が早くサービス開始してくれると、めっちゃ便利になります。

日本で Apple Pay は普及するのか?
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メタップスのSPIKE

話は変わりますが、メタップスの「SPIKE」はオンラインのクレジットカード決済手数料が無料になるサービスを展開していますよね?

自社のサイトに簡単なコードを貼り付ければ、ショッピングカートが作れてしまうので、導入している方も多いはずです。「SPIKE」アカウントは既に20万アカウントを超えています。

でも、メタップスは店舗でのオフライン決済には、全然力を入れてないんですよね。

店舗でのオフラインの決済に対応したクレジットカードリーダーを早く出して欲しい。FeliCaもNFCも両方に対応したリーダーを出せば、市場を席巻できるはず。

Suicaで使えるリストバンドを望む

日本で「Apple Pay」を普及させるには、Suicaでも使えることがポイントになります。

みんなiPhoneのケースにSuicaを忍ばせて使っているわけですからね。

今のところ「Apple Pay」の普及には、iPhoneとApple Watchを連動させて、店舗で決済することを考えているようですが、日本でApple Watchが全然売れてないので、この連動は無理しょ。

日本人の場合、通勤時にSuicaを使う人が大半で、コンビニでもSuicaを使っている人が多いです。これらの需要を取り込むために、20ドルくらいのリストバンド作ったら売れると思うんだけど。通勤ラッシュの自動改札だとiPhone落として壊しちゃうというリスクもあるわけだしね。

リストバンドはあくまでSuica代わりなので、自動改札やコンビニでの利用ができればいいのです。なくした時も、iPhoneを探すの機能で決済をストップさせれば利便性は高いしね。

別にAppleが出さなくてもSuicaの規格(FeliCa)で、オートチャージもできるリストバンド作ってくれてもいいけど、なくした時に面倒くさそう。

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