日本のEC市場は寡占化が進んでいて、ここ数年で小さなECショップはどんどん潰れています。
数年前までは、ECショップを立ち上げればそこそこの売上を上げることができたのですが、これだけたくさんのショップがある今となっては、よほど独自の商材を扱っていない限り、厳しい状況が続いているのです。
日本のEC市場の比率
日本のEC市場は、約2兆円の売上を誇る楽天が首位に、2番手に約1兆円のAmazonがつけています。
でも世界のEC市場を見るとAmazonが首位ですよね?
BtoCの市場を見てみます。
- 2014年 12兆7970億円
- 2013年 11兆1660億円
- 2012年 9兆5130億円
- 2011年 8兆4590億円
- 2010年 7兆7880億円
Amazonの売上
日本のAmazonの売上は、2012年78億ドル、2013年76億3900万ドルなのでこの3年は横ばいです。1ドル120円の計算だと、約1兆円です。
楽天の売上
2014年、2兆58億円と日本のAmazonの2倍です。
マーチャント(小売店)を抱える小売事業だけでなく、楽天カードなどの金融事業も調子いいようです。
楽天の社会的意義は?
いまだにコピー商品や海賊版が横行しています。あと楽天の検索は最悪。使い勝手は最悪です。
金融事業の顧客は消費者ですが、小売事業の顧客はマーチャントです。なので、マーチャントの売り上げを上げることが楽天の使命であり、消費者にとってはかなり迷惑な仕組みであるスパムメールなどを導入する体質はなんとかして欲しいです。
Gmailなら楽天のスパムメールは迷惑メールになりますが。
ヨドバシ・ドット・コム
Amazonに果敢に挑み、驚異的な成長を遂げ、大検討しています。
2013年650億円、2014年1000億円に到達したと言われています。
わたくしも何度か注文したことがありますが、夕方注文して、翌日の午前中に届くことが何度もありました。Amazonより早いかも。
川崎市に倉庫がありますが、現在隣接地に増築中で2年後に約25万平方メートルの巨大物流の拠点となる予定。アマゾンが小田原に持つ日本国内最大の物流拠点「小田原フィルメントセンター」の約20万平方メートルを5万平方メートル上回ります。めちゃくちゃ気合が入っていますね。
ネットで購入すると、独自の保証もつきます。
Yahoo!ショッピング
3227億円ありますが、最近のヤフオクやYahoo!ショッピングを見ると、コピー商品だらけ。
プラットフォームを提供しているのに、全然取り締まらないですから。劣化した楽天になりつつあります。
コピー商品でも海賊版でも、商品が売れれば手数料が入ってくるのはわかりますが、上場企業のやることにしてはお粗末な感じがします。
セブンオムニチャンネルは?
2015年11月1日に始まったばかりなので、売上などの詳細はまだわからないですね。
楽天やYahooとは違う方向に行って欲しいです。
かねてより構想が語られていたセブン&アイグループのオムニチャネル『omni7(オムニ セブン)』のサイトが、ついに11月1日、スタートとなる。
『omni7』では、全国に約1万8000店を展開すコンビニエンスチェーン『セブン‐イレブン』を筆頭に、『イトーヨーカ堂』、『そごう・西武』、『ロフト』といった、セブン&アイグループのさまざまな業態が加盟。スマホやPCから手軽に、商品の留置きや店舗で受取り・発送などの手配が可能となる。
米Amazonの売上は?
アマゾン・ドット・コム全体の売上を見てみると、2014年889億ドル。1ドル120円の計算だと、約10兆7000億円です。日本のAmazonの10倍です。
アマゾンドットコムの売上推移などをグラフ化してみる(2015年)(最新)
今後のECに期待すること
日本国内では、サービスはAmazonの一人勝ちです。
年間3900円払ってプライム会員になれば、お急ぎ便を使えるだけでなく、プライムビデオやプライムミュージックのサブスクリプションも無料で使えます。Amazonアプリもすごいことになってるし。
首都圏の一部だけですが、1時間で届く「Prime Now」も始まりました。
楽天やYahooがこういうサービスに対抗できるとは思えない。コピー商品や海賊版を取り締まるなんて、本気になればすぐにできるはずなのにやらないですから。
Amazonが楽天を買収すれば、2014年の売上で見ると、約3兆円の売上になります。全体の約23.4%。四分の一のシェアが取れるんですけどね。
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