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購入したソフトが海賊版だった場合、運営が「仲介しないヤフオク」と「仲介するメルカリ」は、どちらがユーザーファースト?

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ヤフオクで購入したソフトが海賊版だった場合、基本的にヤフオクの運営が仲介することはありません。

海賊版と分かっていて購入したのであれば落札者に問題がありますが、知らずに購入してしまうケースもありますよね?落札者に落ち度がなかったとしても、ヤフオクで落札してしまうと、ほとんどのケースで泣き寝入りするしかないのが現状です。

それに対してメルカリは、運営に通報して返金されるケースもありますし、「メルカリボックス」と呼ばれるユーザー同士で問題を解決する知恵袋のようなサービスも提供しています。

このエントリーでは、購入したソフトが海賊版だった場合、運営が「仲介しないヤフオク」と「仲介するメルカリ」は、どちらがユーザーファーストなのか考察してみます。

購入したソフトが海賊版だったとしても、ヤフオクの運営が仲介することはない

ヤフオクで落札した場合、販売者との間に問題が発生したとしても落札者が個別にヤフオクの運営に問い合わせる窓口は存在しません。

購入したソフトが海賊版だったとしても、ヤフオクの事務局が仲介することはないのです。

ヤフオクのヘルプ記事を見てみましょう。

届いた商品が説明と異なるものだった場合や、壊れている、また部品が足りないなどの場合は[受け取り連絡をする]ボタンを押さずに、まずは商品の詳しい状況を取引メッセージなどで出品者に伝え、返品・返金など今後の対応についてご相談ください。

参考 届いた商品が説明と違う、壊れている

ヤフオクはプラットフォームとしての仕事を放棄していませんか?

ヤフオクで、Yahoo!かんたん決済で購入した場合、落札者が受取連絡の手続きをしなければ、出品者に入金処理は行われません。この仕様は素晴らしいと思います。

でも、購入したソフトが海賊版だった場合、出品者との間で話し合いがスムーズに行かないことはよくありますよね?当事者間で解決しなかった場合でも、ヤフオクの仕様によると、落札者が受け取り連絡をしなくても、14日経てば出品者に自動で入金処理が行われる仕組みです。これは微妙な仕様ですよね?

違反商品の申告はできるけど、落札が取り消しになるわけではない

一応ヤフオクも、違反商品の申告はできますが、申告するだけです。管理画面から申告できるわけではないので、落札者が被害にあったとしても、落札が取り消しになるわけではありません。

こちらもヘルプ記事があるので見てみましょう。

ガイドライン違反と思われる商品を発見した場合は、商品ページからYahoo! JAPANに申告できます。このヘルプでは申告の手順について説明しています。

参考 違反商品を見つけた(申告方法)

ヤフオクに出品されている海賊版の違反ソフトを見てみる

ヤフオクに出品されている海賊版の違反ソフトを見てみましょう。

ヤフオクで「Office 2019」と検索すると、1000円台でOffice 2019海賊版が大量に販売されています。

ヤフオクに出品されている海賊版の違反ソフト、Office2019

金額を見れば正規版の「Office 2019」ではなく、海賊版の違反ソフトであることは一目瞭然です。
でも中には、海賊版とは知らず、本物だと思って落札してしまう方もいるかもしれません。落札してみたら違反ソフトだったことに気づいても時すでに遅し。。落札してしまったら、ヤフオクの運営が仲介して返金してくれることは、基本的にありません。

ヤフオクでは「マイオク」と呼ばれる管理画面で取引を進めていきますが、落札者がヤフオクの運営と直接連絡を取る窓口は用意されておりません。先ほど紹介したヘルプページに記載のとおり、直接出品者と交渉するしかないのです。

ユーザーが間違って購入したとしても自己責任ですので、ヤフオクの運営は何もしてくれません。

なぜヤフオクで「海賊版 Office 2019」が大量に出品されているのか?

ヤフオクがプラットフォームとして「海賊版 Office 2019」を放置しているのは謎です。ヤフオクの運営が出品を取り消せばいいだけの話ですが、現状はそうなっていません。

多くのソフトウェア会社が「Yahoo! JAPAN知的財産権保護プログラム」に参加していますが、マイクロソフトは加入していないことが影響しているのかもしれませんね。

参考 知的財産権保護プログラム登録団体一覧

ちなみに、以前はAdobe CCの海賊版も大量にヤフオクに出品されていましたが、現在のAdobeは「Yahoo! JAPAN知的財産権保護プログラム」に参加しており、違反ソフトは出品されておりません。

メルカリは運営が仲介する

これに対してメルカリはもう少しユーザーのことを考えています。

メルカリならば運営に管理画面から通報できる仕組みがあります。また「メルカリボックス」という知恵袋のようなサービスもあり、メルカリのヘビーユーザーからアドバイスをもらうこともできます。

メルカリもYahoo!かんたん決済と同様に、購入者が受取通知をするまで、出品者に入金処理は行われません。もし、購入者が正規品だと思って購入したソフトが海賊版だった場合、運営に通報すれば、多くのケースで購入者に返金されます。

メルカリはプラットフォームとして出品者から10%の手数料を取りますが、トラブルが起きた際、きちんと仲介してくれるところは、ヤフオクよりも優れています。

ヤフオクとメルカリでどちらがユーザーファーストなのか?

購入したソフトが海賊版だった場合、購入者に瑕疵がなければ、プラットフォームは仲介して返金処理を行うべきです。

メルカリは、管理画面から通報する窓口やメルカリボックスを提供しており、プラットフォームの責任を果たしているといえます。

海賊版のソフトウェアを購入してしまった場合の対応を見ると、どう考えてもメルカリの方がユーザーファーストなのは言うまでもありません。メルカリの利用者が増え続けていることと、ヤフオクの利用者が減っていることも納得がいきます。

さいごに

以上、購入したソフトが海賊版だった場合、運営が「仲介しないヤフオク」と「仲介するメルカリ」は、どちらがユーザーファーストなのか考察しました。

ヤフオクでソフトを購入する時は、くれぐれも海賊版に気をつけてください。