米Googleは、スマホ向け音楽アプリ「YouTube Music」を発表しました。
無料で使えるところがポイントで、広告付きながらアルバム全曲再生もできます。
「YouTube Music」の特徴
YouTube上で配信されるミュージックビデオ再生に特化したアプリです。
ミュージックモードを搭載し、動画だけでなく音声だけの再生もできるようになっています。
まだ米国のみで日本に対応してないのが残念ですね。iOS・Androidの両OSに対応しています。
- ミュージックモード(音楽だけの再生が可能)
- レコメンド機能
- インターネットラジオ
YouTube海賊版音楽アプリは淘汰されていくかなと思いましたが、広告非表示で連続再生やオフライン再生などの機能があれば、しぶとく生き残りそうです。これらの機能は「YouTube Music」だと有料なので。
反対に、「LINE MUSIC」「AWA」は一発ノックアウトで再起不能となりました・・
Spotifyは今のところ、定額制音楽聴き放題サービスで世界をリードしています。有料会員は2000万人を超え、無料会員を含めたアクティブユーザーも7500万人もいるのです。
YouTubeのライブラリーがほとんどの曲を網羅していることや、Spotifyが著作権の関係で提供されない楽曲があることを考慮にいれると、「YouTube Music」の登場によって、今後Spotifyの有料会員が増えることはなさそうです。
↓2017年3月5日追記 Spotifyの有料会員は5000万人を突破しました。
![](https://ischool.co.jp/wp-content/uploads/2017/03/2017-03-05-1-160x90.jpg)
「YouTube Red」との連携
広告非表示やバックグラウンド再生、オフライン再生をするには、月額9.99ドルの「YouTube Red」へ申し込めばOKです。
「Google Play Music」との違いは?
一番の違いは、「YouTube Music」ではミュージックビデオが見れることです。
音質はそんなに変わらなそう。ユーザーの視聴履歴を反映してパーソナライズしたものを聴くことも可能。
「Google Play Music」のようにプレイリストを作成したり、手持ちの音楽をアップロードすることはできません。
定額制音楽配信サービスの使いにくかった点
わたくし「LINE MUSIC」「AWA」「Apple Music」「Google Play Music」を全て試した結果、いくつか不満がありました。
最大の不満は、聞きたい楽曲が著作権の関係で配信されていない点です。「Apple Music」では、「iTunes Music Store」で販売してるのに「Apple Music」だと聴けないという楽曲は結構あります。
「Google Play Music」も同様でした。
「LINE MUSIC」「AWA」に至っては、海外旅行の際に、海外からのIPアドレスだと接続ができませんでした。
聞きたい曲が聴けない時や、海外で聞きたい時はどうするのかというと、YouTubeへ行けばいいのです。ほとんどの曲を聞くことが可能でした。
今回の「YouTube Music」は、YouTubeを音楽ライブラリのように使うことができるので、これらの不満が解消されますね。
定額制音楽聴き放題サービスはYouTubeが全て持っていく
YouTubeが登場してから、音楽は映像とセットで楽しむものになりました。アーティストも、プロモーションをYouTubeで行いますからね。
最近の若い子は、音質に全然こだわらないし、YouTubeならタダなので音楽にお金を払うという感覚は無いです。
こんな状況がYouTubeの登場以来続いていましたが、「Spotify」などのサブスクリプションの登場によって変化する予感がしました。有料課金モデルという新たなビジネスモデルが成功するかもしれないということです。
日本でも6月に「LINE MUSIC」「AWA」を皮切りに、「Apple Music」が定額制音楽配信サービスに参入しましたが、多くのサービスが淘汰されて、今後「YouTube Music」が、定額制音楽聴き放題サービスの大きな一角を占めることになります。
ライバルはAmazonプライム
米Amazonプライム会員は、年間99ドル払えば音楽・ビデオが見放題です。
著作権があるので、すべての楽曲が聴き放題というわけではありません。
音楽聴き放題サービスの「Google Play Music」も同様なのですが、YouTubeに行けばたいていの楽曲はあるので、Googleの今回のサービスに一番焦っているのはAmazonです。
今後の定額制音楽聴き放題サービス
GoogleとAmazonのプラットフォームは、自社サービスを複数セットにしたサブスクリプションのプランを提供してきます。
今後、日本のAmazonでも音楽のサブスクリプションに参入してくることは間違いありません。
音楽のみ配信している「LINE MUSIC」「AWA」は、独自のコンテンツを持っているわけではないので、生き残りは難しそうです。
これからは付加価値を付けたサービス提供をしていかないと難しいでしょう。例えば「LINE MUSIC」の有料会員に入ると、月に何個か有料スタンプがもらえる等・・
動画のみ配信してる「Netflix」「Hule」も同様です。ネット配信だけのサービス展開なら、GoogleやAmazonに飲み込まれて終わりです。
Appleは大きな動きはないのですが、今後どんなサービスを提供していくのでしょうか?楽しみです。
ナレッジ