定額制音楽配信サービスでは、配信楽曲数がユーザーを惹きつけることになります。どのレーベルと契約しているのかによって、配信楽曲数は異なりますからね。
「Apple Music」「Google Play Music」「AWA」「LINE MUSIC」の4つのサービス毎に、どのような特徴があるのかまとめました。今のところ、4社ともメジャーレーベルと提携して楽曲を配信しています。
「Apple Music」「Google Play Music」「AWA」「LINE MUSIC」配信楽曲数は数百万曲
曲数についてはどのサービスもあまり変わりませんが、邦楽に関しては「Apple Music」が少ない状況です。
また日本の「Apple Music」では、福山雅治・Mr.Childrenの曲はオルゴールのカバーしかありませんので、このへんはもっと充実して欲しいですよね。だって「iTunes Music Store」には本人の曲のラインナップはかなり充実していますからね。
定額制音楽配信サービスへのレーベルの参加状況を見てみます。
「Apple Music」に参加しているレーベル
参加レーベルは非公開ですが、国内最大手であるソニー・ミュージックエンタテインメントとJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントがApple Musicに楽曲を提供していないので邦楽の配信楽曲数は少ないです。
「Google Play Music」に参加しているレーベル
- avex
- キングレコード
- クリムゾンテクノロジー
- JVCケンウッド・ビクターエンターテインメント
- スペースシャワーネットワーク
- ソニーミュージックエンターテインメント
- TUNECORE JAPAN
- テイチクエンターテインメント
- 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- ドリーミュージック
- 日本クラウン
- 日本コロンビア
- VAP
- FOR LIFE MUSIC ENTERTAINMENT
- Hostess Entertainment Unlimited
- ポニーキャニオン
- ユニバーサル ミュージックジャパン
- Rightsscale
- Rag Be
- ワーナーミュージック・ジャパン
「AWA」に参加しているレーベル
- avex
- キングレコード
- クリムゾンテクノロジー
- KADOKAWA
- JVCケンウッド・ビクターエンターテインメント
- スペースシャワーネットワーク
- ソニー・ミュージックエンタテインメント
- テイチクエンタテインメント
- 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- ドリーミュージック
- 日本クラウン
- 日本コロムビア
- VAP
- FOR LIFE MUSIC ENTERTAINMENT
- ポニーキャニオン
- ミュージックマイン
- ユニバーサル ミュージック
- ワーナーミュージック・ジャパン
- OORONG-SHA
- AKS
- テレビ朝日ミュージック
- 日音
- FROG
「LINE MUSIC」に参加しているレーベル
JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントがありません。
- avex
- キングレコード
- KADOKAWA
- スペースシャワーネットワーク
- ソニー・ミュージックエンタテインメント
- テイチクエンタテインメント
- 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- ドリーミュージック
- 日本クラウン
- 日本コロムビア
- VAP
- FOR LIFE MUSIC ENTERTAINMENT
- ポニーキャニオン
- ミュージックマイン
- ユニバーサル ミュージック
- ワーナーミュージック・ジャパン
- インパートメント
- クリプトン・フューチャー・メディア
- トイズファクトリー
- TUNECORE JAPAN
- ファイルレコード
- ユーケープロジェクト
- ランブリング・レコーズ
- AKS
- テレビ朝日ミュージック
- DANGER CRUE RECORDS
- Buzzic
- loversoul music & associates
参加レーベルの多さは「Google Play Music」「AWA」
邦楽のメジャーレーベルの参加状況はこの2つが多いです。配信楽曲数も必然的に多くなります。
「LINE MUSIC」は、JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントがありません。
「Apple Music」は、国内最大手であるソニー・ミュージックエンタテインメントとJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントがないです。
プラットフォームに必要な戦略
「Apple Music」などのプラットフォームがサブスクリプションのサービスを進めていく上で、レーベルなどのコンテンツホルダーに要求することは、おもに次の2つです。
- ラインナップを揃える
- 自分のプラットフォームだけの独占コンテンツを揃える
ラインナップを揃える
「Apple Music」も「Google Play Music」も「LINE MUSIC」も「AWA」も自分のところで音楽コンテンツを作っていません。コンテンツは全てレーベルからの提供となりますので、他のプラットフォームとの差別化はいかに多くの音楽コンテンツを揃えるかになります。
この戦略では、大手レーベルを押さえた「Google Play Music」「AWA」がたくさんの配信楽曲数を押さえました。
自分のプラットフォームだけの独占コンテンツを揃える
ドワンゴの川上さんの書籍「鈴木さんにも分かるネットの未来」を引用します。
次にプラットフォーム側が重要だと考えるのは独占コンテンツを獲得することです。それも代替可能性が低く、忠誠度が高いユーザーが大勢いるコンテンツを独占したいと考えます。代替可能性が高いか低いかというのは、そのコンテンツの代わりとなるものがあるかないかということです。忠誠度が高いというのはそのコンテンツを入手するためであれば、普段、使用しているプラットフォームを乗り換えることもいとわないかどうかです。
どのプラットフォームもサービスを開始したばかりですから、メジャーレーベルの音楽コンテンツの獲得から始まっています。
今後どんなオリジナルの音楽コンテンツを充実させていくかが鍵になりますね。「AWA」はサイバーエージェントの藤田社長と、avexの松浦氏の個人的な人間関係からサービスが始まったようです。avexのコンテンツは「AWA」だけに提供しているわけではないので、avexを独占できれば「AWA」はプラットフォームとして強くなったと思います。
今後の戦略
インディーズをいかに取り込むかが鍵になるはずです。
また個人レベルで活動しているミュージシャンを、プラットフォームが育てていくという戦略もでてくるでしょう。うまくヒットすれば、プラットフォームの独占コンテンツになりますからね。
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