驚きのニュースがありました。
米Facebookのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が使っていたTwitterなどのパスワードが何者かに盗まれ、アカウントが荒らされる事件が起きた。メディア各社が6月5日に伝えた。
報道によると「OurMine Team」を名乗る集団がTwitterで、ザッカーバーグ氏のTwitterやPinterest、Facebook傘下のInstagramのアカウントに侵入したと公言した。LinkedInから流出したユーザーの個人情報の中に、ザッカーバーグ氏のパスワードがあったとしている。
ザッカーバーグ氏のTwitterのアカウント(@finkd)とPinterestのアカウント(zuck)には、相次いで不正な投稿が掲載された。同氏が使っていたとされる安易なパスワードをあざけるような内容もあった。Twitterで被害に遭ったのはザッカーバーグ氏が2012年1月以来、使っていなかったアカウントだった。
Ben Hallという人がツイートしています。
Ouch. Mark Zuckerberg’s social media accounts have been hacked pic.twitter.com/KvVmXOIg5s
— Ben Hall (@Ben_Hall) 2016年6月5日
SNSに侵入されたなんていうと、ネットリテラシーが低いよねって話になってしまいますが、まさかのザッカーバーグ氏に起こるとは想定外ですよね。
2段階認証してなかったってのが不思議なんだけど、ザッカーバーグ氏のTwitterのアカウントは、2012年1月18日以降ツイートがないので、放置してた可能性が高いです。
パスワードクラックの方法
今回ハッキングを行ったのは、「OurMine Team」というハッカー集団です。実際にどんな手法でパスワードを入手したのかは分かりませんが、パスワードをクラックする手法にはどんなものがあるのか見てみましょう。
総当たり攻撃
ブルートフォース攻撃とも呼ばれています。1つのIDに対して、英数字を掛合わせたパターンをかたっぱしから入力していくという方法です。時間はかかるけど、100%の確立でパスワードを解析できます。
アカウントロックがあるウェブサービスならば、数回パスワードを間違えれば、アカウントはロックするので安全です。
逆総当たり攻撃
リバースブルートフォース攻撃とも呼ばれており、1つのパスワードに対して、IDを次々と変えてログインを試みる手法です。1アカウントに1回ずつの攻撃のため、アカウントロックは機能しません。
流出してしまう
同じIDとパスワードを使い回してるとクラックされる危険性が高まります。セキュリティーの甘いサービスから流出したIDとパスワードを使って、他のウェブサービスにログインされてしまいます。この場合、ハッキング集団というより、犯罪者集団がよく使う手なんですけどね。昨年、LINEで友人になりすまして、iTunesプリペイドカードを購入させる詐欺が横行したのは記憶に新しいですよね?
パスワードのクラックから防御する
防御方法は、2段階認証をするのが一番です。
日本のAmazonのように2段階認証がないサービスの場合、英数字だけでなく記号も含めた長いパスワードにするのが効果的です。米Amazonは2段階認証に対応してるんだから、日本のAmazonも早く対応して欲しいよね。
ウェブサービス毎にパスワードは変更
サービス毎に違うパスワードにするのは基本です。
なるべく複雑で推測されないようなパスワードにして、更に2段階認証をかけておくことをオススメします。
ブラウザで記憶すべし
ChromeやSafariを使っているなら、クラウドでパスワードは記憶してくれます。PC、スマホ、タブレットと複数端末があっても、同じIDでログインしていれば、パスワードを覚えてなくても、クラウドから降りてきますからね。
SNSは2段階認証すべし!
どんな複雑なパスワードにしても、クラックされるリスクはありますから、SNSやウェブサービスを利用するなら2段階認証は絶対にやっておくべきです。
SNSが悪意を持った第三者に乗っ取られると、周りの友人にも被害が拡大していきます。まだ2段階認証をしてない方は是非やってくださいね。
2段階認証には、スマホ・SMSのどちらかを使います。紛失してしまうとログインすらできなくなってしまいますよね?
どのサービスも、2段階認証できない環境に備えて「バックアップコード」を用意しています。「バックアップコード」を使えばログインできるので、いざという時も安心です。
Facebookの2段階認証
Facebook自体、2段階認証には力を入れていて、「Facebookアプリのコードジェネレーター」「Google Authenticator」「SMS」など複数の方法で2段階認証できる仕様になっています。
Instagramの2段階認証
Instagramは、SMSを使って2段階認証をします。「Google Authenticator」は使えませんのでご注意ください。
Twitterの2段階認証
「スマホのアプリで認証」「SMS」の方法で2段階認証が可能です。
Googleの2段階認証
「Google Authenticator」、「Googleからの電話でコードを受け取る」の方法があります。
「YubiKey」というハードウェアキーを購入して2段階認証を行うこともできます。
Appleの2段階認証
「iOSでコードを受け取る」「SMS」の方法が用意されています。
Microsoftの2段階認証
「Google Authenticator」を使って2段階認証が設定できます。
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