春にリリース予定のiOS11.3の詳細について、Appleより発表されています。
Appleの公式サイトを見ると、iOS11.3は大型アップデートになる模様です。
iOS 11.3は今春、iPhoneおよびiPadでエキサイティングな新しい方法で拡張現実(AR)を体験したり、iPhone Xでの新しいアニ文字、ヘルスケアアプリケーションで健康に関する記録を確認できる新機能をお届けする予定です。
昨年より3月にiOSの大型アップデートが行われる
昨年3月のiOS10.3のアップデートでは、iOSのファイルシステムが HFS+ から APFS に変更されました。
OSのファイルシステムを変更するのは、かなり大掛かりなアップデートです。Appleがファイルシステムを変更するのは20年ぶりですからね。
iOS10.3で採用されるApple File System (APFS) とは?
iPhoneが2007年に登場して依頼、iOSのファイルシステムは HFS+ でした。本来、ファイルシステムの変更はiOS9からiOS10といったメジャーアップデートでやるべき内容です。大多数のiOSユーザーやMacユーザーは、上書きアップデートでアップデートするため、「動きが遅くなる」「今まで使っていたアプリが動かない」といった不具合が出る可能性が予想されるからです。
実際にmacOSでは、昨年9月のmacOS SierraからMac OS High SierraへのアップデートでファイルシステムがAPFSに変更されました。
Appleが3月に大型アップデートをする理由
スマートフォンのOSは、ものすごい速度で進化しています。
3月に大型アップデートをする理由についてAppleから発表があるわけではありませんが、容易に想像ができます。
iOSは毎年9月にリリースされますが、新機能を全て9月のメジャーアップデートで盛り込むことは難しいからです。その結果、iOSがメジャーアップデートしてから半年後の3月に、大型アップデートをすることになるのです。
iOS11.3の注目すべき新機能
iOS11.3の注目すべき新機能を見ていきます。
- Advanced Mobile Location (AML)
- Safari11.1でPWAの一部に対応
- ARKit 1.5
Advanced Mobile Location (AML)
警察や消防へ緊急電話をかける際、ユーザーの位置情報が自動的に送信される機能です。
緊急電話をかける人が、現在地を正確に伝えることが出来ない場合でも、Advanced Mobile Location (AML) が導入されることで、救急隊員や警察はいち早く現場に行くことができるようになります。
PWAの一部に対応
iOS11.3のSafari11.1でPWAの一部に対応します。
ChromeやFirefoxはPWAを導入しているので、ようやくSafariも対応することになります。
先日のエントリーに詳しく書きましたので、良かったら見て下さい。
iOS11.3のSafari11.1で利用できるPWAの機能を見ていきましょう。
Android + Chromeと比較すると、まだまだ出来ることは少ないですが、iOS11.3のSafari11.1で利用できるPWAの機能を紹介します。
- Service Worker
- Web App Manifest
- Payment Request API
ARKit 1.5
ARKitとは、iOS11より導入された拡張現実アプリケーションを制作できるフレームワークです。
ARKit 1.5の登場により、壁に仮想の絵をかけたり、仮想の窓を設置して開けるという使い方もできるようになります。
今の時点ではスマホの画面を覗き込むという使い方しかできませんが、専用のヘッドセットやARメガネがリリースされれば、ユーザー体験は大きく変わるはずです。今後の展開が非常に楽しみですね。
iOS11.3のどうでも良い機能
どうでも良い機能も紹介しますw
- 電源管理機能をオフに
- App Storeのレビュー欄の並び替え
- アニ文字追加
- Business Chat
- Health Records
電源管理機能をオフに
iOS11には電源管理機能が搭載されており、バッテリーが劣化したiPhoneのパフォーマンスを、Appleは意図的に落としていました。
Appleの説明では、バッテリーが劣化したiPhoneが突然シャットダウンするのを防ぐためと言っていました。
iOS11.3からは、ユーザーが任意で電源管理機能をオフにすることができます。
iOS 10.2.1より導入された、iOSデバイスの最大パフォーマンスを動的に管理して予期しないシャットダウンを避ける電源管理機能がオンになっているのを確認して、これを利用者の判断でオフにすることが可能になります。この機能は、設定アプリケーションのバッテリー項目に用意され、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone SE、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plusで利用できます。
App Storeのレビュー欄の並び替え
これもはっきり言ってどうでもいい機能。
アニ文字追加
アニ文字はiPhone Xユーザーじゃないと使えないんだよね。
ライオン、くま、ドラゴン、頭蓋骨のキャラクタを使って自分を表現できるようになるとのことです。→あまり興味なし・・
Business Chat
企業とユーザーを繋ぐことができるチャットです。
Discover、Hilton、Lowe’s、Wells Fargoなどの一部の企業でベータ版として提供される模様。
Health Records
Health Recordsに参加する医療機関の患者ならば、データをiPhoneに集約できます。健康診断の結果、投薬の状況、健康状態などの情報がiPhoneで見れるようになります。
情報流出があったら困るので、僕は全然使いたくないです。
iOSのシェア率
iOSは新しいOSがリリースされると、ユーザーは一斉にアップデートするのが特徴です。
Appleは新OSの不具合やバグ修正にエンジニアのリソースを割くことができるので、ユーザーにとってもメリットがあります。
2018年1月18日のiOS11のシェアは、iOS11が65%、iOS10が28%です。
ちなみに1年前のiOS10のシェアを見てみると、iOS10が76%、iOS9が18%でした。
さいごに
以上、大型アップデートになるiOS11.3の新機能についてでした。
大型アップデートなので、iOSのバックアップはしっかりと取ることをオススメします。
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