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HomePodは売れるのか?

音声認識

2月9日にAppleのスマートスピーカー「HomePod」が発売されます。

発売される国はアメリカ・イギリス・オーストラリアの3ヶ国なので、まずは英語圏に投入するという戦略なのでしょう。残念ながら日本での発売は未定です。

日本におけるスマートスピーカーは、LINEが「Clove Wave」を2017年8月に先行発売し、Googleが「Google Home」を10月に発売しました。11月にはAmazonから「Amazon Echo」が発売されています。

ちなみにアメリカにおけるスマートスピーカー市場は日本よりも先行しており、2014年11月に「Amazon Echo」がプライム会員と招待メンバーに向けて先行発売され、「Google Home」は2016年11月に発売されています。

HomePodはスマートスピーカーの中で最後発です。今日のエントリーは、HomePodは売れるのかどうかを考察します。

HomePodの特徴

HomePodの特徴を見ていきます。

HomePodにはスマートスピーカーという名前がついていますが、Siriで音声検索をするというよりも、どちらかというと高性能なジュークボックスを目指しています。HomePodは、Apple Musicの全機能が音声で操作できるのです。

元々AppleはiPodを作っていたこともあり、音楽を再生するデバイスを作るのは得意中の得意です。高品質な音を再生できるようにHomePodは設計されています。

ハードウェアのスペックが高い

音質にもかなりこだわっており、ハードウェアのスペックが高いことも特徴の一つです。メインチップにA8を搭載し、7つのツイーター、サブウーファーで高音質な音を再生可能です。特にメインチップに搭載しているA8はiPhone 6やiPhone 6 Plusに搭載されており、Google HomeやAmazon Echoとは桁違いのスペックを持っています。

ビームフォーミングを搭載

ビームフォーミングとは、一定の方向に電波の指向性を上げる技術です。

HomePod

リアルタイムアコースティックモデリング機能を搭載

部屋のレイアウトを瞬時に自動認識する技術です。HomePodを部屋の中で移動した際も、音を反射する壁の位置を判別できるため、高音質を楽しむことが可能です。

「HomePod」に搭載されたビームフォーミングとは?

複数の「HomePod」を部屋に置くことも可能

複数の「HomePod」を部屋に置くと、「HomePod」同士が認識して音のバランスを最適化する機能も付いています。
おそらく、ビームフォーミングとリアルタイムアコースティックモデリング機能を組み合わせた技術ですね。

iOSもHomePodをサポート

先日リリースされたiOS11.2.5では、HomePodのサポートが追加されました。
Appleの発表によれば、HomePodを設定すれば、Apple ID・Apple Music・Wi-Fi・Siriの設定が、iOSから自動で転送されるとのこと。Apple IDはクラウドで管理してるんだから、今更何言ってるのという感じもしますけどw

Appleのクラウドは、穴だらけなのはご存知ですか?例えば、macOSでWi-Fiのパスワードを記憶していても、同一のApple IDのiOSではパスワードの再入力が必要です。ウェブパスワードの同期はiOS・macOS間で問題なく同期できるのにね。

HomePodでの音声検索は?

HomePodでの音声検索は全く期待できません。
Siriの音声検索はポンコツなので、そもそもSiriで音声検索する気になれませんが。

Googleアシスタントの方が、音声認識の精度は優秀です。
Siriが使う検索エンジンは、以前Bingを使っていましたが、2017年9月25日からGoogleに変更されています。なので、音声認識の問題がクリアできれば、もう少し使い勝手は良くなるはずです。と言ってもGoogleアシスタントでも音声クエリに対する答えは、まだまだ微妙なクエリもありますけどね。

先行している「Amazon Echo」と「Google Home」は有利なのか?

今の時点では、スマートスピーカーの音声検索のレベルはめちゃ低いです。なので、先行している「Amazon Echo」と「Google Home」がすごく有利かというと、そうでもない気がするんだよね。

2007年にiPhoneが登場した時も、ウィルコムからW-ZERO3というスマートフォンがあったでしょ?でもW-ZERO3は全然売れず、iPhoneが大ブレイクしましたからね。

「HomePod」がお洒落で高音質なスピーカーというポジションを築ければ、後発だけどリビングに置かれる可能性は高いと思います。

Google HomeやAmazon Echoの不満は?

僕は、Google Home MiniとAmazon Echo dotを使っていますが、以下のような不満もあります。

音声検索が使えない

不満なく使えるのは天気やニュースの読み上げくらいです。
音声検索に関しては不満だらけです。Google検索するような、精度の高い検索結果はなかなか出てきません。

Google Homeの音声検索

Google Homeは、Googleアシスタントを使っているにも関わらず、音声検索の検索結果は、AndroidのGoogleアシスタントとGoogle Homeで異なります。Androidは外出先で使うけど、Google Homeは自宅で使うため、利用する場所が違うことも影響していると思うけどね。

同じ音声クエリでも、デバイスによって音声検索の検索結果が違うことはあるのか?

Amazon Echoの音声検索

Amazon Echoに関しては、日本語における音声認識や、音声検索のレベルはGoogle Home以下です。

今の時点では、スマートスピーカーはジュークボックスの用途しか使えないんだよね。一番良く分かっているのはGoogleやAmazonです。自社の定額制音楽配信サービス「Google Play Music」や「Prime Music」を無料でばら撒いていますからね。

GoogleもAmazonもスマートスピーカーで音声クエリを機械学習したいので、ジュークボックス用の音楽を無料でばら撒いてる件

音質が微妙

僕が使っているGoogle Home MiniとAmazon Echo Dotの音質はかなり微妙です。

では、Google HomeやAmazon Echoなら音が良くなるのかというと、Google Home MiniとAmazon Echo Dotよりマシな音が出ると行ったレベルです。高性能なスピーカーの音は出ません。

特に、映画を観る時にGoogle HomeやAmazon Echoから音を出そうとは思わないですからね。
リビングのステレオを代替するようなスピーカーとは程遠い感じです。

HomePodは売れるのか?

僕はHomePodは売れると予測します。

リビングで高音質の音楽を聞きたいニーズはあるし、リビングのオーディオを代替したいというニーズもあるはず。

HomePodが高音質で、リビングのオーディオを代替できるのであれば、349ドルでも安いはず。HomePodが映画を観る時に臨場感あるれる音を出してくれるなら、僕もHomePod欲しいです。

Apple Musicが聴けるのはHomePodだけなのも、HomePodの売上に貢献するはず。2017年6月の調査でApple Musicの有料会員数は2700万人いますので、有料会員の中でApple Musicを高音質で聞きたい層は、HomePodを購入するだろうね。

さいごに

以上、HomePodは売れるのかどうかの考察でした。

僕はHomePodは売れると思うし、349ドルという高価格帯なのでAppleに利益をもたらすことになると予測します。