iOS9のメモアプリがめちゃめちゃ使いやすくなったいうお話です。
Evernoteは完全に死亡フラグ。今までブログのネタをメモしたり、思いついたアイデアなどをEvernoteにメモしていましたが、最近全く使わなくなりました。
iOS9 メモ
OSを開発しているプラットフォームってアプリディベロッパーからすると、ずるいと思うんですよ。アプリディベロッパーが開発するアプリの動向を見ながら、いいとこ取りが出来ますからね。最近のiOSはサードパーティーのアプリをどんどんOSに取り込んでいますよね。
しかもOSの根幹となるブラウザなどのアプリと連携して使えるようになるので、ユーザーの使い勝手も格段に上がります。
メモアプリの便利な機能
- Safariなど多くのアプリ内で共有ボタンを押せば、リンクをメモに保存できますからね。今までのようにURLをコピペする必要がなくなりました。
- チェックリストをタップ1回で作成できる。完了した項目にチェックマークを。
- 手書きメモ
- メモアプリ内から直接写真が撮れます。フォトライブラリからすでにある写真やビデオをメモに追加することもできます。
Androidのメモ
Googleも同じような機能をつけました。
「Google Keep」は、携帯端末とウェブの間で同期するメモ、リスト、写真を作成できるツールだ。整理するための機能として、色分け、リマインダー、ラベルが用意されている。このような機能のすべてを基に、米国時間10月28日に提供されたアップデートでは、メモやリストに対する手書きや写真に対する注釈付けが可能になっていることに、AndroidPoliceが気付いた。「Evernote」などの他のサービスには以前からこの機能があるため、Google Keepとしては最も理にかなった動きといえる。
いいとこ取りのプラットフォーム
iOS9で登場した新機能はたくさんありますが、メモアプリ以外にも、サードパーティーのアプリを殺すものってありますよね。日本では配信されてませんがAppleのNewsアプリなどもその一例です。
今後、アプリディベロッパーにとって最大のライバルはAppleとGoogleになっていきます。
News
アメリカでのみ提供しています。
今後、日本に登場すると、Smartnewsやグノシーはピンチです。ニュースアプリのビジネスモデルって広告商品の販売で成り立っています。グノシーはGunosy Adsという広告商品を販売してますよね。
ニュースの分野にAppleが参入すれば、自前のニュースアプリへコンテンツを移すことによってアプリエコシステムを強固にできるとともに、広告収入もAppleが独り占めします。
更に、iOS9に広告ブロックの機能も追加しているので、Googleの広告シェアも低下させることを狙ってます。Apple恐ろしい・・
iOS 9に広告ブロックとニュースアプリが同時搭載された理由
アメリカ市場のニュースアプリ
日本ではSmartNewsやグノシーが幅を利かせていますが、アメリカではニュースアプリの大きな成功はまだありません。
2014年3月と少し古いデータですが、シェアを見てみると、1位が「Flipboard」で44%のシェア。2位がLinkedIn傘下の「Pulse」で29.19%。3位が「News360」で24.94%となっています。
入れ替わりもあって競争が激しいです。これまでも、2012年に「Googleカレント」が終了して「Googleニューススタンド」へ移行しました。米Yahoo!の「Livestand」も「News Digest」へ移行しています。AOLの「Editions」にいたってはサービスが終了してしまいました。
最近ではAppleの「News」も始まっていますから、これから寡占化が進んでいくはずです。
日本市場のニュースアプリ
アプリディベロッパーは、PC時代のYahoo!のようなポータルを目指すという戦略に出ています。ニュースは毎日見るものですからね。2014年以降はPCよりモバイルでニュースを見る人のほうが多くなっています。
2014年11月のデータになりますが、1位が「Yahoo!ニュース」で31.7%。2位が「Gunosy」で7.3%。3位「SmartNews」で6.8%。4位「LINEニュース」で6.3%。
なんだかんだYahooは強いですね。数年前スマホシフトへ移行してた時は、「ポータルは死んだ」なんて言われてましたが、今ではニュースでもしっかり首位をキープしています。
顧客満足度の高い「iOS9」
10月19日に、iOS9のシェアが61%に到達しました。
iOS9は配信後わずか数日でシェア50%を獲得していて、ユーザーは新しいOSが出る度に一斉にアップデートしてくれます。これってAppleにとって実に好都合です。
OSのアップデート毎に、今回のメモアプリのような新機能を付け加えるので、iOSを利用する多くのユーザーの使い勝手が向上して、満足度が高まります。iPhoneの顧客満足度が高いのはこういう理由なんです。
また、マイナーアップデートへの開発リソースを全て新しいOSへ注げることも大きいです。ここがAndroidとは大きく違います。
Androidのシェア率
10月5日のシェア率を見てみると、Android4.4のKitKat 38.9%がシェアトップ、2位が Android4.1以降のJelly Bean 30.2%、3位が Android5.0以降のLollipop 23.5%です。最新版がわずか23.5%ですからね・・
10月5日に新OS「Android 6.0 Marshmallow」がリリースされましたが、シェアは低いです。
これって結局、端末を作るメーカーが新しいOSに対応できないってことなんですよね。毎年のように新機種は登場するから、古い端末のOSアップデートまで手が回らない。新しいOSを使いたいなら、新しいデバイスを買ってください的な感じです。
テクノロジーの陳腐化によって
音楽や動画のサブスクリプションを例に取るとわかりやすいのですが、Apple、Google、Amazonのプラットフォームは横並びにサービスを展開しています。
定額制音楽配信サービスは6月に「AWA」「LINE MUSIC」が登場すると、「Apple Music」「Google Play Music」がすぐ後に続きました。
動画のサブスクリプションも、3大プラットフォームはそれぞれ独自のサービスを開始しています。
サードパーティーが開発するアプリも、プラットフォームである「Apple」や「Google」は、いつ自社のOSの新機能で付け加えようかと狙っています。テクノロジーの陳腐化によって、簡単に素早いリリースが可能ですからね。
今やどのタイミングでサービスを提供するかという、リリースの読み合いのような感じになってきました。
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