固定電話の加入率が、どんどん減少しています。
携帯電話の高性能化と普及が進むに連れ、少なくとも一般の世帯において電話の利用スタイルは世帯単位から個人単位へと変わり、固定電話の必要性はこれまでに無いほど減少している。若年層では実家を離れ一人暮らし・独立世帯化する際に、固定電話の契約をしない事例も増えている。
上記のグラフを見れば、固定電話の契約数が減り、携帯電話の契約数が増えている現状がよく分かります。
でもね、固定電話の契約数が減少していることに対して、NTTは全くの無策です。このまま放置していたら、誰も固定電話なんて引かなくなりますよ。
「固定電話の契約数」と「携帯電話の契約数」の推移
「固定電話の契約数」と「携帯電話の契約数」の推移を見ていきましょう。
- 「固定電話の契約数」・・・2001年に6133万契約あったものが、2015年には2507万契約と大きく減少しています。
- 「携帯電話の契約数」・・・2001年に7482万契約あったものが、2015年には16276万契約と大きく増加しています。
特に、20代・30代の世帯では、固定電話は引いておりません。そりゃそうだよね。自宅に固定電話を引いたって、営業電話しかかかってこないんだもん。
営業電話がウザい
わたくしも、事務所に固定電話を引いていますが、とにかく営業電話がウザい。
特に、光コラボレーションの営業電話はしつこいし最悪ですわ。先日のエントリーに書いたとおり、NTTが光コラボレーションのスパム営業電話を放置しているのが最大の原因です。
ネットで「光コラボレーション しつこい」と検索すると、関連キーワードにGoogle先生が色々と表示してくれます。
- 光コラボ 勧誘 悪質
- 光コラボ 勧誘停止
- 光コラボ 勧誘 断り方
関連キーワードに出てくるってことは、それだけ検索件数も多いということです。
なぜ、NTTは光コラボレーションの営業電話を停止する規約を作らないのかな?
2015年2月から光コラボレーションの仕組みが始まってるんだけど、フレッツ光→光コラボレーションに転用するだけなので、フレッツ光のシェアは若干の微増という悲しい結果が・・・こちらも以前のエントリーに詳しく書きましたので、よかったら読んでください。
光コラボレーションは、フレッツ光から転用しているのが大部分
フレッツ光は54.3万件しか増えていないのに、光コラボレーションが442.7万件増えているということが意味するものは、光コラボレーションはフレッツ光から転用しているのが大部分という事実です。
固定電話のスパムを撲滅できないのなら、NTTは固定電話を廃止すべし!
今の時点で固定電話を引いていない20代・30代が、今から10年後に、固定電話をわざわざ引くとは思えません。
今後、家庭の固定電話は、段階的に減ることは間違いありません。
だからといって、現在起きている、しつこい営業電話や振込詐欺の電話をNTTが放置していいというわけじゃないんだよね。
光コラボレーションの営業にカモられる高齢者は後を絶たないし、振込詐欺だって全然減ってないでしょ?
固定電話にしつこい営業電話がかかってくることの社会的損失は非常に大きいと思いませんか?
このままいくと、今の40代・50代のユーザーも、固定電話を止める世帯も出てくるはず。
NTTが一般家庭向けの固定電話に、スパムの営業電話を撲滅する仕組みを構築できないんだったら、家庭向けの固定電話は廃止するべきです。
NTTはどうすれば、固定電話の減少を止められるのか?
わたくしは家庭向けの固定電話は不要だと考えています。でも、企業向けの固定電話は必要ですよね?
NTTはもっとユーザーの視点に立って、しつこい営業電話やスパムに対して、極力ユーザーが関わらずに済む仕組みを作るべきです。
では具体的にどうすればいいのか考えていきましょう。
- ナンバーディスプレイの無料化
- ナンバー・リクエストの無料化
- 迷惑電話おことわりサービスの無料化
- 着信拒否した会社からの電話は、全ての営業所から拒否できるシステムを構築
- 振込詐欺に使われた番号は、全て着信拒否
ナンバーディスプレイの無料化
携帯電話ではナンバーディスプレイが標準装備されているのに、なんで固定電話はナンバーディスプレイにお金払わなきゃならないの?
さっさと無料にするべきです。
ナンバー・リクエストの無料化
ナンバー・リクエストとは、非通知で電話をかけてきた際に、電話番号を通知してかけ直すようにメッセージを流すサービスです。
非通知でかけてくる電話なんて、そもそもろくなもんじゃないですわ。
こういう陳腐化したテクノロジーは、どんどん無料で開放するべきだと思いませんか?
迷惑電話おことわりサービスの無料化
迷惑電話おことわりサービスとは、しつこい営業電話がかかってきた場合、その電話番号を登録することで、着信拒否できるサービスです。こちらも有料のサービスです。
固定電話にかかってくる電話は、スパムの営業電話が圧倒的に多いです。ユーザーが関わりたくない営業電話に対して拒否できるサービスを、NTTは無料で提供してもよくね?
着信拒否した会社からの電話は、全ての営業所から拒否できるシステムを構築
迷惑電話おことわりサービスで、着信拒否した会社からの営業電話は、どの営業所の電話であっても、着信拒否できるようなシステムを構築しましょう。
AIを使ってシステムを作ればできるでしょ?
営業ノルマの厳しい会社の場合、同じ営業所だけでなく、違う営業所からも、しつこく何度も営業電話がかかってきます。こういうの撲滅するべきだよね。
振込詐欺に使われた番号は、全て着信拒否
振込詐欺に使われた電話番号についても、着信拒否できるシステムを作るべき。
また、振込詐欺の電話をAIが予測して、振込詐欺の可能性が高い電話についても、着信拒否できるシステムも構築するべきです。
この程度のテクノロジーなら、NTTの技術を使えば楽勝です。
まとめ
NTTが考える固定電話って、インターネットがなかった30年前の固定電話の認識しかないんじゃない?
高度なテクノロジーが現代にはあるので、もっと最新のテクノロジーを使って、迷惑電話に対して極力ユーザーが関わらなくていい仕組みを作るべきです。
ITの世界を見てみましょう。Googleは、ChromeブラウザでFlashコンテンツを標準で無効化してますよね?これはFlashの脆弱性を狙った攻撃が多いからです。その結果、Adobeは、2020年でFlsah Playerの配布を廃止することになりました。
HTML5のテクノロジーを使うことで、Flashは不要です。わざわざ脆弱なFlashを使いたいというユーザーはいないはず。Googleは、常にユーザーが安全にインターネットを利用できる環境を整備する仕組みを構築しています。
NTTのテクノロジーを使えば、固定電話の迷惑電話を排除するシステムを構築することはできるはず。電電公社時代からのインフラに甘えてないで、もっと仕事しなきゃダメだよね。
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