2021年5月27日に放送されたGoogle検索オフィスアワーのまとめです。
ブログ記事
2021年4月22日のGoogle検索オフィスアワー以降のブログ記事です。
- 動画 SEO のおすすめの方法(e コマース向け)
- 2020 年の Google の検索スパム対策
- Korean Blog: Agrofy: A 70% improvement in LCP correlated to a 76% reduction in load abandonment
- Korean Blog: Vodafone: A 31% improvement in LCP increased sales by 8%
Google I/O
5月18日から20日まで、オンラインでGoogle I/Oが開催されました。
検索にかかわるようなコンテンツもあります。
Q&A
クロール済インデックス未登録の増加
【質問】
WordPressでサイトを構築している。Search Consoleで確認すると「p」パラメータがついたURLに「クロール済みインデックス未登録」が急増している。
「p」パラメータはWordPressのデフォルトで割り当てられるURLだが、実際のページは別のパーマリンクを設定してURLを正規化している。
以下質問する。
①なぜ「p」パラメータがついたURLがGooglebotに検出、クロールされるのか?
②正規URLは別にあるので、「p」パラメータがついたURLに対して、クロールを制御する方法はあるのか?また、robots.txtでクロールを制御すると、正規URLのクロールに不具合が出るか?
【回答】
①HTML上に「p」パラメータがついたURLがあり、「p」パラメータからのリンクもあるため、URLの検出やクロールが行われている。
②特に何もしなくていいのでは、
もしやるのであれば、クロールの制御ではなく、インデックスの制御を行ってください。
CMSがデフォルトで持っているURLと、表向きに付けられるパーマリンクがある場合、クロールをさせた上でURLを正規化します。具体的には、301リダイレクトまたはcanonicalを設定する。サイトの規模にもよるが、通常の規模のサイトなら、両方のURLをクロールさせて問題が出ることはない。
サイトマップがインデックス未登録
【質問】
Search Consoleのカバレッジ「クロール済み – インデックス未登録」にXMLサイトマップが表示されるようになった。
URL検査からインデックス登録しても、インデックスされない。原因がわかれば教えてほしい。この状況を放置すると全体の評価への悪影響があるのか?
【回答】
いただいたURLを確認した。
サイトマップに記述している実際のHTMLファイルがインデックス未登録になるのではなく、XMLファイル自体がインデックス未登録になってしまうというご質問。
気にすることはないというのがショートアンサー。
XMLファイル自体、検索結果に表示させる必要はない。
カバレッジレポートもサイトマップごとに表示することができるので、サイトマップに登録したURLがどんな状況になっているのか確認することが重要。
特定の URL だけクロールされない
【質問】
URL検査よりインデックス登録しても、特定のURLがクロールされない。Search Consoleには以下のように表示されている。
URL が Google に登録されていません
このページはインデックスに登録されていませんが、エラーではありません。インデックス未登録の理由については、下記の詳細情報をご覧ください。
解決策や原因がわかれば教えてほしい。
【回答】
現時点でインデックスされているようなので、解決している。
Google サイトが検索結果に表示されない
【質問】
数ヶ月前にサイト作成したが、検索結果に表示されない。
【回答】
Search Consoleに未登録だったのと、どのようなことをされたのかもう少し具体的に教えてほしい。
オフィスアワーは月に1回なので、お急ぎであればフォーラムにご質問ください。
モバイル版のページがキャッシュ表示される
【質問】
モバイルファーストインデックスが始まってから、デスクトップの検索結果でモバイルサイトがキャッシュとして表示されたり、モバイル版のサイトが表示されることがある。デスクトップ版のサイトに切り替える必要があり不便。Googleとしてデスクトップの検索結果に対して対応を行ってほしい。
【回答】
2つの例をいただいているので、それを元に回答する。
①モバイルファーストインデックスが原因ではなく、モバイルフレンドリーの対応がうまくできていないことが原因。アノテーションの設定もないので、Googleはモバイル版とデスクトップ版のURLを異なるURLとして認識している。
②デスクトップで開いた際に、モバイルのキャッシュが表示されるのは、不思議なケース。こちらのサイトはデスクトップとモバイルで動的に配信している。
実際に検索結果のリンクをクリックすると、デスクトップ版のページが配信されるので、このこと自体が問題になることはないのでは。
AMP ページの image 必須プロパティ
【質問】
前回の放送で、金谷さんがテキストだけのAMPページについて、「imageがArticle構造化データの必須プロパティなので、テキストだけのAMPページに画像を追加すればいい」と発言されていた。
最近、リッチリザルトやDiscoverに画像付きで表示させるために、本来テキストだけで十分なページに、必要のないアイキャッチ画像が表示されることがある。その結果、表示速度が遅くなったり、Above the foldから押し下げられてユーザー体験が損なわれている。
GoogleはAMPなどでウェブの高速化を進めているが、画像があると露出が増えるかもしれないというGoogleの仕様によって、余計な画像が含まれたページが乱立し、ウェブの低速化をはじめとするユーザー体験の低下を招いていると感じることがある。
画像があることでユーザー体験が向上するケースもあると思うが、テキストだけで済むなら、それに越したことはない。
画像があると露出が増えるかもしれないというGoogleの仕様はウェブを誤った方向に進めていないのか?
【回答】
オフィスアワーは、技術的な質問やお困りのことに回答したいと思っている。
検索に対するGoogleの姿勢や意見などは、貴重なフィードバックをして受け止めるが、少なくともオフィスアワーでは取り上げるメリットがないと判断したので、取り上げないことにしている。
以前は、検索エンジンとウェブマスターの間に立って、少しでも理解してもらいたいと思っていたが、質問者が納得できない場合、さらに不満が高まることもあった。
基本的に具体的に運用でお困りのことについてお答えするようにしているが、今回はすれ違いが続いている可能性もあるので回答する。
前回の回答は、ご質問の意図がわからなかったので、仕様を実現する方法を紹介した。画像を入れることでスピードやウェブが遅くなるといったバックグラウンドを加味した回答ではない。
Googleの仕様として、画像や動画でユーザーの理解が深まる傾向があることが、さまざまな調査からわかっているので、画像が必須になっている項目が増えている。
ファーストビューに画像を設置しないなど、ユーザー体験が損なわれない方法で画像を実装することもできる。またウェブが低速化しているような話も聞かない。
ユーザーにとってテキストだけの方がわかりやすければ、画像を載せずにテキストだけでページを作ればいい。ご自身でユーザーにとって良いと思われる施策を進めてください。
Discover「風刺的なコンテンツ」とは
【質問】
Discoverのヘルプが更新されて、以下の文言が追加された。
たとえば、コンテキストなしで、求人の応募、請願書、フォーム、コード リポジトリ、風刺的なコンテンツを掲載することは推奨されません。
Discover とウェブサイト
風刺的なコンテンツとは具体的に何を指すのか?
【回答】
風刺についてはご存知いただいていると思うので、ここでは「風刺とは何か」についての言及はしない。
例えば、風刺的に作ったイラストに何のコンテキストもない場合、本当の出来事として、人々に誤解を与えてしまうことがある。それを避けるためにコンテキストをつけてくださいという話。
自作自演のステマのようなサイトへの対応
【質問】
特定のキーワードで検索すると上位に表示されるランキング記事について、運営元のページやサイトトップへの導線がない。
ランキング記事においては、ランキングトップの商品の事業を行なっている会社のサイトの模様。
運営主体を隠すような形で自社製品をランキング1位に掲載している点が、自作自演のステマのように感じる。
今後のアルゴリズム更新で、これらのサイトは上位表示されなくなっていくのか?
【回答】
Googleはそのような方向を目指している。
ただし、現時点で疑念を抱くようなサイトが上位表示されているので、Googleがどこを目指しているのかわからなくなったという声もある。
Googleが目指しているものは非常にシンプルで、ユーザーが探してると思われるページを検索結果に表示したい。
しかしGoogleは完璧ではないし実現できているかは別の話。
検索は、年間1兆回以上行われている。改善できることはなんでも改善していこうと思っている。
検索結果にそぐわないサイトが表示されている場合、スパムレポートを送ってください。
誘導ページとしてのガイドライン違反
【質問】
地域名だけが異なるほぼ同じページを作ることは、誘導ページとしてガイドライン違反だという認識だが、実際には、オリジナルコンテンツもないページが、複数の地域名で上位表示しているサイトがある。
どのような場合に、誘導ページとしてガイドライン違反になるのか教えてほしい。
【回答】
誘導ページの詳細はリファレンスを参照してほしい。
誘導ページ | 検索セントラル | Google Developers
前のご質問と同様、Googleは完璧ではないので、そのようなこともある。
違反すると思われるページがあれば、スパムレポートを送ってください。
インタースティシャルとなるダイアログの扱い
【質問】
日本国内の医療系サイトは、ユーザーが初回アクセスした際に医療従事者かどうか確認するダイヤログがインタースティシャル的に表示されることが多い。
現行の法解釈によりそのようにしているサイトが多いのだが、インタースティシャル、クローキングにはならないのか?
例えば、手術の手技に関する検索語句 (中心静脈カルーテルなど) で検索すると、確認ダイヤログが表示されない医院のサイトが表示されることが多い。
医療広告ガイドラインに準拠すると、インタースティシャル、クローキングに抵触して上位に表示されないジレンマがある。医療広告ガイドラインに準拠し、かつ一般閲覧者・医療従事者を確認するダイヤロゴを出しつつ、検索エンジンフレンドリーになるベストプラクティスを教えてほしい。
【回答】
以下のブログ記事をご覧ください。
お答えできることとしては、これが全てとのこと。
ブログの例にもあるが、法的に必要な確認画面については、インタースティシャルとして、順位を下げるようなことをしていない。
モバイル ユーザーが簡単にコンテンツにアクセスできるようにするために
Core Web Vitals ランキング要素
【質問】
Core Web Vitalsについて質問する。
①「Page Speed Insights」と「デベロッパーツール→レンダリング→Core Web Vitals」で数値を確認している。
CLSの指摘を受けているため改善しようとしているが、それぞれの検査結果の数値が異なる。どちらが正確でランキングに優先されるのか?
②「Page Speed Insights」には、オリジナルサマリとラボデータの2種類がある。どちらがランキングに優先されるのか?
③デベロッパーツールに入っているレンダリングのCore Web Vitalsの数値は、モバイルモードにしてページをスクロールするとCLSの数値が上がったり下がったりする。スクロール前の数値がもっとも正確と考えていいか?
④Core Web Vitalsはモバイル検索が対象で、ドメイン全体ではなくページごとにランキングされるという認識でいいか?
【回答】
前提として以下の情報を共有する。
ページエクスペリエンスに用いられるCore Web Vitalsのデータは、各ページのCrUXデータ、つまりフィールドデータが使われる。十分なデータがない場合、似たようなページ構造のものが使われる。
現時点ではモバイル検索が対象だが、Google I/Oで発表があったように、今後デスクトップの検索でも適用される。
①Lighthouseのデータはラボデータ (シミュレーション) になる。ある時点で一部のユーザーの指標はどうなっているのかを見たり、改善の機会を検討したりするには有効。
しかし、実際のユーザーアクセスに基づいて収集されたデータを確認したい場合、Page Speed Insights、Search Console、直接CrUXデータを確認してください。
②基本的にページごとのフィールドデータが使用される。
③スクロールに応じて、画像や広告の読み込みなどでコンテンツのずれが生じる場合、CLSを改善する必要があるので、全体としてのCLSのスコアが反映される。
Google、CLSの定義を変更。ページエクスペリエンスシグナルは新CLSで評価する
④同じ理解とのこと。
以下についてもご覧くださいとのこと。
PX / Googlebot タイプ / 評価をあげるために
【質問】
①2021年4月1日ころからページエクスペリエンスの良好URLが0%になってしまった。
ページのindex/noindex問わず、サイト前提で集計されているのか?
②今でもインデックスクローラは「パソコン用Googlebot」でクローリングされている。
PC/SPで変わるようなURLではないが、パソコン用から切り替わらない理由があれば教えてほしい。
③特定のキーワードで順位が上がらない。
ユーザーが利用しやすくなるようにABテストや導線整理をしているが、順位に反映しない。Googleが考える上位に表示するために、何が足りないのか、アドバイスをいただきたい。
【回答】
①CrUXデータなので、ページのindex/noindex問わず使われている。
②URL検査ツールでモバイル版になっていれば特に問題が出ることはない。
なかなか変わらないのであれば、以下のドキュメントもご覧ください。
モバイル ファースト インデックス登録に関するおすすめの方法
③今のページが検索結果の上位にふさわしいページになっているのかどうか確認してほしい。価値がないページを上位表示したいというお話であれば、Googleが目指しているエコシステムとは違う。
業界の人が聞いたときに、そのキーワードなら〇〇だよね、というようなサイトになっているかどうか。
見出しタグ使い分けの基準
【質問】
サイトをリニューアルした際、サイト上部のロゴ、本文のページタイトルに<h1>タグを実装している。
コンサル会社より、2ヶ所の<h1>タグを外し、サイトの左上にタイトルと会社名を組み合わせた文字を小さく配置して、<h1>を指定するようなアドバイスをもらった。
<h1>という重要な見出しを<h2>や<h3>よりも小さい文字で表示するというアドバイスに懸念があるのだが、実装して問題ないか?
【回答】
あまり気にしなくてもいいのでは。ユーザーにとっていいと思う形で実装すると良い。
ツリー構造が好きなのであれば、<h1>を一つ設定して、その下に<h2>などを設置していくのも良い。
SEO効果がいちばん高くなるHTMLの書き方・タグの使い方を教えてください
クロールバジェットを意識した実装
【質問】
クロールバジェットの考え方について質問する。
①robots.txtでdisallowするケース
②noindexでブロックするケース
①はクロールバジェットは消費しないが、②はnoindexを見つけてインデックスしないので1回クロールするという認識で正しいのか?
その場合、大規模サイトでクロールバジェットを意識する場合、「①robots.txtでdisallowする」が望ましいのか?
【回答】
現時点の状況や今後発生する事態に応じて、どちらもありだと思う。
どちらかと言えば、①の方がクロールバジェットのコントロールという意味では好ましい。
②のケースでもnoindexすることで、今後のクロールを抑制できる。サイトの状況や現在のクロールの状況によっては、②が好ましいケースもあるかもれない。
必須項目がないのは問題ですか?
【質問】
レシピの構造化データを実装している。
動画は必須プロパティでなく、今のところ必要がないので、実装する予定はないが、URL検査ツールでは次のようなエラーが表示される。
URLはGoogleに登録されていますが問題があります。
必須ではなく推奨項目にもかかわらず、問題として表示される点について改善してもらいたい。
【回答】
英語に言語を変えてURL検査をすると、少しニュアンスが違う。
翻訳が誤解を与えそうなので、ローカリゼーションのチームにフィードバックをしたので、表記は変わると思いますとのこと。
分割してふりがなを振った文字列
【質問】
固有名詞 (人名・地名など) を区別しやすいように色分けして、ふりがなを振っている。
ふりがなを振った文字列の途中で改行できないので、モバイルでは意図しない場所で改行が入ってしまう。
1文字ずつ分割してふりがなを振れば、改行の問題は解決するが、この場合、ひとかたまりのキーワードとして認識されるのか?
ひとかたまりのキーワードとして認識されない場合、他に解決方法はあるか?
【回答】
あまり気にしなくてもいいのでは。
分割した場合、正しい文字列として認識できないことがある。ふりがなは世界的にみて固有の特徴。
いただいたURLを確認したところ、モバイルでもそんなに読みにくくないし、このサイトは綺麗に見える。
読みやすさを優先するために、1行ずつ改行する必要はないのでは。
Google検索オフィスアワーに質問するには?
質問フォームから質問できます。
質問が多い場合は、翌月に持ち越されることもあります。
URLを非公開で質問したい場合、その旨記載すると、URLは公開されません。
次回は、2021年6月24日を予定しています。
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