書籍「いちばんやさしいGoogleビジネスプロフィールの教本」

ウェブマスター オフィスアワー (2019年12月17日) 

Google検索オフィスアワーSEO

2019年12月17日に放送されたウェブマスター オフィスアワーのまとめです。
各質問ごとに、YouTubeの該当箇所を視聴できるリンクがあります。

すぐにYouTubeを見たい方は、以下のリンクから直接YouTubeにアクセスできます。

ブログ記事

2019年12月5日のウェブマスターオフィスアワー以降のブログ記事です。今回は英語版ブログのみの更新でした。

質問

非技術者へのアドバイス!

【質問】

新しい機能が実装された際、小規模な会社の非技術者の場合、どのように理解すればいいのか?

【回答】

実装のやり方という点だと、背景や知識がないとすぐにはできないことも多いが、知り合いのエンジニアがいるのであれば相談してみては。

具体的に何のどんな数値を上げたい、どういった点を気にしているのか、こういうことにはなって欲しくない、このあたりを明確にすると、アドバイスを受けやすくなります。

YouTubeでみる→4分40秒から再生

nofollow の副作用

【質問】

「ページA」のコンテンツに、関連する情報として別サイトの「ページB」のリンクを設置しようと思っています。「ページB」のリンクを設置すると、クローラが「ページA」の情報をすべて読まなくなるのではと思い、「ページB」のリンクにnofollowを設置しています。この場合、nofollowでリンクされたページBはネガティブに評価されることはありますか?それとも単純にクロールを回避されるだけなのでしょうか?

【回答】

クローラがコンテンツを理解するクロールと、リンクを辿るクロールは別々に存在しているので、そのような懸念を持つ必要はない。
そもそも、「ページA」の情報をすべて読んでもらうために、リンクにnofollowを設置する必要はまったくない。メリットは何もないので。

仮にnofollowを設置したことで、リンク先がネガティブに評価されることはない。

nofollowについては、最近変更がありました。Googleはnofollowをヒントとして扱う(無視する可能性もある)。

ネガティブな評価を受けることはないが、そもそもそんなにnofollowを多用するページが必要なのかどうか考えたほうがいい。クロールを制御したいのであれば、robots.txtを使ってください。

YouTubeでみる→9分38秒から再生

Index API の対象範囲拡張の予定は?

【質問】

現在Index API は、求人やライブストリームにしか利用できないが、今後拡大予定はありますか?
ニュースや実況中継のような即時性が要求されるコンテンツとの相性は良さそうなので。

【回答】

将来のことについては、なかなかお答えしずらい。
即時性が要求されるコンテンツであれば、ライブストリームに該当するものもあるのでは。

次のページが参考になります。

YouTubeでみる→14分30秒から再生

ページの読み込み速度と検索順位

【質問】

PageSpeed Insightsのスコアと、Googleの検索順位に関係はありますか?

【回答】

ページの読み込み速度と掲載順位は関係があります。
ただし、速ければ速いほど順位が上がるものではありません (当たり前ですが)。現状は、すごく遅いページに対して順位が下がるようになっている。

スピードアップデートが適用されたかどうかを計測するツールは、今のところ提供していないので、PageSpeed Insightsのスコアを参考値として使うといいのでは。ただし、PageSpeed Insightsのスコアをそのまま使っているわけではありません。

スピードアップデートのブログ記事も参考に。

速度を気にするのであれば、Search Consoleの速度レポートも確認することをオススメします。

YouTubeでみる→15分54秒から再生

何に対して力を入れてるかなど調べやすくして

【質問】

しごと検索、リッチスニペット、AMPなど新しい技術がどんどん導入されているが、SEO担当者以外の方が、これらの情報になかなか追い付いていないと思う。
最新のSEOのトレンドを質問されることもあり、これらの情報を一覧で入手できると助かる。

【回答】

クライアントビジネスをされている方からのご質問だと思いますが、検索エンジンを取り巻く環境について、何が旬で、何がこれから来るのかというのは、コンサルタントであれば、そこが持ち味になるのでは。

Googleの公式ページで、技術的な情報であれば、以下のページに詳細にまとまっています。

最近のトレンドならばYouTubeでも追えます。

YouTubeでみる→18分25秒から再生

中古ドメインを使えば順位は簡単に上がるの?

【質問】

権威性の高い中古ドメインを買えば、簡単に順位が上がるという情報を見たが、Googleはどのように考えているのか?

【回答】

中古ドメインには、みなさんが期待しているようなSEOの効果はありません。

金谷さんはこの質問に対して20分以上熱くお話をされていましたので、中古ドメインについては別記事でまとめました。

中古ドメインを使えば順位は上がるのか?
中古ドメインについてウェブマスターオフィスアワーでGoogleの金谷さんから言及がありました。 かなりボリュームがあったので、別記事で内容をまとめます。テキストだけでうまく伝わらない情報もあるので、YouTubeもご覧いただければと思います...

自動化されたクエリのガイドライン

【質問】

順位計測ツールを使ってガイドライン違反をしている方に、注意や警告はしないのはなぜですか?

【回答】

Googleが直接注意をすることはないとのこと。
また、ガイドラインに違反したものが、すべて手動対策になるわけではない。

自動化されたクエリ

Googleのイベントに参加している個人的に親しい方を優遇することも一切ありません。
以下のツイートは、多くの方への警告になると思ってツイートしたとのこと。

YouTubeでみる→46分38秒から再生

しごと検索に表示されなくなった

【質問】

しごと検索に表示されていたが、数日後に表示されなくなった。構造化テストツールでも問題ありません。どうすればいですか?

【回答】

URLをいただいていたので確認したところ、問題なく表示されていました。

以下でも確認できます。

  • Search Consoleの「求人情報」
  • 検索パフォーマンスレポートでの「検索での見え方」
YouTubeでみる→54分09秒から再生

マークアップとペイウォールの併用

【質問】

Q&Aサイトの回答を課金ユーザーのみが見れるペイウォールコンテンツの場合、リッチリザルトのマークアップと、ペイウォールは併用できるのでしょうか?
なぜなら、リッチリザルトでは回答の一部をプレビューとして検索結果に表示し、実際のページでは課金ユーザー以外に表示されないようにしているため、クローキングに当たるかどうかを知りたいです。

【回答】

併用は可能です。
ただし、ユーザーからすると、クリックしたら課金ユーザー以外表示されないのは微妙な感じがする。ユーザー体験はあまり良くないのでは。

Flexible Sampling を使えば、一部のサンプルを無料で公開する方法もあるので検討してもよさそうです。

YouTubeでみる→55分36秒から再生

同一ドメインにファビコンを複数実装したい

【質問】

同一ドメインにファビコンを複数実装する方法はあるのか?

【回答】

ありません。

サブドメインならファビコンを設定できるが、サブディレクトリには設定できません。

YouTubeでみる→58分02秒から再生

地域で有名な店舗を上位表示するために

【質問】

サイトを持っていない地域で有名なお店がサイトを作った場合、バックリンクもない状態だと検索エンジンで上位表示されることはあるのでしょうか?

【回答】

サイトを作った直後であれば、地域で有名なお店であっても厳しいと思う。
ただし、地域で有名な店舗であれば、ウェブ上の評判はすぐにつくと思われるので、順位に反映されるのは時間の問題では。

YouTubeでみる→58分38秒から再生

構造化データ複数の「Product」の実装は OK?

【質問】

単一の商品に複数の構造化データを設定しても問題ないか?

背景としてショッピングASPの仕様上、レビューが設置されているページのみ「name」と「AggregateRating」のみ構造化データが吐き出される。ユーザービリティ向上のため、その他の構造化データを動的に作成したところ、同一商品の「Product」の構造化データが2つ登録されています。構造化データテストツールでのエラーはなく、Search Consoleでは警告ありで有効なアイテムが検出されています。

【回答】

リッチスニペットも表示されているので、問題はない。

ただし、構造化データの目的はエンティティを正確に伝えることなので、2重に登録されているのは混乱する可能性がある。解消したほうがいい。
ASPの仕様なのであれば、フィードバックをして修正するとよいのでは。

LazyLoad 実装時のカルーセル/タイリング

【質問】

モバイル検索結果では、ページ内の画像がカルーセルやタイリング (サムネイル) に表示されることがあります。
LazyLoadを実装すると、カルーセルやタイリングに採用されないという認識でいいのでしょうか?

【回答】

サイトの実装にもよるが、画像がインデックスされているのであれば、表示される可能性はある。
ただし、ウェブマスター側で検索結果のサムネイルの表示をコントロールすることはできません。Googleのアルゴリズムで決定されます。

パフォーマンスレポートの対象となるサイト

【質問】

Search Consoleのパフォーマンスレポートがメールで送信されていると思いますが、フィードバックするデータがあるサイトのみなのでしょうか?

【回答】

今はトライアルなので、これから拡張していく予定です。

BERT

【質問】

BERTは検索クエリだけでなく、コンテンツの理解にも使われるのですか?

【回答】

はい、そうです。

BERTの理解について、以下の公式情報が面白かったので共有します。

語順と構文構造は、文の意味に大きな影響を与えます。語順のわずかな違いでも、解釈が完全に変わる可能性があります。

  1. Flights from New York to Florida.
  2. Flights to Florida from New York.
  3. Flights from Florida to New York.

3つすべてに同じ単語があります。ただし、1と2の意味は同じですが、1と3の意味は大きく異なります。ペアが言い換えかどうかを識別するタスクは、言い換え識別と呼ばれます。このタスクは、質問応答などの多くの現実世界の自然言語理解 (NLU) アプリケーションにとって重要です。驚くべきことに、BERTのような最先端のモデルでさえ、既存のNLUデータセットのみでトレーニングされた場合、上記の1と3のような多くの非言い換えペアの違いを正しく識別できません。

参考 Releasing PAWS and PAWS-X: Two New Datasets to Improve Natural Language Understanding Models

Google からのクロールが急増した

【質問】

クロールが急増し、サイトがダウンしてしまいました。
ドメイン内を複数のサーバで運用しているので、サーバログをみると特定の領域でクロールが急増していた。クロール頻度のリクエストはドメイン単位だと思いますが、なにか良い方法はありますか?

【回答】

Search Consoleからクロール頻度の変更をリクエストできます。

Index から突然消えたり戻ったりしてる

【質問】

URL検査で調べると、インデックスが突然消えたり戻ったりしている。

【回答】

担当チームに報告したとのこと。

URLのパターンがSEOスターターガイドの推奨事項と少し違うので、検索エンジンにもユーザーにも分かりやすい構造にするとよいのでは。

有料リンクと相互リンクの違い

【質問】

SEO目的で相互リンクを推奨しているサイトがあり、無料であるが、実質的に有料リンクと変わらないケースがある。ガイドライン違反にならないのか?

【回答】

相互リンクはインターネット黎明期からある古き良き文化のようなところがあり違反ではない。検索順位で優位に立とうとする意図があるものはガイドライン違反になる可能性がある。

Google検索がなかったらやらないようなことは、施策としてやるべきではない。

今回のようなリンクに関しては、不自然なリンクとして無効化されている。

スニペットの情報を修正したい

【質問】

自社の店舗名で検索した際、スニペットに全く関係のない誤った情報が掲載されていた。

【回答】

担当チームに報告しました。

2019年ブログランキング

1位 Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと

2位 良質なサイトを作るためのアドバイス

3位 さようなら、Flash

4位 モバイル ファースト インデックスを開始します

5位 サイトの検索パフォーマンス レポートでより最新のデータが利用可能に

6位 HTTPS をランキング シグナルに使用します

7位 Webmaster Conference Sapporo 開催のお知らせ

8位 構造化データを使って、検索結果での表示をより良くしましょう

9位 求人情報ガイドラインを守って、より多くのトラフィックを集めましょう

10位 Webmaster Conference Tokyo & Osaka 開催のお知らせ

ウェブマスターオフィスアワーに質問するには?

質問フォームから質問できます。

質問が多い場合は、翌月に持ち越されることもあります。
URLを非公開で質問したい場合、その旨記載すると、URLは公開されません。

さいごに

金谷さん、あんなさん、今年も1年間お疲れさまでした。
次回は、2020年1月後半を予定しています。

目次に戻る

ウェブマスターオフィスアワー