AppleがAirMacシリーズの販売を中止したことで、今後、macOSがTimeMachineでのバックアップをサポートしなくなる可能性があります。
理由は以下のとおりです。
- 写真やデータはiCloudストレージにバックアップできる
- Apple Musicの普及
- TimeMachineのバックアップから復元できないことがある
- サードパーティのNASにTimeMachineのバックアップが正常に取れるのか微妙
- MacBookにUSB-Cポートの外付けハードディスクを常時接続するのは現実的でない
- AppleはiCloudストレージで課金したい
写真やデータはiCloudストレージにバックアップできる
2007年にTimeMachineがローンチされた際は、クラウドサービスは全く普及してなかったので、Macが壊れたときに備えて、macOSを丸ごとバックアップしておく必要がありました。
でも今は、TimeMachineでmacOSを丸ごとバックアップしなくても、写真やデータはiCloudストレージにバックアップできます。
しかもiCloudにアップロードしておけば、MacだけでなくiPhoneやiPadでデータを同期できるので使い勝手がいいのです。
iCloudを使いたくない方は、Googleドライブ・Dropboxなどのクラウドサービスを選択することもできます。
TimeMachineでmacOSを丸ごとバックアップする必要がなくなったのです。
Apple Musicの普及
Apple Musicが普及したことで、音楽データの管理をユーザーが行う必要はなくなりました。
Apple Musicの会員ならば、サブスクリプションで音楽は聴き放題だし、自分の音楽コンテンツをApple Musicへアップロードして聞くことができます。
なので、Macに自分で持っている音楽コンテンツを保存しておく必要もないし、そのデータをバックアップする必要もないのです。
Appleの公式発表ではありませんが、2019年3月31日でAppleはiTunesでの音楽のダウンロード販売をやめるとも言われています。Appleの方向性としては、ユーザーをApple Musicへ誘導して、音楽のダウンロード販売は止めていくことになると思います。
TimeMachineで復元できないことがある
TimeMachineの性能はイマイチで、バックアップから復元できないことが良くあります。
特に、Macの機種変更をした場合には、古いMacのTimeMachineバックアップでは、新しいMacで復元できないトラブルもよく聞きます。
僕はTimeMacineでバックアップを取っていますが、あくまで、いきなりMacが壊れてしまい、今使っている環境を復元するための保険として利用しています。
僕が以前経験したことをお話すると、TimeMachineのバックアップを取ったmacOSのバージョンと、復元するmacのリカバリ領域のmacOSのバージョンが異なる場合、復元はできません。
2時間位かかりましたが、復元できませんでした。
TimeMachineは、復元できないことが結構あるのですが、そんなときはだいたい途中でエラーが出ます。
今回は復元が終了して、リカバリ完了後に再起動するまでは正常。再起動後にMachintosh HDがマウントできずに、ユーティリティーに戻ってしまいます。エラーは何も出ないのですが、起動するMachintosh HDが出てこないので先に進めません。
サードパーティのNASにTimeMachineのバックアップが正常に取れるのか微妙
AppleがAirMacシリーズの販売を中止するということは、TimeMachineの自動バックアップはサードパーティのNASに委ねられることになります。
サードパーティのNASにTimeMachineのバックアップが正常に取れるのか微妙です。また、サードパーティのNASで取ったバックアップからの復元に失敗した際、Appleがサポートしてくれるとは思えません。
AirMacシリーズは3種類のWi-Fiルーターを販売していました (この記事を書いた2018年5月16日時点では購入できますが、在庫がなくなり次第販売終了) 。
- AirMac Time Capsule・・・ハードディスク内蔵
- AirMac Extreme・・・外付けハードディスクを繋げる
- AirMac Express・・・外付けハードディスクを繋げる
AirMac Time Capsuleならば、ハードディスクを内蔵しているので、TimeMachineのバックアップを自動で取ることが可能です。
AirMac Extreme、AirMac Expressならば、外付けハードディスクを繋げば、TimeMachineのバックアップを自動化できました。
MacBookにUSB-Cポートの外付けハードディスクを常時接続するのは現実的でない
MacBookにはUSB-Cポートしか無く、USB3.0の外付けハードディスクをAppleは切り捨てています。しかもMacBookにUSB-Cポートの外付けハードディスクを常時接続するのは現実的ではありません。
AppleはiCloudストレージで課金したい
先日の記事に書きましたが、Appleの本音はiCloudストレージで課金したいという可能性は高いと思います。
さいごに
macOSがTimeMachineをサポートしなくなる可能性が高い件についてお伝えしました。
クラウドストレージが普及したことで、外付けのハーディスクにmacOSの中身を丸ごとバックアップすることは、時代に逆行しており古くなってしまいました。
Appleは古い技術は容赦なく切り捨てる会社ですので、macOSがTimeMachineをサポートしなくなるのは時間の問題といえるでしょう。
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