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楽天がMNO(通信キャリア)に参入することが決まったけど、情弱を楽天ポイントで囲うビジネスモデルだよね、絶対。

インターネットビジネスモデル

楽天が携帯キャリアに参入

楽天がMNO(通信キャリア)に参入することが決まりました。

総務省が、4G向けの1.7GHz帯を割り当てることを決定し、楽天は2019年10月よりMNOのサービスを開始する模様です。

楽天は、子会社の楽天モバイルと楽天モバイルネットワークの2社を使ってMVNO事業とMNO事業を展開することになります。

  • 楽天モバイルがMVNO事業を展開
  • 楽天モバイルネットワークが、MNO事業を展開

ちなみに楽天モバイルネットワークは2018年1月10日に設立した新会社です。

先日のエントリーでも書きましたが、楽天のMNO参入は、予想通り4月6日の電波監理審議会の会合で決定しました。

楽天が携帯事業に参入すると、携帯キャリア各社の利益はどうなる?
楽天が携帯事業へ新規参入を目指しています。 今まではMVNO事業者として、docomo回線を借りて楽天モバイルを運営していましたが、自社で携帯回線網を保有するMNOになるために総務省に電波申請をしています。 2017年12月14日の楽天によ...

楽天がMNOに参入する時期についての発表はまだありませんが、電波監理審議会のサイトを見ると、4月6日に会合があるようなので、何らかの動きがあるかもしれません。

楽天が携帯事業に参入すると、携帯キャリア各社の利益はどうなる?

総務省の電波監理審議会(総務相の諮問機関)が6日開かれ、新たに開放される第4世代(4G)移動通信方式向け電波について、楽天に割り当てることが妥当と答申した。これによって、総務省は9日に楽天を新たな携帯電話事業者として認定する見通しとなった。自前の回線網を持つ携帯電話事業への新規参入は、2005年のイー・モバイル(現ソフトバンク)以来13年ぶりとなる。
楽天の携帯新規参入認定へ 電波監理審議会「割り当て妥当」答申

総務省による認可は条件付き

今回、総務省が1.7GHz帯を割り当てるにあたって、楽天にはかなり厳しい認定の条件を課しています。

  • 原則、自社のネットワークを構築する
  • 基地局の設置場所の確保や工事業者と協力体制を取る
  • 無線従事者などの技術要員を確保・配置する
  • 設備投資、安定的なサービス提供に必要な資金を確保する

自社のネットワークを構築するというのは、安易に他社からローミングしないようにと釘を指していますよね。

楽天が通信キャリアに参入するまでの時系列

楽天が通信キャリアに参入するまでを時系列で追ってみましょう。

  • 2017年12月14日 楽天が通信キャリアへ新規参入する旨発表
  • 2018年1月10日 MNO事業を行うための新会社「楽天モバイルネットワーク」を設立
  • 2018年2月27日 総務省が、新しい周波数帯の割当を楽天が申請した旨を発表
  • 2018年3月6日 東京電力と送電鉄塔、配電柱、通信鉄塔、建物屋上を活用する方向で合意
  • 2018年3月23日 中部電力と送電鉄塔、配電柱、通信鉄塔、建物屋上を活用する方向で合意
  • 2018年3月27日 関西電力と送電鉄塔、配電柱、通信鉄塔、建物屋上を活用する方向で合意
  • 2018年4月6日 電波監理審議会の会合で楽天が携帯キャリアに参入することが決定

わずか4ヶ月で楽天は新しい周波数を与えられ、携帯キャリアになることができた模様です。

サービス開始はいつから?

2019年10月よりMNOのサービスを開始します。

料金は?

楽天モバイルが提供しているMVNOと同等の料金になるのではと言われています。

ということは、通信費だけを見ると3大キャリアと比較して、かなり安くなりますよね?

でもね、実際、docomoでiPhoneを契約すると、月々サポートで端末代金の割引があります。楽天が提供するMNOで端末の割引があるのかどうかは、今の段階では分かりません。

ネットワークの速度は?

楽天に割り当てられた1.7GHz帯の周波数

ネットワークの速度は一番気になるところですよね?

楽天に割り当てられた1.7GHz帯の20MHzでどの位の速度が出るのか見ていきましょう。理論上は、下り400Mbpsの速度が出ます。

が、同じ周波数帯でも、docomoは下り788Mbpsだし、ソフトバンクは下り612Mbps出るので、他社と比べると通信速度は遅いですね。

しかも楽天は、1GHz帯未満のプラチナバンドを持っていません。屋内で電波が通りやすいプラチナバンドを持っていないのは致命的な感じがしますけどね。他社からローミングしてカバーすることになると思いますが、昔のソフトバンクみたいに、全然繋がらないのでは話になりません。

ネットワークの速度は、楽天がどれだけ設備投資に予算を投入できるか次第といったところでしょう。
今の段階でわかっていることは、東京電力、中部電力、関西電力と提携して、送電鉄塔、配電柱、通信鉄塔、建物屋上を活用するということです。

さいごに

楽天の見込みでは、9000万人以上いる楽天会員を囲い込むことで、1500万人以上のユーザー獲得を目指すとのこと。

MNOの料金設定も、他のキャリア同様に複雑にして、楽天ポイントの還元をすることで、お得感はあるけど、実際は高いという、楽天お得意の情弱を楽天ポイントで囲うビジネスモデルになることは間違いなさそうですw