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楽天が携帯事業に参入すると、携帯キャリア各社の利益はどうなる?

インターネットビジネスモデル

楽天が携帯事業へ新規参入を目指しています。

今まではMVNO事業者として、docomo回線を借りて楽天モバイルを運営していましたが、自社で携帯回線網を保有するMNOになるために総務省に電波申請をしています。

2017年12月14日の楽天によるプレスリリースを見てみましょう。

当社は本日開催の取締役会において、第4世代携帯電話システム(4G)用周波数(1.7GHz帯及び3.4GHz帯[1])について、総務省の割当受付開始後に、その申請をすることを決議しましたので、お知らせします。同省から同周波数の割当が認められた場合、当社グループは、移動体通信事業(Mobile Network Operator、以下MNO)を新たに開始することになります。

携帯キャリア事業への新規参入表明に関するお知らせ

その後、2018年2月27日の総務省の発表によれば、楽天は新しい周波数帯の割当を申請しています。

1 申請者(50音順)
○株式会社NTTドコモ(代表取締役社長 吉澤 和弘)
○KDDI株式会社(代表取締役社長 田中 孝司)/沖縄セルラー電話株式会社(代表取締役社長 湯淺 英雄)
○ソフトバンク株式会社(代表取締役社長 兼 CEO 宮内 謙)
○楽天モバイルネットワーク株式会社(代表取締役社長 山田 善久)

第4世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画に係る認定申請の受付結果

建前上、総務省は大手キャリア3社による寡占を懸念しているので、楽天モバイルに大きな不備がなければ、新しい周波数帯を確保できるはずです。新しい周波数を獲得できれば、楽天はMNOとして携帯事業に参入できます。

楽天が周波数を確保できるかどうかは、電波監理審議会に諮問を図るとのことですが、まあ出来レースだろうね。

ということで今日のエントリーは、楽天が携帯事業に参入すると、携帯キャリア各社の利益はどうなるかについてお話します。

2016年のdocomo・au・ソフトバンクの利益は?

2016年の携帯キャリア3社の利益を見ていきます。数字は、各社の決算資料を参考にしていまう。3社とも、めちゃ儲かっています。

ちなみに、利益の半分くらいを設備投資に回しています。

2016年のdocomoの利益

  • 営業収益 3兆5957億円
  • 営業利益 8353億円
  • 設備投資 4036億円

2016年のauの利益

  • 営業収益 4兆7483億円
  • 営業利益 9130億円
  • 設備投資 5194億円

2016年のソフトバンクの利益

  • 営業収益 3兆1938億円
  • 営業利益 7196億円
  • 設備投資 3206億円

携帯キャリアのビジネスはゼロサムゲーム

携帯キャリアのビジネスはゼロサムゲームです。日本の人口が横ばいなので、新たに加入者が増えることはありえないですからね。

となると、各社1兆円近く出している利益は減ることになります。ちなみに2016年度における3社の営業利益を合計すると、2兆4679億円ありますからね。楽天モバイルが参入すれば、4で割った数字が各社の利益平均になるので、1社あたり6000億円の利益となるはずです。

楽天はMVNOに回線を貸し出す可能性もある

先程もお話したとおり、携帯ビジネスはゼロサムゲームなので、完全にパイの奪い合いです。

楽天がMNOになれば、MVNO各社に回線を貸し出す可能性もあります。docomoが貸し出しているMVNO回線を、横から奪うというのが最も手っ取り早い気がします。

東京オリンピックで5Gが使えるように設備投資するならば、通信費は安くならないはず

docomo・au・ソフトバンクの携帯キャリアは、東京オリンピックに向けて5Gに設備投資していくことは確実です。
先日、スペインのバルセロナで開催された「GSMA Mobile World Congress 2018」において、docomoの吉澤社長はオリンピック会場で5Gが使えるよう整備すると発言していました。

当然、5Gに設備投資をするのであれば、既存のユーザーがその費用を負担することになります。通信費が安くなることはなさそうです。

楽天の参入で各社横並びの料金プランは変わるのか?

楽天が参入しても、僕は各社横並びの料金プランは変わらないと思います。

「5G、IoT、AIなどの大変革時代に全力で打ち込んでいきたい」——。4月にKDDIの新社長に就任した高橋誠氏が、4月5日に所信表明をした。同氏の考えるKDDIの新たなビジョンや戦略を語り、その実現に向けた新サービスや新施策を発表した。

大変革時代に“ワクワク”を提案し続ける–KDDI高橋新社長が意気込み語る

その上で、5GやIoT、AIなどの普及によって今後訪れるであろう“大変革時代”向けて、KDDIとして全力で取り組むと話し、さまざまな最新技術を顧客の体験価値に落とし込むことで、「ワクワクを提案し続ける会社にしたい」と展望を語った。

大変革時代なのは言うまでもありませんが、5GやIoTと新しいテクノロジーがどんどん出てくるのに、携帯キャリアの料金プランだけは横並びというのはいただけないですよね。
料金プランも大変革時代に合わせて、各社横並びというのは止めてもらいたいです。

さいごに

以上、楽天が携帯事業に参入すると、携帯キャリア各社の利益はどうなるかについてでした。

楽天がMNOに参入する時期についての発表はまだありませんが、電波監理審議会のサイトを見ると、4月6日に会合があるようなので、何らかの動きがあるかもしれません。

楽天がMNO(通信キャリア)に参入することが決まったけど、情弱を楽天ポイントで囲うビジネスモデルだよね、絶対。
楽天がMNO(通信キャリア)に参入することが決まりました。 総務省が、4G向けの1.7GHz帯を割り当てることを決定し、楽天は2019年10月よりMNOのサービスを開始する模様です。 楽天は、子会社の楽天モバイルと楽天モバイルネットワークの...