Google PayはSuicaに対応すると思いますか?
日本はSuicaが使える店舗が多いから、Google PayがSuicaに対応してくれると嬉しいですよね。
個人的には対応して欲しいけど、Google PayはSuicaへの対応に積極的ではなさそうです。
Googleはグローバルでビジネス展開をしているので、スケールしないビジネスは後回しの傾向が強いですからね。日本の人口は1億2000万人。この内4割程度がAndroidユーザーなので、4800万人のために、Google PayをSuica対応するとはとても思えません。
Pixel2が日本で発売されていない現状を考えると、Google PayがSuicaに対応するかどうかはかなり微妙だと思いますよ。Google PayがSuicaに対応するなら、まずはGoogleが発売するスマホからになるはず。なので、次期PixelがSuicaに対応しなければ、期待するだけ無駄かもしれません。
日本以外の国でもっとSuicaが普及しないことには、Google PayがSuica対応する優先順位は低いことは間違いありません。今日のエントリーは、Google PayがSuicaに対応するのかについて考えてみます。
なぜApple PayはSuicaに対応したのか?
とはいえ同じグローバル企業であるAppleは、iPhone 7からSuicaに対応していますよね。
なぜApple PayはSuicaに対応したのでしょうか?
Apple PayはSuicaに対応した理由は2つあります。
- 日本におけるiPhoneのシェアは6割以上なので、Appleにとって日本は上顧客
- 2020年の東京オリンピックに向けて訪日観光客が増えている
日本におけるiPhoneのシェアは6割以上、Appleにとって日本は上顧客
皆さん御存知のとおり、AppleはiPhoneやMacを製造するハードウェアメーカーです。
Appleがリリースした決算資料によれば、利益の半分以上がiPhoneからのものです。
参考 Q4 2017 Unaudited Summary Data
日本人のiPhone好きは有名な話ですが、6割以上がiPhoneユーザーです。ここまでiPhoneのシェアが高い国は他にありません。
なので、日本はAppleにとって上顧客なんだよね。というかAppleは日本人を金づるくらいにしか思ってないかもしれませんw
日本におけるiPhoneのシェアは6割以上あるだけでなく、日本人のAppStoreの課金は他国と比較するとダントツ高いからね。
日本はiPhoneユーザーが7200万人いることに加え、Appleにとって日本は利益を生み出してくれる上顧客なので、多くの日本人が使っているSuicaをiPhone本体で使えるようにするメリットは十分にあるのです。
2020年の東京オリンピックに向けて訪日観光客が増えている
あと、2020年の東京オリンピックがあることも、Apple PayがSuicaに対応したもう一つの理由です。
日本では、電車だけでなく、コンビニ、駅ナカの売店、スーパーなどSuicaの使える店舗は多いですからね。
日本人は現金主義の傾向が強く、他国に比べるとキャッシュレスで遅れを取っていますが、iPhoneを使うようなアメリカや中国の富裕層は、キャッシュレスを望んでいるはず。
Appleは、しれっと海外版のiPhone7にもSuicaが使えるようにFeliCaチップを搭載していることを考えると、訪日観光客を狙っていることは間違いない。
Google PayがSuicaに対応する可能性は低い
Googleはグローバル企業なので、スケールしないビジネスにあまり力を入れません。
なのでGoogle PayがSuicaに対応する可能性は低いと思います。
Android PayはSuicaに対応するという報道があったけど、実際はどうなの?
2016年12月の話ですが、AndroidPayはSuicaに対応する準備を進めているという報道がありました。
その後、Googleからの発表はないので、どうなっているんだろうね?
Google PayのリリースでAndroid Payはなくなったので、このままフェードアウトの可能性が高いです。
Google PayにSuica対応しても、日本のAndroidユーザー4800万人の中でNFC Type Fが搭載されている端末はどのくらいあるの?
Google PayはAndroid向けの決済システムです。なので、Google PayにSuicaを載せたとしても、使えるのはAndroidユーザーだけになります。iPhoneでGoogle Payを使ってSuicaで決済するということは現実的にありえない話です。Apple PayでSuica使えばいい話なのでw
SuicaをAndroid端末で使うには、端末にNFC Type Fが搭載されている必要があります。
日本でのAndroidユーザー4800万人の端末で、NFC Type Fが搭載されている端末は、そんなに多くはないはず。
NFC Type Fが主流になれば、Google PayでSuicaが採用されるはず
NFCとは、近距離無線通信規格の一つなんだけど、グローバルで見るとType A/Bが主流です。
これに対してSuicaが使っているNFCは、Type Fと呼ばれる規格で、日本と香港だけのガラパゴスな仕様です。Type FはFeliCaのFの頭文字を取っています。ご存じの方が多いと思いますが、FeliCaはSONYが開発した非接触型ICカードの技術を搭載しているのです。
NFC Type Fはガラパゴスですが、Type A/Bと比べると、処理能力において圧倒的に性能が高いです。
性能が高いにも関わらず、現状、NFC Type Fが使われている国は、日本・香港くらいだけと非常にマイナーな存在なんだけど・・・
NFC Type Fが主流になれば、Google PayでSuicaが採用されるはずなので、NFC Type Fがグローバルで主流になるように、SONYやJRのみなさまは、Googleに営業をかけてください!
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