Amazonが137億ドル(約1.5兆円)でホールフーズを買収しました。
ホールフーズとは、1978年に設立された自然食品、オーガニックフード、ベジタリアンフード、輸入食品などを取り扱う高級スーパーです。
2016年時点で、全米に460件以上の店舗があります。日本のOisixや成城石井のようなポジションというと分かりやすいかも。
Amazonはホールフーズ買収を買収することで、富裕層の顧客に対して食料品を販売するチャネルを強化できることになります。
この記事では、Amazonによるホールフーズ買収で、インスタカートはどうなるかについてお伝えします。
インスタカートとは?
インスタカートってご存知ですか?
2012年にサンフランシスコで始まったスタートアップで、サンフランシスコやニューヨークなどの大都市で展開している、お買い物代行サービスです。
ネット上から注文すると、代行スタッフがお買い物をして、当日届けてくれるサービスを提供しています。1回の注文で35ドル以上を購入すると、2時間以内の配達サービスを3.99ドルで受けられます。
アメリカは、日本のような駅前にスーパーが集中しているような環境ではないので、お買い物の時間を節約したいという消費者のニーズをガッチリ掴んでいる模様。
現在はホールフーズ、トレーダー・ジョーズ、コストコ、クローガー、セーフウェイなどの大手スーパーチェーンと提携し、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴなど、米国内の15都市でデリバリーサービスが展開されている。2014年度の総収入は1億ドルを超して、前年比で約10倍の成長を遂げている。
スーパー側にしてみると、インスタカートと提携することにより、自前のリソースを使わずにデリバリーサービスを実現できるようになる。また、配達員は、店に雇われているのとは違うため、依頼者のために、同じ陳列棚にある商品でも、できるだけ鮮度の高い商品を探そうとすることが、サービスの向上に繋がっている。
Amazonによるホールフーズ買収で、今後のインスタカートはどうなる?
Amazonに飲み込まれることになりそうです。
AmazonのPrime Nowは、インスタカートと被りますからね。
Prime now
Amazonには、1〜2時間以内で商品を届けるPrime nowと呼ばれるサービスがあります。
配送料は、1時間以内なら有料、2時間以内なら無料となっています。
さらに、アメリカならAmazon EchoがPrime Nowに対応しています。
現在アメリカで、2時間以内の荷物の無料配達を提供しているPrime Now。そして「Echo」や「Echo Dot」などのAlexaに対応したデバイスに「あれとそれとこれをよろしく!」と声で頼めば、対象商品なら2時間以内に速攻で届くってわけ。またシアトルやコロンバス、シンシナティなど一部都市ではワインやビールなどの注文も可能です。
「コレとコレ買っといて!」Amazonのボイスアシスタント「Alexa」、2時間以内に届くPrime Nowに対応(アメリカで)
Amazonによるインスタカート買収
Amazonによるインスタカート買収があってもおかしくないと思いませんか?
2015年のデータによると、インスタカートの時価総額は20億ドル(2350億円)です。今回のホールフーズの買収が137億ドル(約1.5兆円)なので、Amazonにすれば、いつでも買収できるはず。
インスタカートの顧客ごと買収して、AmazonのPrime Nowに取り込むメリットはAmazonにはあります。
ユーザーの視点に立つと、ホールフーズの食料品がAmazonのサイトから購入できる方が使い勝手はいいはず。Prime Nowのサービスが使えると、2時間以内なら送料無料になるからね。
ホールフーズの食料品は、今後、Alexaを搭載したDash Wandとも連携していくことになるでしょう。
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