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iOS10からiOS9.3.5へダウングレード

AppleiPhone

iOS10がリリースされて3週間以上が経ちました。

iOS10がインストールできる端末は、iPhone5やiPad mini2などの比較的古い機種でもOKです。でもこれらの端末でアップデートすると、動作が重くなったりという不具合をよく聞きます。

わたくしもiPad AirにiOS10をインストールしたら、動きがカクカクして滑らかじゃなくなりました・・

カクカクしたiPhoneは使いたくないという方は、iOS9へダウングレードして使うというのもありです。

もちろん、iOSは最新バージョンを使うことが、セキュリティの観点から最も望ましいということは、頭に入れておいてくださいね。iOS10の動作が軽くなるまでの期間限定とお考えください。今後、アップデートが進むことで、iOS10の動作も軽くなっていくので、iPhone5sやiPad Airなどの比較的古い機種でも快適に動くようになるはずです。

その他のメリットとしては、利用しているアプリがiOS10で上手く動かないといった不具合がある方にも、iOS9へダウングレードするメリットがありますね。

今日のエントリーは、iOS10からiOS9.3.5へダウングレードするやり方を詳しく説明します。

iOS10からダウングレードする際の注意点

いくつか注意点があります。

  • AppleによるiOS9.3.5への署名が終了すると、iOS9.3.5へダウングレードができなくなります。署名は最新OSの1つ前のバージョンまでなので、いつなくなるかは未定。10/9時点では問題なくダウングレードが可能です。
  • iOS9.3.5で取得したバックアップが必要です。iTunesバックアップを取っている方は、PC内に複数のバックアップがあるはずなので、探してみましょう。iOS9.3.5のバックアップがないと、iOS9.3.5に戻した後にデータやアプリの復元ができないので、工場出荷状態で使うことになります。
  • iOS9.3.5へのダウングレードは、Appleが推奨しているわけではないので、不具合が生じても自己責任となります。Appleでの対応は期待しない方がいいです。
  • iOS9.3.5へのダウングレードで失敗したときに備えて、iOS10でのバックアップを必ず取得しておきます。iTunesバックアップでもiCloudバックアップどちらでも構いません。これを取っておけば、最悪、今までと同じ環境であるiOS10へ復元することが可能です。

iOS10からiOS9.3.5へダウングレードする場合、iOSのバックアップが非常に重要になるので、iTunesバックアップとiCloudバックアップの違いについては、以前のエントリーを引用します。

「iTunesバックアップ」

「iTunesバックアップ」は、PCに接続してバックアップを取るため、バックアップの保存先はPCになります。

「iTunesバックアップ」ならば、iPhoneにたくさんの写真やビデオがあっても、全てバックアップを取ることが可能です。iPhoneの容量を気にせず、バックアップを取ることができるのです。

また、「iTunesバックアップ」から復元すると、アプリも一緒に復元できることが多いです。復元後にアプリの再ダウンロードが必要ないので、「iCloudバックアップ」よりも復元にかかる時間が早いのが特徴です。

ただし、アプリ内のデータは、引き継げるアプリと引き継げないアプリがあります。例えば、Google Authenticatorのデータは引き継げません。Appleに確認したところ、アプリによって仕様が異なるので、詳細はアプリのディベロッパに確認して欲しいとのことでした。

「iCloudバックアップ」

「iCloudバックアップ」は、Wi-Fiに接続して、iCloudのオンラインストレージ上にバックアップを取ります。バックアップの保存先はiCloudになります。

「iCloudバックアップ」は、iCloud容量の制約を受けるのです。

無料で使えるiCloudは5GBまでですよね?iPhone本体に写真やビデオがたくさんあると、iCloud容量をオーバーしてしまい「iCloudバックアップ」でバックアップを取ることができません。

また、「iCloudバックアップ」から復元すると、復元後に自動でアプリの再ダウンロードが始まります。復元が完了するまでの時間は「iTunesバックアップ」よりも長いです。

参考 「iTunesバックアップ」と「iCloudバックアップ」の違い

iOS10からiOS9.3.5へダウングレードする手順

お待たせしました。iOS9.3.5へダウングレードする手順を紹介します。

  1. iOS9.3.5をダウンロード
  2. iPhoneを探すをオフに
  3. iOS9.3.5へ復元

1. iOS9.3.5をダウンロード

iOS9.3.5のダウンロードには、必ずPCを使ってください。

機種ごとにiOS9.3.5のファイルは異なります。Apple Developer Programから、直接ダウンロードします。

Appleが、iOS9.3.5への署名を止めた時点で、ダウングレードはできなくなりますので、試してみたい方はお早めにどうぞ。10/9時点では問題なくダウングレードできます。

ちなみに、Windowsユーザーの方は、IEやEdgeでダウンロードすると、ファイルが「zipファイル」になります。手動で拡張子を「.zip」から「.ipsw」に変更してください。なので、ChromeやSafariでダウンロードすることをオススメします。自動的に「.ipsw」でダウンロードされます。

追記:Apple Developer Programからダウンロードできなくなっています。

iPhone

iPhone用の iOS9.3.5ファームウェアをダウンロードします。

  • iPhone6s
  • iPhone6s Plus
  • iPhone6
  • iPhone6 Plus
  • iPhone SE
  • iPhone5s(Global)
  • iPhone5s(GMS)
  • iPhone5c(Global)
  • iPhone5c(GMS)
  • iPhone5(Global)
  • iPhone5(GMS)

iPad

iPad用の iOS9.3.5ファームウェアをダウンロードします。

  • iPad Pro 12.9inch(Cellular)
  • iPad Pro 12.9inch(Wi-Fi)
  • iPad Pro 9.7inch(Cellular)
  • iPad Pro 9.7inch(Wi-Fi)
  • iPad Air2(Cellular)
  • iPad Air2(Wi-Fi)
  • iPad Air(Cellular)
  • iPad Air(Chine)
  • iPad Air(Wi-Fi)
  • iPad4(Global)
  • iPad4(GSM)
  • iPad4(Wi-Fi)

iPad mini

iPad mini用の iOS9.3.5ファームウェアをダウンロードします。

  • iPad mini4(Cellular)
  • iPad mini4(Wi-Fi)
  • iPad mini3(Cellular)
  • iPad mini3(China)
  • iPad mini3(Wi-Fi)
  • iPad mini2(Cellular)
  • iPad mini2(China)
  • iPad mini2(Wi-Fi)

iPod touch

iPod touch用の iOS9.3.5ファームウェアをダウンロードします。

  • iPod touch6

2. iPhoneを探すをオフに

iPhone本体の「iPhoneを探す」をオフにします。

  • 設定 → iCloud → iPhoneを探す → オフに

iPhoneを探すをオフ

Apple IDのパスワードが必要です。この機能は、盗難されたiPhoneを、第3者が勝手に初期化できなくするための機能です。Androidにも同じ機能つければいいのにね。

Apple IDのパスワードを忘れた場合

Apple IDに登録した際の「秘密の質問」がわかれば、新しいパスワードが発行されます。

わからない場合は、iPhoneを購入した店舗で「購入証明書」を発行してもらえば、AppleサポートでApple IDのパスワードをリセットしてもらえます。

3. iOS9.3.5へ復元

iPhoneをPCに繋いで、iTunesを起動します。

Macユーザーの方はOptionキー(WindowsならShiftキー)を押しながら「iPadを復元」(「iPhoneを復元」)をクリックし、ダウンロードしたiOS9.3.5のファームウェアを選択します。

iOS9.3.5へダウングレード

「復元」をクリックすれば、iOS9.3.5へ戻ります。

iOS9.3.5へダウングレード

バックアップは必須

iOS).3.5で初期化されるので、データは全て消えます。iOS9.3.5でのバックアップがないと、データの復元はできないのでご注意ください。

iTunesバックアップで、iOS9.3.5のバックアップを取得していなければ、データの復元は諦めてください。

エラーが出たら

復元時にエラーが出ることがあります。

SHSH認証エラーがでた場合、iOS9.3.5の認証をAppleが終了したということなので、iOS9.3.5へダウングレードすることはできません。

SHSH認証エラー以外のエラーなら、「DFUモード」で復元をすればうまくいきます。

「DFUモード」復元

以下の手順で「DFUモード」復元します。

  1. ホームボタンとスリープボタンを10秒間同時に押し続ける
  2. スリープボタンのみ離して、ホームボタンはそのまま15秒程押し続ける
  3. iTunes側で「復元が必要なデバイス」として認識されれば、DFUモードで復元可能

まとめ

以上が、iOS10からiOS9.3.5へダウングレードするやり方です。

ダウングレードで不具合が出ることもあるので、バックアップは必ず取ってからやってくださいね。

古い端末をお使いの方で、iOS10からiOS9.3.5へダウングレードするのはちょっと怖いという方は、以下の方法でiPhoneがサクサク動くようになりますので、参考にしてください。

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