iOS9.3.5のアップデートがリリースされました。
9月にはiOS10が登場する予定なので、iOS9ではおそらく最後のアップデートとなる見込みです。
ちなみにiOS8では、2015年8月14日にリリースされたiOS8.4.1が最終のアップデート。iOS7では、2014年7月1日に登場したiOS7.1.2が最終アップデートでした。
iOS9.3.5で修正された脆弱性の内容は?
どんなバグを修正したかは、Appleのサイトに詳しく載っています。
About the security content of iOS 9.3.5
3件の修正がありました。
- 「アプリケーションがカーネルメモリを開示する問題の修正」には、「入力のサニタイズによって修正を行いました。
- 「アプリケーションがカーネルの権限で任意のコードを実行できる可能性の問題の修正」には、「メモリ処理を改善することで修正しました。
- 「悪意を持って作成されたWebサイトにアクセスすると、任意のコードが実行される可能性」には、「メモリ処理を改善することで修正をおこないました。
具体的にどんな脆弱性?
もし、アップデートをしなかった場合、具体的にどんな被害が起こるのか見ていきましょう。
一番怖い脆弱性は、攻撃者から送られたURLをタップすると、iOSデバイスにマルウェアが組み込まれてしまうものです。
マルウェアでどんな被害が起きるのかといえば、通話履歴、SNSのメッセージ内容、連絡先、ブラウザの閲覧履歴、デバイスに保存されている写真、カレンダーなど、iPhoneに入っている個人情報が抜かれてしまいます。
iPhoneは個人情報が詰まっていますから、しっかりとアップデートをすることによって、情報の流出を防ぐことは重要です。iOS9の全ユーザーに推奨しているアップデートなので、必ず行ってください。
iPhoneは2段階認証も必須
iPhoneの情報流出を防ぐには、Apple IDには2段階認証をかけることもオススメします。
2段階認証とは、ログインする時にパスワードだけでなく、スマホで生成される「セキュリティコード」・携帯電話のSMSによる「セキュリティコード」が必要な認証方法です。
以前、iCloudで写真の流出がありましたよね?Apple IDの2段階認証は絶対にかけておいてください。
クリーンインストールで、iOS9.3.5の不具合に対応
セキュリティを考えると、iOS9.3.5へのアップデートは必須です。
でも、iOS9.3.5にアップデートしたら、動きがめちゃカクカクした方もいると思います。また前回、iOS9.3.4へアップデートしたら不具合が出て、動きがスムーズじゃないという方もいると思います。
こういった不具合はよく聞きます。カクカクしたiPhoneを、滑らかに動かす設定を紹介します。
クリーンインストール
iPhoneの動きが悪くなったら、クリーンインストールをすれば一発で解決するのでオススメします。
PCを持っている方は、iTuneでバックアップを取って復元してください。復元にかかる時間がiCloudでバックアップを取った場合と比べて、桁違いに早いですよ。
「iTuneのバックアップ」と「iCloudバックアップ」の違い
iTunesでバックアップを取ると、iPhoneやiPadの中をまるごとバックアップしますので、復元後にサードパーティーのアプリや設定は、そのままで復元されます。この場合、クリーンインストールにかかる時間は、慣れれば30分くらいで完了します。
iCloudでバックアップを取ると、サードパーティーのアプリは、復元後に再度ダウンロードしてインストールするため、元の状態に戻るには数時間かかってしまいます。
クリーンインストールはしたくない方へ
クリーンインストールすれば、サクサク動くことはご存じの方も多いと思います。
でも、9月になればiOS10がリリースされるので、そのタイミングでクリーンインストールしたいという方も多いと思います。
ここからは、クリーンインストールすることなく、iOSを快適にサクサク動かす方法を紹介します。
「Siriの検索候補」をオフ
この機能は賢くないので、迷わずオフにします。効果はものすごく高いのでオススメです。
- 「設定」→「一般」→「Spotlight検索」を開く
- 「Siriの検索候補」をオフに
「視差効果を減らす」をオン
ホーム画面に奥行きを出す機能です。デフォルトではオフになっています。キビキビした動作が求めているなら、迷わずオンにしましょう。
iOS では、視差 (パララックス) 効果を利用して、デバイスのホーム画面とその他の領域に奥行き感を演出しています。
- 「設定」→「一般」→「アクセシビリティー」を開く
- 「視差効果を減らす」をオンに
Appのバックグラウンド更新をオフ
バックグラウンドで動かすアプリもあると思いますので、あまり使わないアプリを個別にオフにします。よく使うアプリはオンにしてください。
iOSのアップデート状況
iOSは、新しいアップデートがリリースされると、ユーザーは一斉にアップデートします。
2015年9月17日にiOS9は登場しました。
- リリースから僅か1カ月の10月7日のiOS9へのアップデート率は57%、iOS8が33%。
- 2ヶ月後の11月30日には、iOS9が70%、iOS8が22%。
- 半年経った2016年3月は、iOS9が79%、iOS8が16%。
- 11ヶ月後の2016年8月15日のデータを見ると、iOS9が87%、iOS8が10%、その他が3%です。
Appleの開発陣は、最新OSにリソースを集中できるので、バグもすぐ潰せるし、新機能もどんどん追加されます。この状況は、ユーザーにとっても、AppleにとってもWIN-WINな関係を構築できるのです。
Androidのアップデート状況
いろんなバージョンが混在しています。
デバイスを製造しているメーカーがたくさんあるので、iOSのようにアップデートを統一できないんですよね。
特に格安スマホは、新しいアップデートが全然降りてきませんよね?このあたりは、端末メーカーと連携して、最新のOSへアップできる体制になればいいのにね。
FREETELのMIYABIとか、コスパの優れた端末なのにAndroid 5.1 Lollipopまでしかアップデートできないのはもったいないです。Android 6.0 Marshmallow へのアップデートもしっかり対応して欲しいです。
まとめ
あと1カ月でiOS10がリリースされますので、そのタイミングでクリーンインストールするのがオススメです。
それまでの間、動きが鈍くなってきたら、今回紹介した方法で、iOSをサクサク動かしてください。
6月に行われたWWDC2016で、iOS10が発表されましたが、イマイチ盛り上がりませんでした。ジョブズの頃と較べて尖ってる感が全然ないんですよね。
それに対して、Androidの進化は著しいです。「Google音声検索」+「Now on Tap」の組み合わせは、ものすごく使い勝手がいいですからね。音声検索や音声認識に分野では、AppleはGoogleに大幅に遅れを取っています。
iOS10でサポートされる機種は、以前のエントリーを見てください。
ナレッジ