Facebookの企業買収は本当に戦略がうまい。
今回、Eyegroove というを350万ドル(約3億5000万円)で買収しました。
SNSでの最近のトレンドの1つが、一般人がヒット曲をアレンジして作る動画だ。その数は数百万に上っているが、この流れにフェイスブックも関わろうとしているようだ。
フェイスブックは、サウンドクラウド上の音源から19秒の動画を作れるスタートアップのEyegrooveを買収した。買収額は公表されていない。Eyegrooveで作成した動画は“グルーヴ(Groove)”と呼ばれ、エフェクトやフィルターもかけられる。そのためCEOのスコット・スニッブはEyegrooveのことを“インタラクティブ・ミュージックのインスタグラム”であると、音楽メディアWondering Soundのインタビューで説明している。
悲しいことにフェイスブックが買収したことによってEyegrooveは近々サービスが終了となり、同社の従業員の多くはザッカーバーグのもとで働くことになる。Eyegrooveの数十万人程度のファンにとってはかなり残念な事態だ。
Eyegroove とは
日本ではリリースされていないので、ググってもほとんど情報が出てきません。
今回のFacebookによる買収で、アメリカのApp Storeからアプリを取り下げています。
Eyegroove は、ミュージック・ビデオを作るアプリです。サウンドクラウドの音源を使って19秒の動画を作ることが可能です。ヒット曲をアレンジしたりもできるのです。著作権はどうなっているんだろうね?
さらに、動画のフィルターがたくさんあるところが、このアプリの特徴ですね。
Instagramに組み込むの?
Eyegrooveの機能を、Instagramに組み込むのではと言われています。
最近のInstagramのアップデートで、「Instagram Stories」という機能を盛り込んできました。これは完全にSnapchat潰しと言われています。写真や動画の編集機能も似ているし、24時間後に投稿が自動消去されるという点もそっくりです。
Instagram Storiesでは、撮影した写真や動画を1つの「Story」としてひとまとめにし、ツールでメッセージや絵を加えて投稿できます。Storyの写真や動画群はスライドショーのように自動再生され、途中で画面をタップして1つ前や次の投稿に切り替えることが可能。従来の投稿と違って「いいね!」や公開コメントは付けられず、代わりに画面の「メッセージを送信」をタップして投稿主に非公開メッセージを送れます。また投稿から24時間後に自動的に消え、自分のプロフィール画面やフィードに表示されなくなります。
Instagramが投稿から24時間後に消える新機能「Instagram Stories」を追加 写真や動画をスライドショー形式で表示できる
Facebookによる競合潰し?
今回のFacebookによるEyegrooveの買収目的は2つあります。どちらも競合潰しなんだけどね。
- Snapchat潰し
- Eyegroove の競合するアプリ潰し
Snapchat潰し
Eyegroove の機能をInstagramに追加することによって、Snapchatは窮地に追い込まれそう。
InstagramのMAU(月間アクティブユーザー数)は、5億人を突破しているのに対して、SnapchatのMAUは2億人。
Eyegroove の機能が追加されたら、この差はどんどん広がっていくだろうね。Snapchat潰しに拍車がかかります。
Eyegroove の競合するアプリ潰し
Eyegroove の競合するアプリに、Musical.ly というアプリがあります。また、Dubsmash というアプリもあります。
これらの競合アプリも潰しにきてる模様。
Facebookの買収に死角なし
Facebookが買収した企業を見てみると、whatsappの218億ドル、Instagramの10億ドル、オキュラスの160億ドルなどが大型買収の案件でしょうか。
最近だと、画像フィルターアプリを提供する MSQRD を買収しましたよね。
もちろんもっと小さなスタートアップを入れたら、Facebookが買収している企業はたくさんあります。
Facebookの買収は上手いですよね。買収による人材獲得も大きな理由になっていて、優秀なプログラマや技術者を次々と獲得していますからね。
Facebookの買収は的確すぎて、死角がないですね。
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