この数年で決済まわりは大きく変わると言われていますが、今後のモバイル決済はどうなるのでしょうか?
コモディティーとなった決済サービス
ウェブ決済を見てみると、SquareやSPIKEのように数行のコードで実装できるということは、テクノロジーが陳腐化していることが明らかです。
オフライン決済だって、「クレジットカードリーダー」と「スマホ」と「通信環境」さえ整っていればどこででも決済が可能になりました。
またモバイル決済を見てみると、NFCを使ったApple PayやAndroid Payが日本に入ってくることは間違いないです。これに対してガラパゴスなサービスであるSuicaがどこまで対抗できるのでしょうか?
ガラパゴスなサービスでは、オンラインで使えるLINE Payがありますよね。LINE Payのモバイル決済を補完するものとして、先日サービスを開始した「LINE Payカード」も出だしは好調のようです。オフラインの実店舗で使えるというやつです。わたくしも申し込んだところ早速届きました。
今後のオンライン決済
今後のオフライン決済は、Squareなどの黒船が幅を利かせるのか?それともメタップスのSPIKEが市場を征するのか?まあメタップス自体グローバル企業なので、SPIKEのサービス直後はシンガポールの子会社が運営してたからね。
ショッピングカートにクレジットカード決済機能を追加するのに、数行のコードを追加するだけということは、もう完全にテクノロジーは陳腐化しています。こうなると横並びのサービス展開になるからね。
Square
Square’s platform は、決済まわりのダッシュボードの役割を果たします。APIを取得して、自社サイトに数行のコードを貼り付ければ簡単に決済可能です。
サイトを見る限り、メタップスのSPIKEの管理画面と似ているのですが、日本のアカウントでは登録ができないので詳細はまだ分からないですね。でも大きく違うことはないはず。
Stripe
アメリカではサービスが開始されていますが、日本ではまだベータ版の提供です。
決済まわりのサービスをベータ版で使いたくないですよね。
アメリカだと手数料は「2.9%+30セント」ですが、日本のサイトでは「3.6%」と表示されています。
SPIKE
2014年にサービスが開始された時の衝撃は凄まじかったです。
Square同様、自社サイトに数行のコードを貼り付ければ簡単に決済システムを導入可能です。また商品の在庫管理もできます。
当初、決済手数料0%ということで注目を浴びましたが、2015年4月1日より大幅に改定されています。
- フリープランでは、月額費用無料。月10万円まで手数料が無料。「超過分は3.9% + 30円」
- ビジネスプレミアムは、月額費用3000円。「2.55%~ + 10円」
以前はフリープランは100万円まで、ビジネスプレミアムは1000万円まで決済手数料が無料でした・・・
ビジネスアカウントは月額費用かかるのに、決済手数料は無料じゃなくなったのね。非常に残念。
Paypal
アメリカや日本では手数料が固定ですが、ヨーロッパだと月間利用金額によって異なったりします。国によって手数料が異なるのは面白いですね。
- アメリカでの手数料は「2.9% + 30セント」
- 日本での手数料は「3.6% + 40円」
今後のオフライン決済
オフライン決済のクレジットカードリーダーについては、日本勢も頑張っています。
今後の日本市場におけるオフライン決済は、Squareがオンライン決済と絡めたサービス展開を導入した時に、日本勢がどこまで立ち向かうことができるかにかかっています。
Square
日本ではクレジットカードリーダーの元祖です。2013年に黒船として来航しました。
当初クレジットカードリーダーを無料でバラ撒いておりましたが、2016年4月1日より以前のクレジットカードリーダーは使えなくなりました。今は4980円でICカード対応リーダーを購入しないとダメです。
手数料は3.25%。最短で翌営業日に銀行口座へ入金。
Stripe
オフライン決済には対応していません。でも、今の流れだと間違いなく参入してくるでしょう。
SPIKE
Stripe同様、オフライン決済は行っておりません。
SPIKEを運営しているメタップスも、SPIKE経済圏を作っていますので、間違いなくオフライン決済にも参入するはず。
Paypal
Paypal Hereというサービス名で展開していましたが、ICカード対応を見送るため、2016年1月末でサービスが終了。
日本勢は、この期を狙って攻め込むべきだったんだけどね。
楽天スマートペイ
日本勢の中で頑張っているのが、楽天スマートペイ。楽天のサービスの中で唯一褒めたサービスです。
手数料は3.24%なので、Squareより0.01%低い。で、ICに対応したクレジットカードリーダーは9800円しますが、全額キャッシュバックしてくれます。
Amazon
モバイル決済に参入すると言われていましたがどうなったんでしょう?
アマゾン(Amazon)が、自社開発のクレジットカード決済用端末を8月中にも発売する可能性があるとする話が米国時間27日に9to5 Macブログで報じられている。
同ブログによれば、「Amazon Card Reader」と称するハードウェアに関する情報が、米大手小売チェーン、ステイプルズ(Staples)の在庫関連書類のなかに見つかったという。同チェーンの販売システムによれば、この端末の価格は9.99ドルになるとされ、8月12日から同端末の販促用ポップなど店舗内に表示される予定もあるという。
Apple Pay や Android Pay の決済
今後、NFCの決済が日本に入ってくることは間違いないです。
日本ではSuicaの牙城を切り込んでいかないと普及しないので、どうなっていくのでしょうね?
「LINE Payカード」の決済
LINE Payでいいやんと思いましたが、リテラシーの低い層にはオンライン決済だけだと届きません。
そこで、オフライン決済用の「LINE Payカード」を出してきました。
LINEってセキュリティーめっちゃ低いから、決済まわりはどうなのって感じしますけどね。
Stripe Atlas
最後に、ちょっと変わったStripeのサービスを紹介します。
Stripe Atlas とは、世界中どこからでも米国法人が登記することができ、米国の銀行口座が作れるサービスです。
これは面白い。
オフライン決済とオンライン決済を制するものが市場を制す
どのサービスを見ても、オフライン決済とオンライン決済をどのように結びつけていくかを考えていますよね?
ネットのサービスって、アーリーアダプター以上が使うことで広まって、その後キャズムを超えて、圧倒的に数が多いアーリーマジョリティー以下の人をどう取り込んでいくかということになるので、意外にLINEが制するなんてこともあるかもしれません。
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