今後のリアル書店どうなる?Amazonの戦略を読み解く

いよいよAmazonがリアル店舗でプロモーションを展開するようになってきました。

Amaozon Books

Amazon、リアル書店と書店以外の実店舗を複数展開か

米Amazon.comがリアル書店を複数展開し、書店以外の店舗も計画していると、米Re/codeが2月3日(現地時間)、複数の情報筋の話として報じた。

Amazonは2015年11月に地元シアトルでリアル書店「Amazon Books」をオープンした。発表段階では、今後もリアル書店を展開していくかどうかは明らかにしていなかった。

アマゾン初の実店舗「Amazon Books」に行ってきた

長年にわたって世界各地で本屋を潰してきたアマゾンが、初の実店舗をシアトルでオープンした。同社はこの店舗を、ハードウェアやコンテンツ配信で急速に拡大している同社エコシステムの拠点として打ち出したいようだ。

何年も前から噂と憶測が飛び交ってきたが、アマゾンは11月3日(米国時間)、ついに「Amazon Books」をシアトルにオープンした。同社が20年以上にわたり、世界各地で撤退させてきたと批判される「リアルの本屋」だ。

Amazonが300店〜400店の書店チェーンを立ち上げる説はウソ、物理店の拡大に関心ありはホント?

Amazonの‘計画’に関する話が簡単に信じられてしまうのには、理由がある。同社は11月に、シアトルに実際に書店を開店した。それは、オンラインの存在であるAmazonと、オフラインのショッピング行動とを、橋渡ししようとするさまざまな新しい試みの一つだ。

Amazon Booksと名付けられたその書店は、5000から6000ぐらいの本を在庫として抱える実験店舗だ。本の種類は、オンライン書店の売れ行きに応じて頻繁に変わる。つまり、ふつうの一般の書店に比べて、有利な、きめ細かい、在庫調整ができる、というわけだ。

店舗にとってはめっちゃ脅威だろうね。

書籍をプロモーションする書店

リアル書店の役割って、本を売るだけでなく、書籍のプロモーション機能も兼ねています。書店がなければ、ユーザーは書店で新しい書籍と出会うことができませんよね。すると書籍のマーケットは縮小してしまう・・

なので、大型書店の経営には、書籍のマーケットの規模を維持するために、出版社や印刷会社が参画しています。

最近の大型書店は、お客さんに足を運んでもらうことが前提に集客設計されているので、駅前の一等地にありますよね。

都心の大型書店にかかる経費は家賃だけでも相当かかっているはず。例えば、東京駅の丸善や八重洲ブックセンターとかね。書店を運営するには、コストがかかるのです。

↓大型書店の主要親会社

  • ジュンク堂・・・丸善CHIホールディングス
  • 文教堂書店・・・大日本印刷
  • 丸善・・・丸善CHIホールディングス
  • 八重洲ブックセンター・・・鹿島建設 → トーハン(2016年6月1日追記)
  • 未来屋書店・・・イオン

ジュンク堂や丸善の親会社の「丸善CHIホールディングス」は大日本印刷が大株主で約53%の株を持っています。

支配株主等に関する事項について

電子書籍のプロモーション

現状、リアルの書店が数多くありますので書店に足を運べば、新刊などの紙の書籍に触れる機会は多いです。

でも、電子書籍が増えてきたらどうなるのでしょう?

電子書籍がユーザーに届くまでの経路を見てみます。

  • 著者 → 出版社 → Kindle・iBooksなどの電子書籍のプラットフォーム → 消費者

リコメンド機能だけがプロモーション?

電子書籍の購入には、ユーザが電子書籍のプラットフォームから直接ダウンロードすればOK。なので、書店に足を運ぶことはなくなります。

となると、ユーザーが書籍に触れる機会は、Amazonなどのプラットフォームが提供するリコメンド機能に限定され、なかなか新しい書籍に触れる機会が減ってくるのです。

いくら電子書籍で立ち読みの機能をつけても、リアル書店での立ち読みの方が、購入までのプロセスは短いはず。

縮小する書籍のマーケット

短期的に見ると、電子書籍の普及には、リアル書店は不要です。

でも、長期的な視点を持つと、リアル書店がなくなることによって、電子書籍を含めた書籍全体のマーケットの規模は縮小します。

だって書籍に触れる機会がなくなりますからね。Amazonのリコメンド機能だけじゃ、書籍のマーケットは大きくならないのです。

リアル書店「Amaozon Books」

Amazonの地元シアトルで、リアル書店「Amaozon Books」をオープンしたということは、オンラインとオフラインのショッピング行動を橋渡しするための新しい試みであると同時に、電子書籍の市場規模を守るための試金石になりそう。

現在のところ、Kindleが圧倒的なシェアを持っているので、電子書籍の市場をコントロールしているのはAmazonです。

書籍マーケット規模の維持に、Amazonが責任を持ち始めるかもしれませんね。

出版業界の未来

電子書籍の普及によって、出版業界は大きく変わります。

取次

電子書籍に限って言えば、取次の役割をAmazonやAppleというプラットフォームが代替するので必要なくなります。

紙媒体の書籍もAmazonが取次機能を組み込みそうだけどね・・

アマゾンと角川、取次「中抜き」の差別化 アマゾンがケンカで見せつけた「強かさ」

リアル書店

電子書籍は、直接AmazonやAppleからダウンロードするので、リアル書店は必要なくなります。

紙の書籍の市場の縮小とともに、書店の数は少なくなっていくでしょうね。

今後、Amazon直営のリアル書店が日本にも登場するはず。AppleStoreの存在感を見れば、プロモーションとして有効なのは実証済だしね。そうならないと、書籍のマーケットは確実に縮小します。

出版社

電子書籍の時代には、AmazonやAppleが出版社としての役割を果たすようになります。

となると出版社の利益は大幅に低下する可能性があります。

電子書籍の場合、利益の7割が出版社、3割がAmazonです。作家がAmazonと直接契約すると3割近い利益をもらえるため、今後、直接Amazonと契約する作家出てきてもおかしくないです。

とはいえ、作家が書いた原稿を書籍にして流通させるには、出版社に勤務する編集者の助言や経験値なくして、売れる書籍をリリースすることは難しい。

Amazonが優秀な編集者をヘッドハンティングしないと、書籍の質が落ちてますます書籍が売れないということになりそう・・

書店だけでなく、Amazonがリアル店舗も潰しにかかってます。

以前のエントリーで書きましたが、Amazonアプリにスキャン機能が搭載されたので、

iPhoneの通知センターからカメラを立ち上げ → 商品スキャン

すぐに商品を購入できます。検索の精度もなかなかです。

Amazonアプリでリアル店舗が爆死しそうな件について
最近のAmazonの快進撃やばいです。 「Amazonビデオ」「Amazon Music」のプライム会員向けのサブスクリプションだけで...

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