米Amazonは、2015年11月にシアトルにリアル書店「Amazon Books」をオープンして以降、7店舗目となるリアル書店をニューヨークにオープンしました。
シアトルの「Amazon Books」は郊外のショッピングモールに入っていたので建物すべてがAmazon Booksでしたが、今回は、マンハッタンのコロンバスサークルにあるショッピングモール「The Shops at Columbus Circle」の3階にオープンしました。
Amazon Goは導入されてない模様
ニューヨークのリアル書店は、残念ながらAmazon Goは導入されていないようです。
書籍の価格は、店舗にあるバーコードリーダーでスキャンするか、Amazonアプリで書籍の表紙を撮影することで、確認できます。
残念なことに、お会計はレジに並び、クレジットカードかAmazonアプリで行います。現金は使えない模様。
↑なんか微妙な感じしませんか?
Amazon Goのテクノロジーを導入して、レジをなくしてしまえばよかったのに。
ニューヨークのような都会ならば、十分受け入れられると思うけどね。
Amazonのリアル書店は7店舗ある
今回ニューヨークにオープンしたことで、Amazonのリアル書店は7店舗あります。
- CALIFORNIA・・・4545 La Jolla Village Drive Ste D-18 San Diego, CA 92122
- ILLINOIS・・・3441 N Southport Ave Chicago, IL 60657
- MASSACHUSETTS・・・246 Legacy Place Dedham, MA 02026
- MASSACHUSETTS・・・1115 Market St Lynnfield, MA 01940
- NEY YORK・・・10 Columbus Circle, #304 New York, NY 10019
- OREGON・・・9624 SW Washington Square Road Portland, OR 97223
- WASHINGTON・・・4601 26th Avenue NE Seattle, WA 98105
間もなくオープンするAmazon Books
間もなくオープンする店舗です。
- CALIFORNIA・・・1259 Broadway Plaza Walnut Creek, CA 94596
- CALIFORNIA・・・10250 Santa Monica Blvd Los Angeles, CA 90067
- CALIFORNIA・・・333 Santana Row, Suite 2 San Jose, CA 95128
- NEW JERSEY・・・1 Garden State Plaza Blvd Paramus, NJ 07652
- NEW YORK・・・7 W 34th Street New York, NY 10001
- WASHINGTON・・・575 Bellevue Square Bellevue, WA 98004
Amazonがリアル店舗を運営するメリット
なぜ、Amazonがリアル書店を展開するのでしょうか?
ECで十分な利益が出ているので、ECだけでもいいやんと思いがちですが、Amazonはリアル店舗の役割をちゃんと理解しているんだろうね。
Amazonがリアル店舗を運営するメリットってどんなものがあるのか見ていきましょう。
- 書籍のプロモーション
- 最新テクノロジーのプロモーション
- Amazonのプロモーション
書籍のプロモーション
書籍のネット通販、電子書籍が進んでいくと、書籍市場はどんどん縮小していきます。
なぜかというと、ユーザーが書店で書籍を購入しなくなるからです。
リアル書店というのは、書店自体が集客力を持っているので、書店に来店するユーザーに書籍を見せることで、書籍のプロモーションを行う効果がありますからね。
米Amazonが次々とリアル書店をオープンさせているのは、書籍のプロモーションという側面もあるのです。
日本の場合、大型書店の経営には、出版社や印刷会社が出資しているという現状も理解しておいたほ方が良さそうです。
- ジュンク堂・・・丸善CHIホールディングス
- 文教堂書店・・・大日本印刷
- 丸善・・・丸善CHIホールディングス
- 八重洲ブックセンター・・・トーハン
「丸善CHIホールディングス」は大日本印刷が大株主で約53%の株を所有しています。大型書店に陳列されている書籍は、大日本印刷の影響力がハンパないんだろうね。
最新テクノロジーのプロモーション
Amazon Echo、Fireタブレット、Fire TV Stickなどのデバイスを置くことで、Amazonが提供する最新のテクノロジーをプロモーションすることが可能です。
Amazonのプロモーション
書籍市場の縮小にAmazonは貢献しているという、Amazonのプロモーションの効果があります。
Amazonの登場によって、個人経営の書店から大型書店まで、書店の数は減少していますよね?
書店の数が著しく減少しています。
1999年に22,296店あった書店が、2016年には13,488店まで減っているので、過去16年で8808店舗が潰れたことになります。
Apple Storeの例
Appleのプロモーションである「Apple Store」の例を見ると分かりやすいです。Appleは世界各国にApple Storeという直営店を展開しています。パソコンというハードウェアの販売で利益を出すことができなくなり、パソコン専門店のような存在が絶滅していた時に、Apple Storeの存在感はものすごく大きかったですよね?
皮肉っぽくなりますが、書店が潰れた原因を作ったAmazonが、書籍市場の規模を保つために、リアル書店をオープンしているというww
まとめ
以上が、Amazonがリアル書店をオープンをする理由です。
書籍を扱うプレイヤーである出版社、取次、書店が利益を上げることができなくなっている現状で、Amazonだけが大きく利益を上げていますよね?
利益を出しているプレイヤーが、市場規模拡大のためのコストを負担するというのは、理にかなっていますからね。
日本でもAmazonのリアル書店がオープンすることは間違いないと思います。
今後のAmazonの展開が楽しみです!
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