2023年1月12日に放送されたGoogle ポリシー オフィスアワーのまとめです。
Q&A
サブディレクトリを他メディアに貸す評価
【質問】
ニュースサイトを運営しているが、この1年あまりGoogleからの検索流入が激減している。
CWVの対応も進めているが、流入数の増加にはつながっていない。
そんな中、サブディレクトリを他メディアに貸すことがネガティブな評価につながるといった情報をネット記事で読んだ。
運営しているニュースサイトでは、外部のPR会社から配信された記事をCMSで自動投稿してページを生成している。アフィリエイトは設定していないが、プレスリリースで紹介しているサイトへのリンクに nofollow はついていない。
この場合、サイト全体への評価が下がる要因になるのか?
【回答】
URLをいただいていないので、一般的な回答になる。
また、トラフィックへの影響についても回答は難しい。
サブドメイン貸し、サブディレクトリ貸しに、今回のケースが該当するのかどうかわからない。
外部のPR会社から配信された記事をCMSで自動投稿しているとのこと。
どのような契約になっているのかわからないが、このようなことがサイトの価値を高め、ユーザー体験を改善することにつながることはあまりない。
リンクに nofollow が使われていないということなので、リンクスパムに分類されるような手法に加担している可能性もある。
nofollow を追加すると共に、配信している記事が、サイトや訪問するユーザーに価値を与えているのか、改めて考えてください。
運営中メディアが上位表示されない
【質問】
不用品回収のサイトのサブディレクトリで、不用品メディアを運営している。
運営を始めてから3ヶ月程度経過し、90記事作成しているが、検索上位を取れている記事はごくわずかになる。記事のクオリティはそこまで低くないと思っている。
メディア名で検索した際、サイトのトップページが1ページ目に表示されず、表示されたのは、ある記事のタグページだった。
ペナルティを受けているように感じるため、新たにドメインを取得して、リダイレクトの処理をせずに記事を移行しようかと思っているが、可能ならば今のドメインを引き続き使いたい。
【回答】
いただいたURLを確認した。
検索流入は順調に増えていると思われる。
トップページが上位に出てこない点は、新しいサイトであること、ジャンルが珍しいサイトではないこと、などが関係している可能性がある。
記事のクオリティは低くないとのことだが、第三者の方に確認してもらうと良い。
例えば、サイト名を隠して、検索結果の上位に表示されているサイトや下位に表示されているサイトと比べて、このクエリの検索意図に近いものを聞くなど、客観的に評価してもらって、サイトを改善していくと良い。
リダイレクト実装の推奨
【質問】
ページAを301リダイレクトでページBに向けた。
この時、ページAに向けた内部リンクは、そのままでも良いか?
それとも、ページBへ直接向けるように修正したほうが良いのか?
【回答】
リダイレクトを整理しないことで、検索結果で不利になったりペナルティになるようなことはないと思われる。
長年サイトを運用しているとリダイレクトが複雑になり、その場合リダイレクトエラーが発生することもよくあるのでご注意ください。
もし、リダイレクトを整理できるのであれば整理したほうが良い。
検索結果「このクエリの検索パフォーマンス」
【質問】
Google検索では、Search Consoleを使っている場合、検索結果上部に「このクエリの検索パフォーマンス」が表示される。
クエリによって「過去7日間」「過去28日間」「過去90日間」すべて確認できるものと、「過去90日間」しか確認できないものがある。
なぜ、このようなことが起きているのか教えてほしい?
【回答】
具体的なクエリとURLを送っていただければ、調べてみることは可能。
また、Search Consoleからフィードバックを送信してください。
正式名称でも略称でも上位に表示させたい
【質問】
ある団体のサイトを運営しているが、団体名が長いため略称を普段使っている。
正式名称でも略称でも検索結果に表示させたいが、現在次のようになっている。
- 正式名称→トップに表示
- 略称→3ページ目
略称でも上位に表示させる方法を教えてほしい。
【回答】
今回のサイト名の略称は、ユニークな名称。
メジャーな団体では、団体名と略称のどちらでも上位に表示されているケースが多い。
ウェブ上で使われている表記については、多くのユーザーが使っている状況になっていることが重要。
両方で表示させたいのであれば、両方で多くのユーザーに使われる状態にしてください。
もし、正式名称が普及しているが、略称を優先的に検索結果に表示させたいのであれば、次のドキュメントをご覧ください。
サイト移転時の過去記事の公開日時
【質問】
新サイトに移転したが、記事の公開日時は、過去に投稿した日時となっている。
新サイトを立ち上げた日時よりも過去の日時の記事は、ポリシー違反やインデックスされにくいなど問題が発生することはあるか?
ガイドラインに「投稿した日付にすること」の記述があり質問している。
【回答】
今のままで問題が出ることはない(過去に投稿した日時)。
その後修正などがあれば、更新日などを加えて行っても良い。
Search Console の求人情報のレポート
【質問】
人材紹介の会社で、自社サイトで求人情報を扱っている。
求人詳細ページは、Jobposting で構造化データをマークアップしているが、9月から有効URLの件数が、2000件以上減少している (2500件前後から400件前後に) 。
有効URLが減少している要因は何があるか?
【回答】
いただいたURLを確認した。
何かおかしな点や、技術的な問題はなさそうなので、現在の状況が、こちらのサイトでご利用いただける現状だと思われる。
Q&A サイトにおける重複の対象範囲と対処法
【質問】
Q&A サイトの開発を検討している。
ユーザーが質問する際、過去に質問された内容と重複するような投稿が行われる可能性がある。
ユーザーが質問・回答を行うQ&A サイトでも「重複コンテンツを避ける」サイト制作を意識する必要はあるか?
【回答】
最初に、重複コンテンツについて誤解がありそうなのでコメントする。
検索に関しては、技術的に異なるURLだが、同じコンテンツが複数存在するものが重複コンテンツとなるので、この場合URLの正規化を行なってください。それにより検索エンジンは、正規URLを理解でき、検索結果への表示やクロールに使うことができる。
重複コンテンツになる可能性があるURL↓
- 同一コンテンツにパラメータがついている
- wwwあり・なし
- http、https
今回のケースだが、検索の重複コンテンツという意味では、特に気にする必要はない。
ただし、ユーザーから見たときに、同じような内容の質問をどのようにまとめるかは別の問題だと思われる。
オートコンプリート機能実装のリスク
【質問】
知り合いが、あるSEO業者からGoogleのオートコンプリート機能 (サジェスト機能) の操作の提案を受けている。
オートコンプリートの操作は、Googleの検索ポリシー違反だと思うが、公式ドキュメントを発見できなかった。
オートコンプリート操作の違反性やリスクについて言及してほしい。
【回答】
スパムポリシーのようなものは現時点で存在しないと思われるが、
例えば、機械生成したトラフィックを利用して操作するような場合、スパムポリシーに違反するので、何らかの対象となる可能性がある。
Search Console と PSI で CLS に乖離がある
【質問】
Search ConsoleでページエクスペリエンスのうちCLSが「改善が必要」とレポートが上がっている。改善箇所を確認するため、対象URLをPageSpeed Insightsで確認したところ、CLSは問題なかった。
Search Consoleのデータが古いのではと思い、CLSレポートページにある「修正を検証」をクリックしたが、数日後「検証に失敗しました」となり状況が変わらない。
対処方法があれば教えてほしい。
【回答】
いただいたURLをもとに、PageSpeed Insightsで確認した。
多くのページで、データが不足しており、次のような表示が出ていたと思われる。
この URL の実際のユーザーのデータが不足しています。代わりに、すべてのユーザー エクスペリエンスが集約された、このオリジン(https://example.com)のデータを使用します。
Search Consoleの問題の詳細ページのサンプル内に、表示できる十分なデータがURLにある場合、それらのURLのスコアがレポートに含まれているので、そちらを参考にして十分なデータがあるのかどうか判断してほしい。
そのデータがどういったスコープのデータなのかに注視しながら、いくつかのページを分析して、改善可能なところから進めていただくのが良いのでは。
特定のページのユーザー エクスペリエンス データを表示するには、CrUX データセットに含めるのに十分なデータが必要です。ページが最近公開された場合や、実際のユーザーからのサンプルが少なすぎる場合は、ページのデータが不足していることがあります。この場合、PSI はオリジンレベルの粒度にフォールバックされ、ウェブサイトのすべてのページの全ユーザー エクスペリエンスが対象となります。
一般的な SNS の Web サイトを開発する
【質問】
通常のブログならばカテゴリがあり、サイト構造を伝えるためにパンくずリストを実装すると思われる。
しかし私が現在開発しているSNSサイトは、ハッシュタグがカテゴリのような役割を果たしている。
投稿には複数のハッシュタグがあり、どのようにパンくずリストを実装するか悩んでいる。
もしかしたら、パンくずリストを実装しなくても、リンクがあればGoogleがそれなりにサイト構造を理解してくれるのではと思っている。
このような場合、Googleにどのようにサイト構造を伝えると良いか、アイデアがあれば教えてほしい。
SNSはTwitterのようなイメージになり、
- ユーザーは文章や画像を投稿できる
- ハッシュタグ毎の投稿一覧ページがある
- 投稿詳細ページがある
【回答】
一般論となるが、パンくずリストはGoogleがサイト構造を理解する上で非常に役立つが、必須ではない。
ご質問のようなケースでは、実装する必要もないと思われるし、もし実装するのであれば、どのように実装しても良いと思われる。
それよりもサイトマップで確実に個別のURLを伝えたり、Search Consoleを使ってインデックスの状況をモニタリングすること、URLの正規化などを工夫していただくのが良い。
学習サイトの練習問題ファイルの取り扱い
【質問】
ページ内でさまざまな使い方の解説をし、その習熟度を深めるため、練習問題の元データとして、WordやExcelファイルへのリンクを各ページに設置している。
練習問題の元データで、解説などが書かれたファイルでもないため、インデックスしなくていいと思っているが、WordやExcelファイルなので、metaタグでnoindexを指定することができない。
何か方法があれば教えてほしい。
【回答】
サーバの設定がどこまでできるのかにもよる。
WordやExcelファイルについては、どうしてもインデックスさせてはならないものでもないと思う。
通常は、どこかのディレクトリに集めておき、robots.txtでDisallowしておけば良い。
どうしてもインデックスさせたくないのであれば、X-Robots-Tag HTTP ヘッダーにnoindexを指定してください。
HTML以外のファイルもnoindexできるようになる。
Google ポリシー オフィスアワーに質問するには?
質問フォームから質問できます。
質問が多い場合は、翌月に持ち越されることもあります。
URLを非公開で質問したい場合、その旨記載すると、URLは公開されません。
次回は、2023年1月26日を予定しています。
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