Amazonプライムの年会費が4900円に値上げされました。
Amazonから値上げについてのメールが届いています。
この度2019年4月12日付でAmazonプライムの年会費を3,900円(税込)から4,900円(税込)に変更する事となりました。 お客様がご登録されている年会費のお支払いプランにて会員登録の更新をされる場合は、2019年5月17日以降の会員登録更新時に新しい会費への変更が適用されます。
2007年にAmazonプライムは開始されて、11年間、同価格でサービスが提供されてきましたが、ついに値上げが行われたことになります。今までは3900円だったので、わずか1000円の値上げのように見えますが、25%の値上げなのでAmazonは強気だなと思います。
2018年7月に日本経済新聞社のインタビューに応じた日本のAmazonのジャスパー・チャン社長は、値上げしないと言ってたのですが…。
――米国は5月にプライム会員の会費を2割引き上げた。日本でも価格改定する計画は。
「現時点で(年3900円の)価格を変更する計画はない。プライムの会員に最善の体験を享受してもらうことに注力している。消費者がプライムのメリットに気付いていない部分がまだある。日本ではまだすべきことがたくさんある」
Amaoznプライムが値上げした理由
Amazonが発表した表向きの理由は、全プライム会員に送付したメールに書かれています。
配送特典対象商品は現在では数百万点に増え、プライム会員はその対象商品の配送を追加料金なしで無制限にお使いいただけます。さらに、Prime Videoの会員特典対象コンテンツへのアクセスや、Prime Music、Prime Reading、プライム・ワードローブ、世界各国で同時開催されているプライムデーなど増え続ける多様な特典の多くをご利用いただけます。
端的に言えば、プライム会員になると様々な特典があるから、1000円くらいの値上げは我慢してねということになります。
配送特典以外のサービスは、サブスクリプションが多いです。ぶっちゃけ、サブスクリプションのサービスは、ユーザーの余暇時間の奪い合いなので、サービスが充実したからといっても、それほど使うわけではないのですが。。
Amaoznプライムが値上げした本当の理由は、以下のような理由が考えられます。
- 会員獲得のフェーズが終了した
- 会員数の伸びが鈍化した
- 値上げしてもプライム会員の離脱は少ないと判断した
- 値上げした方が利益が出る
- 値上げしてサービスを充実させる
他にも理由はあると思いますし、一つの理由だけという簡単な話ではありませんが、米Amazonでは、すでにプライム年会費の値上げは行われています。
米Amazonでは、プライム年会費の値上げは行われている
米Amazonでは、2018年5月11日よりプライム年会費が99ドルから119ドルへ約20%値上げされました。
米Amazonが値上げをおこなった理由の一つは、会員獲得のフェーズが終了したことが考えられます。
2018年4月にジェフ ベゾス氏が株主に向けた書簡で、全世界のプライム会員数が1億人を超えたことを公表しています。ちなみに、1億人のうち約8500万人が米国でのプライム会員と言われています。
世界のAmazonプライム会員が1億人を突破しました。
ジェフ ベゾス氏が株主に向けた書簡で判明した模様です。プライム会員数をAmazonが公表したのは初めてとのこと。
他の国と比較すると日本のAmazonプライム会員の年会費は安い
以前のエントリーに書きましたが、他の国と比較すると日本のAmazonプライム会員の年会費は安いです。いつ値上げしてもおかしくなかったと言えますね。
日本のAmazonの売上やプライム会員数は?
日本のAmazonの売上やプライム会員数を見ていきましょう。
日本のAmazonの売上の推移
日本のAmazonの売上の推移を見ていきましょう。
2010年~2018年までのAmazonの売上は、ネットショップ担当者フォーラムの記事に詳しく載っているので引用します。Amazonの売上は絶好調ですね。
- 2016年 1兆1660億7600万円
- 2017年 1兆3335億8400万円
- 2018年 1兆5350億1900万円
日本のAmazonプライム会員数は?
日本のAmazonプライム会員数は発表されておりませんが、インターネットで調べてみると、300万人〜800万人くらいの会員数がいるのではと予測します。
もしかしたら1000万人を突破した可能性もありますね。
Amazonプライムの年会費が1000円上がると、Amazonの利益はどのくらい増えるのか?
- 300万人 30億円の利益
- 400万人 40億円の利益
- 500万人 50億円の利益
- 600万人 60億円の利益
- 700万人 70億円の利益
- 800万人 80億円の利益
値上げによって、10%のプライム会員が退会しても利益は出る模様
- 270万人 15.3億円の利益
- 360万人 20.4億円の利益
- 450万人 25.5億円の利益
- 540万人 30.6億円の利益
- 630万人 35.7億円の利益
- 720万人 40.8億円の利益
年会費4900円で受けられるプライム会員のサービス
年会費4900円で以下のサービスが受けられます。サービスをよく利用しているユーザーには安いのかもしれませんが、配送特典しか使っていないユーザーだと1000円の値上げを高いと感じる方も多いでしょう。
- 配送無料
- Prime Video
- Prime Music
- Amazon Photos
- Kindleオーナーライブラリー
- Prime Reading
- Prime Now
- 特別取扱商品の取扱手数料が無料
- プライム・ワードローブ
- Amazonパントリー
- プライム会員限定先行タイムセール
- Twitch Prime
- ベビー用おむつ&おしり拭きが15%オフ (Amazonファミリー特典)
- 同居の家族2人まで家族会員になれる
さいごに
年間でわずか1000円とはいえ、プライム会員の年会費が3900円→4900円に値上げされるのは残念です。
1年近く前のエントリーで予測したとおりになりました。
今の段階では、Amazonが競合を潰しにかかっているフェーズのため、プライム会員の年会費は3900円に据え置かれており、値上げされていません。
でも、そのフェーズが終わったら、プライム会員の年会費は上がっていくことになります。
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