ついにPixel 3が日本市場に投入されることになりました。
2016年に初代Pixelが登場して以来、日本での発売を待ち望んでいた方は多いです。
Pixelを個人輸入するという選択肢もありましたが、Pixelには技適マークがないし、故障したら日本で保証は受けられないなどのデメリットもありました。
今回、Googleは満を持してPixel 3を日本市場に投入します。
Googleが日本市場でPixel 3を普及させようと考えていることは、FeliCaを搭載していることからも明らかです。「おサイフケータイ」が普及している日本に合わせて、ハードウェアの構成を変更したのです。
Googleのクラウドサービスは、各国に合わせてローカライズはすることはありますが、基本的に、全言語同一のサービスです。Googleはグローバルでビジネスを展開しているので、各国事情に合わせてハードウェアを変更するようなことは、今までなかったと思います。
となると、日本市場で圧倒的なシェアを持っているiPhoneのシェアをどの程度奪うことができるのか気になります。
今日のエントリーは、FeliCaを搭載したPixel 3は、iPhoneからシェアを奪うことはできるのかについてです。
グローバルで、たいして売れていないPixel 2
グローバルで見るとPixel 2は、たいして売れておりません。iPhoneとPixelの出荷台数を比較してみましょう。
米国の調査会社IDCの調査では、2017年のPixelの販売台数は390万台。
同時期のiPhoneは2億1580万台ですので、Pixelの約55倍の出荷台数となります。
こういう数字を見ると、Appleはデバイスの製造メーカーということを再認識しますね。
グローバルのAndroidのシェアは?
StatCounterが調査した、世界のモバイルOSのシェアを見てみます。
2018年9月のデータは次のとおりです。
- Android・・・76.61%
- iOS・・・20.66%
モバイルOSのシェア率は、調査会社によってAndroidの比率が80%を超えるものもありますので、調査会社によって数字は多少異なります。
また2台3台スマホを持っているユーザーも多いことを考慮に入れなければなりません。
多少の誤差はあるにせよ、グローバルでのAndroidのシェアは7〜8割近くあると覚えておいてください。
日本のAndroidのシェアは?
グローバルでのAndroidのシェアは高いですが、日本でのAndroidのシェアはめちゃ低いです。
グローバルと同様にStatCounterが調査した日本のモバイルOSのシェアを見てみます。
- Android 30.07%
- iOS 69.67%
僕の周りを見ると、体感的にはAndroid4割、iOS6割なので、StatCounterの調査は、そこまで大きくは離れていないですね。
グローバルではAndroidのシェアが高いのに対して、日本ではiOSのシェアが高いことが分かります。
Pixel 3が日本市場でiPhoneからシェアを奪うことができる理由
僕はPixel 3は日本市場でiPhoneからシェアを奪うことができると予測します。以下、その理由です。
- FeliCaを搭載して「おサイフケータイ」に対応
- iPhoneよりもお得感のある価格設定
- AI機能の活用で、iPhone XSより優れたカメラ性能
- 前面カメラは広角レンズで、自撮りで複数の顔がきちんと入る設計
- AI機能を使った「Call Screen」を搭載
- 花粉症の多い日本人向けに、顔認証を取り入れなかったこと
FeliCaを搭載して「おサイフケータイ」に対応
Pixel 3はFeliCaを搭載しています。10月10日のGoogleのイベント「Made by Google」での中でも、「おサイフケータイ」に対応すると発表がありましたからね。
Googleが、日本市場に合わせてPixel 3にFeliCaを搭載するのは意外でした。Googleの市場はグローバルなので、日本市場の「おサイフケータイ」に対応するとは思えませんでした。
FeliCaを搭載して「おサイフケータイ」に対応したことで、今までiPhoneを使っていたユーザーが、Pixel 3へ乗り換えるケースも多いはずです。
iPhoneよりもお得感のある価格設定
Pixel 3は、iPhoneよりもお得感のある価格設定です。
- iPhone XSよりも安い価格
- 税込表示で95000円〜という価格設定
- ストレージは64GBと128GBのみで価格を抑えた
このこともiPhoneからPixel 3に乗り換える大きな理由になります。
iPhone シリーズと価格を比較してみます。
容量 | 価格 (税込) | |
---|---|---|
Pixel 3 | 64GB | 95,000円 |
Pixel 3 | 128GB | 107,000円 |
Pixel 3 XL | 64GB | 119,000円 |
Pixel 3 XL | 128GB | 131,000円 |
iPhone XR | 64GB | 91,584円 |
iPhone XR | 128GB | 98,064円 |
iPhone XR | 256GB | 109,944円 |
iPhone XS | 64GB | 121,824円 |
iPhone XS | 256GB | 140,184円 |
iPhone XS | 512GB | 165,024円 |
iPhone XS MAX | 64GB | 134,784円 |
iPhone XS MAX | 256GB | 153,144円 |
iPhone XS MAX | 512GB | 177,984円 |
AI機能の活用で、iPhone XSより優れたカメラ性能
Pixel 3には、AIを活用したカメラ機能がたくさんあります。iPhone XSには、AIを活用した機能はカメラに搭載されておりません。
- トップショット・・・シャッターを押した数秒前にさかのぼり、ベストショットを提案してくれます。集合写真を取る場合など、写真に写っている全員が目を開いている写真を撮ることは難しいのですよね?トップショットの機能で、全員が目を開けて笑っている写真を撮ることが可能になります。
前面カメラは広角レンズで、自撮りで複数の顔がきちんと入る設計
前面カメラは広角レンズを採用したのは素晴らしいですね。自撮りで複数の顔が入りますからね。
このようなユーザーへの細かい配慮って、Appleが最も得意としたことだったのに、iPhone XSでは前面カメラに広角レンズは採用されてないんですよね。Googleナイスジョブですね。
AI機能を使った「Call Screen」を搭載
「Call Screen」とは、人間のように会話をするAI技術です。電話を着信した際、最初はAIに対応させることが可能です。その後、「Call Screen」と通話の相手との会話をPixel 3の画面で見ながら、内容に応じて、「Call Screen」に「どのようなご用件ですか」「あとで掛け直します」などと話をさせることが可能です。
電車の中や会議中など、電話に出れないときに役に立ちます。日本では、電車の中で通話していると、ひんしゅくを買いますからね。
ぶっちゃけ、日本語でどこまで「Call Screen」が通話先の相手と会話できるのかどうかは分かりません。でも、AIを使ったサービスですので、ユーザーが使えば使うほど賢くなっていくことは間違いありません。
個人的に「Call Screen」はすごく興味がありまね。
花粉症の多い日本人向けに、顔認証を取り入れなかったこと
Pixel 3は顔認証を取り入れなかったのは、マスクを良くする人には嬉しかったはず。
iPhone Xの顔認証は、マスクをしていると反応しませんでした。iPhone XからiPhone 8へ買い替えた友人がいましたので。
花粉症の時期になると、日本人は普通に電車の中でマスクをしますよね?iPhone XS、XS MAX、XRは、マスクをしていると顔認証でロック解除できないと思います。
まとめ
以上の理由により、僕は、FeliCaを搭載したPixel 3は、iPhoneからシェアを奪うことはできると予測します。
どのくらいのシェアを奪えるかはまだ分かりませんが、iPhoneのシェアが50%を切ったら、Pixel 3は大奮闘ってことになりますね。
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