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盛り上がりに欠けたWWDC 2018・・・Appleは成熟期から衰退期へ

AppleiPhoneMac

WWDC 2018

WWDC 2018は盛り上がりに欠けました。

今回は事前リークすら盛り上がらない状況だったし、iOS12とmacOS10.14もマイナーアップデートなのは分かりきっていましたからね。

5月に開催されたGoogle I/Oでは、Googleアシスタント、Google Lens、GoogleマップへのAR機能、GoogleフォトのAI機能など、AIを使ったテクノロジーにワクワクしました。

それに対して今回のWWDC 2018は、AIや音声検索において、完全にGoogleの周回遅れになっています。AppleはAIや音声検索でGoogleに勝負することを諦めたのかもしれません。

iOSもmacOSも、細かいバグはあるにせよ、現時点でユーザーの使い勝手の良さは完成形の領域にあります。

WWDC 2018で、iOS12は古いiPhoneもアップデートできるという話を前面に出すのを見ると、Appleは成熟期から衰退期へ入ってしまったなあと改めて実感しました。

iOS12は、古いiPhoneもアップデートできるのが最大の特徴・・・

iOS12は、古いiPhoneもアップデートできるのが最大の特徴とのこと・・・
WWDC冒頭でAppleがアップデート方針について言及があり、iOS12は新しい機能を強化するのではなく、古いiPhoneでも速度が高速になるのが特徴と公言した点は注目すべきことでしょう。ちなみにA9を搭載したiPhone 6sでは、アプリ起動が40%高速、キーボード表示が50%高速、カメラ起動は70%高速化するとのことでした。

古いiPhoneで最新OSが使えることは、すごくいいことだとは思いますが、盛り上がりには欠けますよねw

iOS12のハードウェア要件

iOS12のハードウェア要件を見ていきます。
iOS12へアップデートできるiPhoneは、iOS11に対応している機種ならばアップデートできるとのこと。iPhone 5sからアップデートできることになりますね。

iOSは搭載しているCPUでハードウェア要件を判別していますので、iPhone 5sがiOS12へアップデートできるならば、A7を搭載しているiPad mini2やiPad mini3、iPad Airもアップデートできることになりそうです。

  • iPhone X
  • iPhone 8
  • iPhone 8 Plus
  • iPhone 7
  • iPhone 7 Plus
  • iPhone 6s
  • iPhone 6s Plus
  • iPhone 6
  • iPhone 6 Plus
  • iPhone SE
  • iPhone 5s
  • 12.9インチiPad Pro(第2世代)
  • 12.9インチiPad Pro(第1世代)
  • 10.5インチiPad Pro
  • 9.7インチiPad Pro
  • iPad Air 2
  • iPad Air
  • iPad(第6世代)
  • iPad(第5世代)
  • iPad mini 4
  • iPad mini 3
  • iPad mini 2
  • iPod touch(第6世代)

Appleはハードウェアメーカーなので、今まで毎年リリースされるiPhoneをいかに売るかということに力を入れてきました。が、古いiPhoneにも新しいOSがアップデートできるのは嬉しいと感じるユーザーも多いはず。iOSは今の段階でも十分使い勝手がよく完成されたOSなので、iOS12はマイナーアップデートでもいいかなと僕は思いますけどね。
このあたりはAndroidも見習って欲しい。

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iOS12の新機能

気になったiOS12の新機能を紹介します。

  • ロック画面のグループ通知
  • パスワードはアプリでも使える
  • ARKit 2
  • Siriショートカット
  • Memoji

ロック画面のグループ通知

これは便利。ロック画面の通知が改善されます。アプリごとに通知がグループ化されますので、例えばTwitterやInstagramの通知でロック画面が埋め尽くされてしまうことから開放されますね。

パスワードはアプリでも使える

SafariはiCloudにパスワードを保存しておき、ログイン時にSafariに呼び出すことが可能ですよね?
iOS12では、パスワードをSafariだけでなくアプリにも呼び出すことができる模様。待ち望んでいた機能ですが、呼び出せるのはSafariに保存しているパスワードだけだよね?Chromeに保存しているパスワードを呼び出せると、Chromeユーザーは嬉しいはず。

あとアプリ内でもユニークなランダムなパスワードの自動提案をしてくれるとのこと。

ARKit 2

ARKit 2

WWDC 2018では、ARKit 2を使ってレゴのデモンストレーションが行われました。レゴとバーチャルの区別がつかなかったので、期待できるかもしれません。

Siriショートカット

iOS12 ではSiriの機能も強化されます。カスタムフレーズを登録しておけば、音声入力で様々な動作を実行することが可能になります。
HomeKit対応のスマート家電をSiriで操作するといった使い方をするユーザーに適しているのかも。ただし、Amazon AlexaやGoogleアシスタントと比較すると、どこまで優秀なのか謎。

Memoji

Memoji

顔のパーツを選び、自分のアイコンを作ってアニ文字として使うことができます。
アメーバピグみたいな感じですね。こんなの需要あるのって思いますけどね。

macOS Mojave

次期macOSの名称は、macOS Mojave (モハーヴェ) と発表されました。カリフォルニア州・ユタ州・ネバダ州・アリゾナ州にまたがる砂漠であるモハーヴェ砂漠から取ったようです。

macOS Mojaveは、ダークモードを真っ先に発表すること自体、マイナーアップデートだなあと思います。あと、ユーザーの使い勝手を向上させるために、Windowsのいいところを取り入れてきたという感じがします。

2017年リリースされたmacOS High Sierraでは、ファイルシステムがHFS+からAPFSに変更されました。名称こそマイナーアップデートでしたが、実は大きなアップデートだったんですよね。

  • ダークモード
  • stack機能
  • Finderにファイルのメタデータが表示
  • 32ビットアプリケーションが使える最後のOS
  • Quick Lookで編集可能に
  • App Storeがリニューアル
  • iOSとmacOSの統合は?

ダークモード

macOS Mojaveのダークモード

ダークモードは、メニューバー、Finderなど見た目が真っ黒になります。
WWDCのライブ配信では、ダークモードを発表した際、会場がめちゃ盛り上がっていましたが、何がいいのか正直良くわかりませんでした。

stack機能

stack機能を使うと、デスクトップアイコンを日付や名前順にまとめることが可能です。
今までも、Finder→表示→整頓順位 と進めばできましたけどね。

Finderにファイルのメタデータが表示

Finderにファイルのメタデータが表示されます。これWindowsのいいところを取り入れてきたという感じです。
あと、画像編集もできるようになります。

32ビットアプリケーションが使える最後のOS

macOS Mojaveは、32ビットアプリケーションが使える最後のOS

macOS Mojaveは、32ビットアプリケーションが使える最後のOSとのことです。使えなくなるアプリも出てきそうですね。

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Quick Lookで編集可能に

Quick Lookで、画像や動画の編集が可能になります。

App Storeがリニューアル

App Storeがリニューアルされる模様です。
はっきり言ってmacOSのApp Storeはオワコンでした。全然いいアプリケーションがありませんからね。僕は、Apple製品のアプリをダウンロードするくらいしか利用しておりません。

iOSとmacOSの統合は?

iOSとmacOSの統合は、NOとのことでした。
iOSアプリをmacOSに移植するという話でした。

アナウンスされなかったけど実装して欲しかった機能

アナウンスされなかったけど実装して欲しかった機能があります。
iOSの優位性を保つために、絶対に実装されないと思うけど、実装されたらユーザーにとっては便利なはずなんだけどね。

  • デフォルトのブラウザをChromeも選択できるようにする
  • デフォルトの地図をGoogleマップに変更できるようにする

デフォルトのブラウザをChromeも選択できるようにする

iOSでは、macOSのようにデフォルトのブラウザをChromeに変更することができません。
なので、iOSのメールアプリからリンクをタップすると、Safariが立ち上がります。
いつも僕はChromeを使っているので、めちゃ不便なんだよね。

デフォルトの地図をGoogleマップに変更できるようにする

iOSのデフォルトの地図は、Apple Mapから変更できません。

デフォルトの地図をGoogleマップに変更できると便利です。例えば、連絡先に登録した住所を、Googleマップでナビするときとかね。

さいごに

Google I/OではGoogleアシスタントやAIが話題の中心でした。GoogleのプロダクトにGoogleアシスタントやAIが搭載されていく未来に、ワクワクしたのは僕だけではないはずです。

これに対して今回のWWDC 2018では、テクノロジーにワクワクすることはありませんでした。
テクノロジーの会社でワクワク感をユーザーに提供できないのって、Appleは成熟期から衰退期に入っていることを意味します。

ティム・クック氏はコストカッターとしては優秀なんだけど、新しいテクノロジーを世の中にリリースすることに関して得意ではないのかもしれません。Appleは史上最高益を出していますが、スティーブ・ジョブズの遺産で食ってるようなもんだよね。