書籍「いちばんやさしいGoogleビジネスプロフィールの教本」

スタートアップのnommocが、日本で無料タクシーを運行するってさ

テクノロジー自動運転

2019年3月、スタートアップのnommocが、福岡で無料タクシーを運行します。

nommocは、吉田拓巳さんという22歳の方が立ち上げたスタートアップです。nommocのコンセプトは「車による移動を無料に」とのこと。
当初は福岡からのスタートになりますが、2020年の東京オリンピックに東京での展開を目指し、ゆくゆくはシンガポールへの進出も考えているとのこと。

Uberなどの海外のサービスにどこまで対抗できるのか分かりませんが、日本の若者が頑張っているサービスなので期待したいですね。

ちなみに、資金調達は、5月8日より日本初のマッチングサービス「FUNDINNO」を活用し、約5000万円を集めるとのこと。間違いなく他からも資金を集めると思いますけどね。

なぜ無料でタクシーを提供できるのか?

タクシーの車内に設置したディスプレイに広告を流すことで、広告主から得た広告費をタクシーの運用にあて、更に利益を出すビジネスモデルの模様です。

具体的にどんな広告モデルなのか見ていきましょう。

ターゲティングを最適化する広告モデル

nommocは、ターゲティングを最適化する広告モデルを実現するために、ユーザー情報を分析し、最適な広告をタクシーの車内で提供します。

nommocは、なぜ無料でタクシーを提供できるのか?

具体的には、Uberのような配車アプリを使うことで、アプリからユーザー情報を収集して、タクシー車内のディスプレイやスマホの画面に、ユーザーが関心を持っている広告を配信します。

資金調達をするマッチングサービス「FUNDINNO」のサイトに掲載されているnommocのページを見てみましょう。

「nommoc」はアプリを介してお客様の情報を取得し、ユーザーが何に関心を持っているかといった情報に基づいた広告を、車内に設置されたデジタルサイネージから表示します。

そのためターゲティング広告を配信する「移動型広告メディア」として、飲食店や観光地、宿泊施設、ブランドショップなどリアル広告に価値を置く企業には有力な媒体となります。

「nommoc」を有効に機能させるためには数多くの広告主とユーザー両方の参加が不可欠になりますが、弊社はその施策として国内初となる「移動の無料化サービス」を仕組み化しました。

これにより、ユーザーに今までにない魅力的なサービスを提供することで、「集客」ひいては、より踏み込んだ「情報の取得」「蓄積」が見込めます。

nommocに、どこまで精度の高い広告をユーザーに提供できるのか未知数ですが、AIを活用して精度を上げていくとのこと。AIを使って、ユーザーの行動パターンの分析をすることで、広告主の企業とユーザーをマッチングさせていくことになります。

他社の送迎サービスとは違い、ユーザーの年齢・性別はもちろん、趣味趣向や過去の行き先データなど、様々なデータを取得していきますので、ただの広告表示を行うだけでなく、数多くの広告を連携させた新しいユーザー体験の提供が可能となります。

これにより、事前に入力された情報をベースに、お客様の行動パターンや好みの分析や予測を高い精度で行なっていきますので、企業はリアル広告における最適なターゲティング環境を得られます。

ビジネス展開はどのようなスケジュールで行われるのか?

次のような流れでnommocはビジネス展開していきます。

nommocのビジネス展開のスケジュール

  • 2018年 システム開発
  • 2019年 事前登録を受けたユーザーで実証実験を行った後、一般のユーザーへサービスを提供
  • 2020年 東京・大阪でサービス提供

ちょっとテンポが遅いと感じるのは僕だけでしょうか?
後述しますが、Googleは2018年3月から、事前登録したユーザーに対して、自動運転タクシーを提供しています。
2019年にnommocが事前登録を受けたユーザーで実証実験するのは、自動運転タクシーじゃありませんからね。Googleと比べると、数年遅れている感があります。

 

Googleならば、すぐにでも自動運転タクシーを無料化できる

Googleならば、すぐにでも自動運転タクシーを無料化できます。

実際Googleは、2018年3月よりアリゾナ州フェニックスで自動運転タクシーのサービスを実験的に行っています。

Googleの自動運転タクシーが、アリゾナ州のフェニックスでサービスを始めます。

といっても誰でも乗車できるのではなく、事前に登録したユーザーのみ乗車が可能です。フェニックスに住む世帯であれば、ウェブ上で1世帯に1件の申請ができる模様。

動画を見ると、運転席には誰も乗車しておりませんが、自動運転システムによってハンドルが操作されています。Googleの自動運転タクシーはレベル4の完全な自動運転車なので、ハンドルなんていらなくね?と思いますが、今の時点では法律でハンドルを取り外すことはできない模様。。

Googleの自動運転タクシーが、アリゾナ州のフェニックスでサービスを始める!

タクシーの車内にYouTubeやユーザーが興味を示す広告を配信することで、タクシーを無料にすることは、Googleの技術があれば、すぐにでもできますからね。

Googleアカウントに紐付いた情報

Googleアカウントに紐付いたデータを持っているので、精度の高い広告が出せることは、言うまでもありません。
ユーザーが必要とする広告を、いかに精度良く出せるかという話になりますが、今の時点ではどうやってもGoogleに勝てる企業はありません。

相乗りタクシーも無料化されるの?

アメリカでは、UberやLyftで相乗りタクシーが盛んです。

相乗りタクシーも無料化される可能性は高いですね。

nommocは福岡の天神エリアでタクシーの運行を始めるので、相乗りタクシーとの相性はいいはず。だって天神エリアは、およそ直径1.6kmの狭いエリアですからね。相乗りしても、遠回りになりません。

とはいえ、相乗りサービスもGoogleが有利なのはご存知ですか?Wazeというアプリに相乗り機能が追加されているのです。

ルート情報・リアルタイムの渋滞状況を提供するカーナビアプリですが、情報をコミュニティでシェアできるのが、他のカーナビアプリとの違いです。

Wazeを立ち上げて運転すれば、リアルタイムの渋滞情報・運転中に遭遇した事故・スピード違反などの取締情報をレポートすることで、近くを走行している人にシェアすることが可能。

このカーナビアプリに、相乗り機能が追加されることになります。

相乗りサービスは、Googleが主導権を握ってるの知ってますか?

さいごに

以上、スタートアップのnommocが、日本で展開する無料タクシーについてでした。

Googleだけでなく、海外で自動運転タクシーを提供しているスタートアップはたくさんありますが、無料タクシーを提供するnommocに頑張って欲しいですね。

公共交通機関から始まる「自動運転」
世界中の公共交通機関で「自動運転」の実験がスタートしています。 自動運転は、個人が所有するプライベートカーよりも、公共交通機関である「タクシー」や「バス」が先に導入することになります。 日本政府も2020年の東京オリンピックまでに、自動運転...