スマホは使えるけど、パソコンを使えない若者が急増しています。
大学などで卒業論文や就職活動の準備が本格化する中、ワードやエクセルを使えなかったり、キーボードが苦手だったり、パソコン操作に苦戦する学生が増えている。小学時代からパソコン教育を受けた“ネーティブ世代”だが、スマートフォンの普及でパソコンとは疎遠になっている学生も多いという。各大学はキャリア支援の一環で、パソコンの課外講座を開くなど習得を支援。大学生向けの「学割」を設ける民間のパソコン教室や、入社後に研修を実施する企業も増えている。
神戸市内の大学の研究室。男子大学生(22)が、指導教官のアドバイスを受けながら、たどたどしい手つきでパソコンを操作する。高校1年のとき、初めて持った携帯電話はスマホ。以来、インターネット検索から動画、メールの利用までほぼスマホに頼ってきた。「スマホの文字入力の方が楽。パソコンはキーの場所も覚えていないし、ローマ字で変換すると頭を使う」と苦笑いを浮かべる。
若者がキーボードを使えないので、パソコン教室に行くというのは致命的な感じがしますけど・・・高齢者なら納得できますが…
パソコンでローマ字変換ができないのは、スマホのフリック操作に慣れすぎてて、キーボードを打つ経験がないということですからね。
なぜパソコンを使えない若者が増えているのか?
自分のパソコンを持っていない若者が増えたことが最大の要因です。
パソコンを持っていない日本の若者
13〜15歳までの日本の若者の70%が、デスクトップもノートも持ってない状況はヤバイですって。他の国と比較すると日本の将来が真っ暗になります・・・
デスクトップもノートも持っていない者の率。ちょっと衝撃的だ。 pic.twitter.com/mlvKT1MsiQ
— 舞田敏彦 (@tmaita77) 2015年2月24日
日本の若者は携帯ゲームの所有率は高いのに、自分のパソコンを持っていないのです。親は子供にスマホや携帯ゲームは買い与えるけど、パソコンを買い与えない現状を見ると、若者がパソコンを使えないのは親の責任でもあると思います。
携帯ゲームの所有率が高い日本
他方、携帯ゲームの所有率は、ぶっちぎりで日本は44.8%。最下位の韓国は21%です。
お金がないからPCを買わないわけではない
ゲーム機の所有率が高いので、PCが買えないということではありません。
各国の若者がPCで色々なことをやっているときに、日本の若者は携帯ゲームで遊んでいることになります。
キーボード入力を音声入力で代替することを思いつかない若者
近い将来、PCのローマ字変換は、音声入力が代替します。
必ずしもキーボードの操作ができる必要はありません。
問題は、キーボードの操作が苦手なのに、それに代替する方法を考えない若者が多い状況です。スマホで音声検索する若者は多いけど、天気や時間などを調べることにしか使わないのかもしれません。
キーボード入力を音声入力で代替する例
キーボード入力を音声入力で代替する例を見ていきましょう。
勝間和代さんが昨年12月からはてなブログを始めました。彼女のブログ、全部音声入力です!勝間さんがどんな環境で音声入力をしているのかというと、Remote MouseというアプリをiPad Proに入れて音声入力のデバイスとして使っていて、iPad Proに話しかけるとPCに全部行くようになっているようです。
なぜ若者がこういう仕組みを構築できないんだろう?
↓もう一つの例は、インタビューの文字起こしを音声入力でやるというもの。これは賢い!
こないだ龍大のゼミ生と話してて、卒論のための生活史調査の文字起こしをえらい丁寧にしてきたから、どうやってやったのって聞いたら、「インタビューの音声をiPhoneで再生してイヤホンで聞きながら、iPadのメモを音声入力にして、マイクに向かって自分で同じセリフを喋り続けた」だった→
— 岸政彦 (@sociologbook) 2017年10月5日
スマホは情報収集や情報発信の効率が悪い
情報収集や情報発信するなら絶対に大画面の方が効率がいいです。スマホの場合、画面が小さすぎてとにかく効率が悪すぎます。
↓効率の高い順の並べるとこんな感じ。
- デスクトップPC > ノートPC > タブレット > スマホ
例外もあります。Twitter、Facebook、はてブなどのアプリはスマホに最適化されていることもあって、スマホの方が利便性が高いこともあります。
しかし、Twitter内をくまなく検索するような用途だと、圧倒的にパソコンの方が効率がいいと思います。
スマホが得意なことは?
スマホはネットに常時接続したUNIXコンピュータですので、次のようなことは得意です。
- 外出先でサクッと検索する
- ニュースを見る
- 音声入力
- 天気や乗換案内などの情報量が少ないものを調べる
- 動画をみる
- 電子書籍を読む
- SNSでリアルタイムの出来事をアップ
スマホはコンテンツを消費する端末
今の時点で、スマホはコンテンツを消費する端末です。ちょっとした動画編集や画像編集はできますが、クオリティの高いものを制作するとなると、どうしてもパソコンが必要になります。
将来的には、スマホでクオリティの高い動画編集ができるようになるかもしれませんが、今の段階でスマホはコンテンツを消費する端末だということを、親は子供に教えるべきだと思います。
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