ソフトバンクの株主総会で、孫社長が訪日外国人向けの無料Wi-Fiはなくすべきという発言がありました。
最近、日本でも無料Wi-Fiは増えてきましたからね。
「オリンピックのたびに、無料Wi-Fiではさまざまな被害が起きている。具体的にはセキュリティの問題。Wi-Fiスポットのセキュリティの穴を突いた被害が大量に発生している。無料Wi-Fiよりも、世界中の携帯事業者とデータローミングをする方がいい。例えばアンリミテッドな(無制限の)ローミングなど。日本のLTEは世界で最も優れたカバー率と容量を持っているし、(ローミングの方が)セキュリティを保てて手間も掛からない。Wi-Fiスポットがいいというなら、別途セキュリティの問題を解決できるか検討したい」(孫氏)
ローミングは費用が安くならないと誰も使わない
ローミングならば、無料Wi-Fiよりもセキュリティが高いのは言うまでもありません。
でもね、ローミングにかかる費用が高すぎるんだよね。なので、富裕層は使っても、一般の訪日外国人は使わないと思います。
「海外パケットし放題」は1日2980円
ソフトバンクの「海外パケットし放題」というサービスがあります。
日本人向けのサービスで、海外に行ったときにローミングして通話やデータ通信が使えるんだけど、これも高いんだよね。
データ通信が25MBまで0〜1980円/日、25MB以上が2980円/日かかります。訪日外国人向けにはもっと安くするのかもしれないけど、こんな高いローミングにお金使うの日本人だけ。
現地でプリペイドSIM買えば遥かに安いのにね。
例えば、台湾やタイ、インドネシアなどの東南アジアに行くとプリペイドSIMはめちゃ安い。
台湾の場合、空港で売っているプリペイドSIMが10日間で約1500円、30日間で約3000円です。この値段で、データ通信は無制限で、無料通話も付いているのです。
プリペイドSIMは?
プリペイドSIMのセキュリティは、ローミングと同様に無料Wi-Fiと比べると高いです。
ソフトバンクから発売されている訪日外国人向けのプリペイドSIMを見てみましょう。
訪日外国人向けのSIM「Prepaid SIM for Travel」
ソフトバンクからデータ通信専用のプリペイドSIMのサービスがあります。
500MBのデータ通信が31日使えて、1500円だそうです。はっきり言って高すぎですよね。
プリペイドではありませんが、DMM mobileのデータ通信プランなら、5GBで1210円、7GBで1860円ですよ。MVNOと同水準まで安くする必要はありませんが、もう少し安くないと訪日外国人は使いません。
アメリカ人、欧米人、アジア人など、多くの外国人は、無料Wi-Fiを使う文化の人達なんだよね。
500MBしか使えないプリペイドSIMに1500円も絶対に出しませんって。
プリペイドSIMの値段がもっと安くならない限り、訪日外国人は無料Wi-Fiを使い続けると思います。
なぜ、無料Wi-Fiは危険なのか?
以前と比べると、日本でも無料Wi-Fiが使える場所は増えてきました。カフェ、コンビニ、レストラン、空港、ホテルでは、だいたい無料Wi-Fiが設置されています。
最近だと、東京メトロに無料Wi-Fiが設置されています。
誰でも簡単にアクセスできるので、サイバー犯罪者の格好の餌食になったりするんですよね。
無料Wi-Fiの一体何が危険なのか見ていきましょう。
- 通信を覗き見される
- 不正アクセス
- ダミーのSSIDが設置されている危険
通信を覗き見される
HTTPSでの通信ならば、暗号化されているので覗き見されることはありません。
でもHTTPの通信だと、閲覧しているウェブサイト、パスワードなどは覗きされてしまいます。
クレジットカード番号、ネットバンキングに関してはHTTPの通信ということはありえないので、覗き見されることはないはず。でもHTTPSの通信だったとしても、無料Wi-Fiではクレジットカード番号は入力したくないけどね。
不正アクセス
どこかで入手したアカウント情報を元に、第三者がなりすまして不正アクセスすることはよくあります。
ダミーのSSIDが設置されている危険
公開されている無料Wi-Fiと同一のSSIDとパスワードを設置することで、ユーザーの個人情報を盗聴するケースもよくあります。
スマホの場合、SSIDとパスワードが同じであれば、ハッカーが設置したダミーのSSIDでも、同じWi-Fiだと認識してしまいます。
iOSもAndroidもSSIDの偽装に対応したアップデートを早くやって欲しいんだけどね。
無料Wi-Fiにパスワードが掛かってても、安全性は低いことは認識すべき
よく無線LANにWi-Fiがかかっているから安心だという人がいますが、これはあくまで自宅やオフィスの場合で、利用するユーザーが限定されている時の話です。
ビジネスホテルや空港など、不特定多数のユーザーが利用する無料Wi-Fiの場合、パスワードは誰でも簡単に入手可能なので、セキュリティレベルは限りなく0に等しいですから。
スマホの場合、アプリによっては暗号化されていないHTTPでの通信もありますからね。しかもブラウザと違ってURLが見れないから、暗号化されているのかどうか、よく分かんないし。
米Appleは、2017年1月1日の実施を予定していたApp Store配信アプリに対するHTTPS通信利用の義務付けを、準備期間の不足を理由に延期すると発表した。変更後の期限は現時点で発表されていない。
Google PlayのAndroidアプリの大半は、認証と承認をするようになっても、まだ十分に安全な状態には至っていないという懸念がある。 Googleのソフトウェアエンジニアであるイサベラ・チェン(Isabella Chen)氏は、2016年5月にAndroid開発ブログにおいて、現時点ではアプリの攻撃に対して脆弱のままだと書いている。
無料Wi-Fiを安全に使うにはどんな対策をすればいいのか?
無料Wi-Fiを利用する際は、必ずVPNを経由した通信を行って、Google・Facebook・Twitterなどのサービスには2段階認証をかけるようにしてください。
- VPN
- 2段階認証
VPN
無料Wi-Fiを利用するならVPNはマストです。
ソースネクストのWi-Fiセキュリティーがオススメです。
詳しい設定方法は以前のエントリーに書きましたので、よかったら見てください。
2段階認証
2段階認証ができるサービスは必ず設定しましょう。
2段階認証を設定することで、万が一IDとパスワードが流出したとしても、第3者の不正ログインを未然に防ぐことが可能です。
Google、Apple、Facebook、Twitter、Instagram、Amazonなどのサービスは2段階認証ができるので、まだの方はすぐに設定してくださいね。
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