書籍「いちばんやさしいGoogleビジネスプロフィールの教本」

Appleは自動運転システムを開発するだけでなく、パーソナルモビリティを開発すべし!

自動運転

Appleは自動運転車そのものを開発するのではなく、自動運転システムを開発して、既存の自動車メーカーに売り込むことになるようです。

「自律システムに焦点を合わせている」とCook氏は、米国時間6月13日に公開されたBloombergとのインタビューで語った。「すべてのAIプロジェクトの根源としてこれを捉えている」(Cook氏)
これにより、Appleが自動車全体ではなく、自動車メーカーに販売することのできるシステムに取り組んでいることが明らかになった。

アップルの「極秘」自動運転プロジェクト、クックCEOがついに発言

自動運転の開発では、Appleは最後発です。自動運転の開発で先頭を走っているGoogleは、2016年12月にWaymoを設立しました。グーグルカーと呼ばれる自動運転車のハードウェア開発を中止して、自動運転システムを既存の自動車メーカーへ売り込むという戦略にシフトしたのです。

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自動運転に関してGoogleに大幅な遅れを取っているAppleが、Google同様に自動運転システムを既存の自動車メーカーに売り込んだとしても、絶対に勝てないと思うのはわたくしだけでしょうか?

Appleの自動運転プロジェクトの軌跡

Appleの自動運転プロジェクトについて時系列で並べてみます。

2014年 タイタンと呼ばれる自動運転プロジェクトを開始

2014年よりAppleは、タイタンと呼ばれる自動運転プロジェクトを秘密裏に行っていたと言われています。
メルセデスのJohann Jungwirth氏を引き抜くなど、自動車業界からのヘッドハンティングも凄まじかった模様。

2016年9月 自動運転に関わる従業員を大量解雇

一方、『New York Times』は9月9日、アップルの電気自動車参入計画「プロジェクト・タイタン」が暗礁に乗り上げていると報じた。同紙によると、エンジニアの解雇やプロジェクトの規模縮小などが生じているという。アップルは独自の自動車の開発はもはや検討しておらず、おそらく既存の自動車メーカーと提携する意向だという。

グーグル、アップルの「自律走行車」プロジェクトに暗雲が立ちこめ始めている

2017年4月 自動運転車を公道でテスト

2017年4月になって、ようやくAppleは公道での自動運転車の実験を開始します。ってか遅くない?Googeは2012年から公道で実験していますから。

米アップルが14日、米カリフォルニア州で自動運転実験の認可を得たことが分かった。数年前から自動運転技術の本格開発に入っていたが、公式に認めていなかった。自動運転技術の向上には公道での走行実績は不可欠。秘密主義のアップルもようやく公道実験に乗り出す見通しとなった。今後の提携関係もにらみ、アップルがどの自動車メーカーの車両を使うかも注目される。

アップル、自動運転の実験開始へ 米加州で認可取得

Appleは自動運転車の開発に力を入れているのか微妙

Googleがグーグルカーのプロジェクトを開始したのは2009年、実際に公道をテスト走行したのは2012年です。
それに対して、Appleが公道をテスト走行を開始したのは2017年4月からです。

元々、Appleが自動運転車の開発に力を入れていたとは思えないんだよね。

今更ですが、Appleが自動運転車を公道でテストする模様・・・
Appleが、自動運転車のテストを公道で開始します。自社で開発した車両ではなく、レクサスRX450hを改造した自動運転車を3台導入するようです。おそらくLIDARのようなセンサーを搭載しているんだろうね。でも、レクサスRX450hって、今更...

2016年に自動運転車の実験用の土地を購入したというニュースがあったけど、本当のところはどうだったんだろうね?

アップルが自動運転車(Self Driving Car)開発のため、サンフランシスコのベイエリアで80万平方フィート(約74,000平方メートル)にも及ぶ土地の購入を計画中であることが分かりました。

ただし、80万平方フィートという土地は、自動車開発を手掛ける業界にとって決して広い規模とは言えません。例えば、電気自動車のパイオニアであるTeslaは530万平方フィート(約50万平方メートル)を抱えています。

アップル、自動運転車のために東京ドーム1.6個分の土地を購入か

自動運転システムのキモは人工知能

自動運転システムのキモは人工知能であることは言うまでもありません。
でもね、人工知能の分野では、AppleはGoogleにだいぶ遅れを取っていると思いませんか?

2017年5月に行われた「Google I/O」では、人工知能の話がカンファレンスのメインテーマでした。Googleの全プロダクトに人工知能を搭載していくという発表には非常にワクワクしました。

それに対して、2017年6月に行われたAppleの開発者会議「WWDC」では、人工知能の話は「HomePod」くらいだったもんね。

GoogleアシスタントとSiriを比べても、Siriのポンコツぶりは明らかです。

Googleの人工知能と比較すると、Appleの人工知能はだいぶ遅れを取っているのに、自動運転でAppleがGoogleに勝てるとは思えません。

盛り上がらないWWDC・・・Googleとの差が広がりました
今回のWWDCもいまいち盛り上がりに欠けましたね・・・なんだか事前リークばかりだし、Siri内蔵スピーカーであるHomePodの発表も想定内です。今のティム・クック体制のAppleから、想定外のことが発表されるとは思えません。先日、WWDC...

CarPlay

Appleの自動運転は、CarPlayと連携していくことになるでしょう。

でも、有線接続の嫌いなAppleにしては珍しく、CarPlayはLightningケーブルで接続しなきゃいけないんだよね。早くBluetoothスマートに接続して欲しいよね。

更に、今の時点でCarPlayでできることは、iPhoneの機能を運転中に利用するくらいです。
例えば、通話したり、SMSやLINEでメッセージを送ったりといったことしか利用できません。

この程度のことならば、Bluetoothヘッドセットがあれば可能ですからね。何もCarPlayを搭載したカーステレオを購入する必要はありません。

Appleの自動運転車に期待すること

Appleは自動運転車そのものの開発ではなく、自動運転システムを開発して、自動運転システムを既存の自動車メーカーに売り込むという方向に、大きく舵を切りました。

でも、自動運転システムでGoogleに勝てるとは思えないんだよね。だって人工知能がしょぼいですから。

Appleの強みは、ハードウェアとソフトウェアを開発するところでしょ?
AppleがGoogleより勝っているのは、iOSとiPhoneのようなインタラクティブな操作だと思うんですよ。
自動運転車は人間は運転しないのですが、それでも、人間がイメージするように自動運転車が走行するって大事だと思うんだよね。

パーソナルモビリティを開発すべし

今後、自動運転の世の中になったら、一人乗りのパーソナルモビリティの需要が大きくなると思います。
トヨタのCOMSの自動運転版のようなパーソナルモビリティを作ったら、絶対に売れると思うけどね。Apple独特のおしゃれなデザインでお願いします。

まとめ

Appleが自動運転システムを開発するのならば、同時に一人乗りのパーソナルモビリティも開発して欲しいです。