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CREWって相乗りアプリあるけど白タクだよね?

ビジネスモデル

昨夜、Facebookのタイムラインでこんなの見ました。

これ白タクのような気がします。

これがOKならば、uber Xも合法になりますからね。

どんなスタートアップが運営しているのか気になったので、早速ウェブサイトを見てみることにしました。

乗合いアプリCREW

乗合いアプリCREWとは、渋谷・六本木エリア周辺で利用できる超短距離のライドシェアです。

ウェブサイトの説明を引用します。

ようこそ、相乗りコミュニティ「CREW」へ
CREW(クルー)は、自分の近くからマイカーに乗せてくれる相乗り相手を見つけられるアプリです
街を走るドライブ好きなドライバーにお好きな場所まで送ってもらうことができます
対象エリア:東京都内一部地域(渋谷、六本木エリア) <順次拡大中>

どういう仕組みなの?運賃は?

マッチングするドライバーは、一般のマイカーを運転するドライバーです
もちろん、白タクでもないため、利用にあたってタクシーのように運賃が請求されることはなく、タクシーよりも気軽に利用することができます
ただし、マッチングした際にかかったガソリン代などの実費相当分は、ライダーが支払う仕組みとなっております
またCREWでは、コミュニティが継続的に活性化されて利用されるように、ドライバーに対しての送迎の御礼(チップ)として感謝料を任意で決済することもできます

相乗りアプリCREW (クルー)でドライブシェア

CREWは白タク?

相乗りコミュニティという体裁を取っているので、乗客から料金は取りません。その代わりに乗客が支払うのは、ガソリン代だけの実費と謝礼を払えばいいということになってるけどね。

CREWがOKなら、uber Xも日本でサービスの開始ができることになりそうです。

CREWで想定できるトラブルは?

CREWで想定できるトラブルを考えてみます。

  • 渋谷・六本木エリアということなので、悪意あるドライバーによるストーカーや監禁などの被害
  • 車両が壊されたときの保証
  • 事故が起きたときの任意保険の適用は?
  • 送迎の御礼(チップ)の強要

CREWの運営会社は、株式会社アジットという会社なんだけど、想定できるトラブルに対して責任取れないよね?

↓CREWがトラブル回避のために行っている取り組みです。

CREWでは、コミュニティの信頼性を高めるための仕組みを設け、誰もが安心してドライブを楽しめるように徹底しています
ドライバーは登録時に、免許証はもちろん、自動車保険、自賠責、車検の登録とチェックを行うことはもちろん、応募者全員に対し、CREWのスタッフが面接を行っております
またライダーとドライバーの双方に対し、マッチング後に都度お互いの評価を行ってもらうことで、質の高いコミュニティを形成しています

  • CREW ドライブシェアコミュニティを App Store で – iTunes – Apple
  • CREW ドライブシェアコミュニティ – Google Play の Android アプリ

「白タク」を始めるなら、公共交通機関の空白地帯を狙うべし

「白タク」を始めるのなら、公共交通機関の空白地帯を狙うべきです。公共交通機関の空白地帯というのは、過疎の村とかです。

実際に、2016年5月にUberは、京都府京丹後市において、住民の運転する自家用車が乗客を有料で乗せる事業を開始しました。

このあたりUberの戦略はうまいですよね。

でもね、Uberの過疎地への参入には、既存のタクシー業界からの反発がものすごかったようです。

自家用車で乗客を運ぶことが「白タク」として禁じられる日本でも公共交通機関の空白地帯なら認められる。だがウーバーが住民やタクシー会社への説明会を繰り返すなかで様々な縛りが付いていく。客が乗れるのは過疎が深刻な一部地域に限り、日々の運行実績を市に報告する方針が決まった。いずれも米国では必要ない。タクシーのように縛られ本来の自由なビジネスとはかけ離れた。

この間、大手タクシー会社の幹部が調査の名目で京丹後市入りし、プレッシャーをかけるかのような動きをしたことも影響したとの見方がある。

富田昌孝全国ハイヤー・タクシー連合会会長は「白タク解禁や合法化の動きにはいかなる妥協も条件付き容認もない」と言い切る。タクシー会社は中小が多く、グローバル競争とは無縁だ。東京などでは新規参入ができず、供給過剰になれば国が強制的に減車させる。

ウーバー「縛りだらけ」の日本参入 タクシー業界抵抗

過疎地では、自動運転バスからスタートします

過疎地で自動運転タクシーが登場してくれれば、白タクなんて必要ありません。

でも、自動運転タクシーの開発はまだ始まったばかりですので、今すぐ導入されるわけではありません。最低でもあと数年はかかります。

となると、自動運転タクシーよりも自動運転の開発が早く進むと言われている、公共交通機関の自動運転バスが導入されることになります。自動運転バスは、決まったルートを運行することになりますから、自動運転が簡単にできるためです。

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CREWは生き残れるのか?

CREWの生き残りは難しいと思います。

日本でライドシェアのサービスを展開する場合、法的にギリギリなところからスタートすることになります。

以前のエントリーでライドシェアについて詳しく書きました。

日本では、一口にライドシェアと言っても、「タクシー事業者を手配するサービス」と、「個人間での自動車のマッチング」とがあります。

「タクシー事業者を手配するサービス」

現状、日本ではタクシー業は許可制になっているので、一般の人が無許可でタクシー業を営むと「白タク」として罰せられます。

なので、今の段階ではお金を取って、一般人がタクシードライバーになることは難しいです。2種免許の取得も義務付けられているしね。

「個人間での自動車のマッチング」

日本のUberは、ハイヤーなので、プロの運転手がお金を取ってお客さんを載せるというシステムになっています。が、アメリカではUber Xを利用すれば、誰でもドライバーになることが可能です。

今後、ライドシェアはもっと普及するね! 

タクシー事業は免許制なので、非常に参入障壁が高いです。なのでスタートアップが「タクシー事業者を手配するサービス」に参入することは不可能。

なので、参入障壁の低い「個人間での自動車のマッチング」のアプリを開発したということだと思います。

日本で白タクをやる場合、Uberのように過疎の村で、許可を取って実績をつけていくというやり方が絶対にうまくいくと思いますけどね。

CREWは完全にアウトな感じがしますが、今後どうなっていくのか経過を追っていこうと思います。

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