WELQが閉鎖した後でも、Google検索の上位には、キュレーションメディアが猛威を奮っていましたが、いよいよ検索結果の上位には表示されなくなりました。
Googleのウェブマスター向けのブログを見てみましょう。
Google は、世界中のユーザーにとって検索をより便利なものにするため、検索ランキングのアルゴリズムを日々改良しています。もちろん日本語検索もその例外ではありません。
その一環として、今週、ウェブサイトの品質の評価方法に改善を加えました。今回のアップデートにより、ユーザーに有用で信頼できる情報を提供することよりも、検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイトの順位が下がります。その結果、オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。
今回の変更は、日本語検索で表示される低品質なサイトへの対策を意図しています。このような改善が、有用で信頼できるコンテンツをユーザーに提供する皆さんを、正当に評価するウェブのエコシステム作りの助けとなることを期待しています。
日本語検索だけのアルゴリズムをアップデートするというのは非常に珍しいですね。
対象は「キュレーションメディア」だけじゃないです。
情報が薄い、テキストを中心とした新興メディアが対象になってる。対象メディアは個人的にはとても納得感あり。手動でなくアルゴリズムで抽出されていると思われるから今後の新規サイトにも影響するはずだし今後調整も可能。GJな対応っぽい。— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年2月3日
どんなキュレーションサイトがランクダウンしたの?
以下に記載のあるキュレーションメディアは、どこもオリジナルの記事なんて非常に少ないです。
ほとんどが他のサイトからの引用だったりがメインのコンテンツばかり。
実際に、以下のようなサイトで検索結果ランキングが一気に下がったという。先にあげたキュレーションメディアの特徴を持つサイトが目立つ。
RETRIP、MARBLE、KAUMO、マーミー、MARCH、GIRLS Slism、curet、恋愛jp、Linomy、こいぴた、カラダノート、健康生活
例えば、旅行情報サイト「RETRIP」では、これまで検索結果1ページ目のベスト5内に入っていたような記事の多くが30位圏外にまで一気に落ちた。
NAVERまとめは、今回のアルゴリズム変動には影響がない模様
正直良くわかりません。
NAVERまとめはキュレーションメディアの元祖という感じがしますが、他のキュレーションメディアと何が違うのでしょうか?
「死にたい」でGoogle検索すると、トップに「こころの健康相談統一ダイヤル」が出てくるんだけど、検索結果の1位には、「NAVERまとめ」でした。有益なコンテンツとは言えないですよね。
LINEはNAVERまとめからのキャッシュ・フローは手放したくない模様
LINEの対応を見てると、無断転用のコンテンツからのPVで得る広告収入も手離したくないって感じがします。
徳間書店が運営するWebメディア「&GP」に、チョコレートを紹介する記事を掲載した翌日だ。この記事の画像4枚すべてと、商品の紹介文が丸ごと、NAVERまとめに転載された。北本さんが直接取材し、高画質な画像も借りて執筆した記事だったため、悔しい思いをしたという。
北本さんはLINEに対し、問い合わせフォームから抗議した。LINEから届いた返信メールには、(1)権利を侵害しているNAVERまとめの画像・テキストのURLを指定すること、(2)出典のURLに、「このページ内の画像をNAVERまとめに転載することを禁止します」など、転載禁止の旨を追記すること――を求められたという。転載禁止の文言は、NAVER側の削除作業が終わり次第、消してよい、という。
4-2. 情報開示請求についての改善
「NAVERまとめ」では、著作権侵害での使用料/賠償の請求目的などで発信者の情報開示請求をいただいた場合、プロバイダ責任制限法および同法ガイドラインの定めに沿い、発信者本人に情報開示に同意するかどうかの意見照会を行っております。これは、著作権者の権利を守ることと同様、発信者のプライバシーを保護し個人情報を適切に管理することも我々の責務であり、情報を開示するためには、発信者本人の同意を得ることが原則とされているためです。
3.一部ネット上で実施されている署名活動について
個別の事案についてのコメントは差し控えさせていただきますが、指摘されている事項に対する当社の見解は、これまでに述べた通りとなります。
キュレーションサイトへの広告配信を断つべし
キュレーションサイトは広告収入で成り立っているので、広告収入を断つのが最も効果的です。
NAVERまとめは、Yahoo!JAPANからの広告収入の割合が高いので、YahooはNAVERまとめへの広告配信を止める選択肢もあるのかなと思います。
ちなみに、Googleは2011年からNAVERまとめへの広告配信を止めています。
偽ニュースを流すサイトへの対応は?
Googleの検索アルゴリズムは、日々アップデートしており、偽ニュースへの対応も行っています。
2016年のアメリカ大統領選以降、インターネット上に広まる偽ニュースの存在が問題視されてきました。そんな中、偽ニュースを取り締まるための仕組み作りを行っているGoogleが「2017年1月25日までに、偽ニュースを垂れ流す200近くのサイトを追放した」と発表しています。
偽のニュースが出回ることは昔からあったことで、問題の核心ではないという指摘もありますが、Facebookは2017年1月11日にニュースフィード状の偽情報排除の取り組み強化を発表しており、Googleも2016年11月には、今後は偽ニュースを掲載するサイトがGoogleのオンライン広告を使えなくする仕組みにすると発表していました。
まとめ
今回のGoogleのアルゴリズム変更で、キュレーションメディアの存在が減っていきそうです。
多くのキュレーションメディアは、独自のコンテンツは全くなく、既存のコンテンツを寄せ集めてリライトするといった手法を取っているところが大半です。
キュレーションサイトを閉鎖に追い込むのはやはりGoogleだったということになります。
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