Googleより、モバイル ファースト インデックスを導入すると発表がありました。
正式な導入時期についての発表はありませんが、数ヶ月間のテストをした後、導入されることは間違いないです。ウェブマスターの皆様はしっかりと情報を取って準備をすることをオススメします。
最近では、Google 検索を使用しているほとんどのユーザーは、モバイル端末から検索を行うようになりました。しかし依然として、Google のランキング システムは、主にデスクトップ版のコンテンツを用いてユーザーとの関連性を評価しています。この方法では、モバイル版のページのコンテンツがデスクトップ版のページのそれよりも少ないケースにおいて、問題が発生します。なぜなら、モバイル検索ユーザーが実際に見ているページを Google のアルゴリズムは評価していないからです。
そこでユーザーにとってさらに価値ある検索結果を提供するために、Google ではモバイル ファーストのインデックス登録に向けた実験を開始しています。Google 検索のインデックスは、サイトやアプリについての単一のインデックスとして存続しますが、将来的に Google のアルゴリズムはモバイル版のコンテンツを主に使用するようになります。つまり、ページのランキングを決定したり、構造化データを理解したり、検索結果にスニペットを表示する際も、モバイル版のコンテンツが使用されるようになります。もちろん、Google のインデックスがモバイル版のコンテンツで形成されるようになっても、デスクトップ端末かモバイル端末かに関わらず、すべてのユーザーに素晴らしい検索体験を提供し続ける点は変わりません。
モバイル ファースト インデックス が導入されると何が変わる?
Googleのブログによれば、今後、モバイル ファースト インデックスが導入されると、次のように変更されます。
- 導入前・・・「PC版ページ」のコンテンツを元に、検索ランキングが決定されています。モバイル端末での検索結果についても、「PC版ページ」のコンテンツを元に、検索結果が表示されていました。
- 導入後・・・「モバイル版ページ」のコンテンツを元に、検索ランキングが決定されることになります。モバイル端末だけでなく、PC端末での検索結果についても、「PC版ページ」のコンテンツではなく、「モバイル版ページ」のコンテンツを元に、検索結果が表示されることになります。
今までは「PC版ページ」のコンテンツを元に、検索結果のランキングが決まっていました。が、今後は「モバイル版ページ」のコンテンツを元に検索結果が決定されることになるのです。
なぜGoogleはモバイル ファースト インデックス を導入するのか?
モバイルからの検索が、PCからの検索よりも多いからです。
↓1年前の2015年の時点で、日米を始めとした10カ国において、スマホからの検索が上回っていますからね。
10月の当ブログのアクセス状況を見ても、モバイル58.08%、タブレット8.52%、デスクトップ33.4%となっています。
モバイル ファースト インデックスに向けて取り組む項目
Googleのブログに詳しく載っていますので引用します。
レスポンシブデザインや動的な配信を行っているサイトで、主要なコンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で同一である場合は、何も変更する必要はありません。
主要なコンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で異なるようなサイトの設定を行っている場合、いくつか変更を検討してみてください。
- 構造化データ マークアップがデスクトップ版とモバイル版の両方で配信されるようにします。
構造化データ マークアップの同一性を確認するには、構造化データ テストツールにデスクトップ版とモバイル版の両方の URL を入力し、出力結果を比較します。
モバイルサイトへ構造化データを追加する際は、それぞれのドキュメント特有の情報に関係のないマークアップを大量に追加するのは控えます。- robots.txt テスターを使用してモバイル版のコンテンツに Googlebot がアクセス可能であることを確認します。
- rel=”canonical” リンク要素を変更する必要はありません。デスクトップとモバイルのそれぞれの検索ユーザーにとって適切な結果を表示するために、Google はそれらのリンク要素を引き続き使用します。
Search Console でデスクトップ版のサイトしか確認していないサイト所有者は、モバイル版のサイトの追加および確認を行ってください。
デスクトップ版のサイトしか存在しない場合、Google は引き続きデスクトップ版のサイトをインデックスします。モバイルユーザーエージェントを使用してアクセスする際も問題ありません。
モバイル ファースト インデックス の準備が不要なサイト
「モバイル版ページ」がレスポンシブデザイン(RWD)のサイトで、「モバイル版ページ」と「PC版ページ」でコンテンツが同じ場合、モバイル ファースト インデックスに向けて特別な準備は不要だと思います。
「モバイル版ページ」で「PC版ページ」のサイドバーを省略している場合も、特別な準備はいらないようです。
@tsuj 基本的には評価は変わらないと思います。
— Kazushi Nagayama (@KazushiNagayama) 2016年11月5日
モバイル ファースト インデックス の準備が必要なサイト
では、どのようなサイトが、モバイル ファースト インデックスの準備が必要なのか見ていきましょう。
- 「モバイル版サイト」でコンテンツを省略しているケース
- 「モバイル版サイト」が存在しないケース
「モバイル版サイト」でコンテンツを省略しているケース
「モバイル版サイト」のコンテンツが、「PC版サイト」と比較して大幅に省略しているサイトでは、影響が出るはず。
「モバイル版サイト」が存在しないケース
「モバイル版サイト」が存在しない場合でも、検索結果には出てくるようです。でも、インデックスは圧倒的に不利なので、早急に「モバイル版サイト」を作った方がいいです。
Mobile-first: with ONLY a desktop site you’ll still be in the results & be findable. Recall how mobilegeddon didn’t send anyone to oblivion?
— Gary Illyes (@methode) 2016年11月6日
まとめ
モバイル ファースト インデックスについて、正式な導入時期は分かりません。が、Googleが発表した以上、数ヶ月間のテストをした後、導入されることは間違いないです。
RWDのサイトで、「モバイル版サイト」と「PC版サイト」で同じコンテンツを持っているなら、特に準備しなくても大丈夫だと思います。
「モバイル版サイト」でコンテンツを省略しているサイトの場合、モバイル ファースト インデックスの導入後は、影響が出ることになりますので、しっかりと準備を進めていきましょう。
ナレッジ