面白いニュースを見ました。
自動運転車の前に飛び出しても、止まってくれるはずだ。運転中に自動運転車を追い越せば、ブレーキを踏むに違いない。自動運転車に搭載されているわかりやすい安全機能は、人間に振り回されやすい。タクシーが全て自動運転になったとき、ニューヨークの道路は自転車がタクシーを気にせずに走れる夢のような場所になるだろう。
そのような事態を、ボルボは恐れている。ガーディアン紙の取材に対し、技術部門責任者のエリック・コリン上級リーダーは、近日中にロンドンで予定されている試運転で、興味本位で実験が妨害されないよう、自動運転車とは表示しないつもりだという。
「表示があれば、面白半分で急ブレーキを踏んだり、邪魔をする人が出てくるに決まっています」
実際、グーグルでは既に同様の問題があった。自動運転車が非常に消極的な場合、一時停止標識の前からなかなか前進できず、立ち往生している間に後方車に追い越されてしまうケースがあった。標識の前で止まってしまう問題の解決策として、グーグルは人間が意思表示するのと同じように、交差点で少しずつ自動運転車を前進させることにした。
「自律型移動手段はリスク回避的に動作するため(略)歩行者は堂々と振る舞うようになり、自律型移動手段により、歩行者優先の都市近郊部が(自律自動車も優先するように)変化するかもしれない」という。
無法地帯にならないための交通ルールの整備
絶対に自動運転車が止まるのであれば、歩行者や自転車が交通ルールを守らない可能性が非常に高いです。
自分勝手な人間によって、自動運転車の走行を妨げるということは十分考えられます。また、自動運転車は安全優先のため車間距離を比較的長めに取るため、強引に割り込んでくる乱暴なドライバーは必ずいます。
こういうことにならないためにも、政府は交通ルールを整備する必要がありますね。
現時点の技術では、自動運転車はクラクションを鳴らすことくらいしかできませんからね。
歩行者と自動車どっちが優先なの?
現時点において、自動車と歩行者では、法律上、歩行者が保護されることになっています。
でも、実際には、細い路地で一時停止をしない自動車たくさんいますよね?
私が住んでるエリアは住宅街にも関わらず、横断歩道がある交差点で止まっているのは人間、横断歩道をわが物顔で通過するのが自動車という光景をよく見ます。
自動運転になれば、確実に歩行者が優先されることは間違いないです。でもさっきの話のように、自分勝手な人間が出てくると、新しい交通ルールが必要になります。
人間が運転する自動車と自動運転車の交通ルール
以前のエントリーで、2020年から10年間は、人間が運転する自動車と自動運転車が共存する社会になるという話をしました。
でも2020年までに、自動運転車は確実に登場します。なので、自動運転車が登場した際の交通ルールを早急に整備すべきです。
ああ、人間とは何と勝手な生き物か。学術誌『Science』に掲載された学術調査によると、我々現代人は自動運転車の安全性について、矛盾した期待を抱いていることが明らかになった。
具体的に言えば、我々の多くは自動運転車が事故を起こした際に、歩行者が無事であれば自動運転車に乗っている人間が負傷しても構わないと考えているそうだ。もちろん、これは自分がその自動運転車に乗っていないという前提での話である。そして、そのような「歩行者の安全優先型」の自動運転車を普及させるべきだと考えているが、自分でそういうクルマを買うつもりはないという。だからといって、自動運転車に歩行者の安全を優先させるような法律の制定には反対らしい。いや、実に筋が通った考え方だ。
自動運転車の事故の責任についての以前のエントリーを紹介します。
テスラのように常時接続でネットに繋がるようになれば、自動車のログは簡単に取れるようになります。
GPSが付いてるので、どこを走ってるかは一目瞭然だし、人間のドライバーがアクセルとブレーキをどのように踏んでるかも、ログを見れば分かります。
自動運転車はログが重要ということになります。
歩行者や自転車の飛び出しなどは、歩行者や自転車などの責任も発生するため、自動運転車のログがしっかり残ることで、「相手方の責任により責任が0」という事故も増えていくでしょう。
あとは、ログを解析した結果、事故の責任を誰が取るのかという綱引きがこれから行われていくことになりますね。
メーカーはPL法の適用にはしたくないし、自動車のユーザーは自分の責任にしたくないからね。
まとめ
人間が運転する自動車、歩行者、自転車、自動運転車が同じ道路を利用するということなれば、今までとは異なるルールが必要になります。
完全自動運転が可能なレベル4の自動運転車の登場は、数年後に控えています。
早く交通ルールの整備を整えて欲しいです。
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