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準天頂衛星「みちびき」の運用が始まると、自動車業界の構造が根本から変わっていく件

テクノロジー自動運転

本日、準天頂衛星「みちびき 4号機」の打ち上げが成功しました。

2018年度から「みちびき」が4機体制になることに加え、既存のGPS 6機と連携することで、衛星測位サービスの精度は格段に上がることになります。GPSの誤差は10mと言われていますが、みちびきの誤差は数cmですからね。

準天頂衛星「みちびき」が4機体制になるので、衛星測位サービスの精度が上がる件について

また、JAXAの計画では、2024年に「みちびき」を7機体制にする予定です。今後、さらに衛星測位サービスの精度が上がり、位置情報システムのデータは正確になります。

スマホやカーナビ、自動運転の技術にフィードバックされていくことは間違いありません。

今日のエントリーは、準天頂衛星「みちびき」の運用が始まると、自動車業界の構造が根本から変わっていくことについて書きます。

準天頂衛星「みちびき」は衛星測位サービスの精度が高い

準天頂衛星「みちびき」で測位する位置情報の誤差は、わずか数cmです。

今までのGPSは10m程度の誤差が出ますので、格段に精度が上がることになります。

なぜ「みちびき」の衛星測位サービスの精度が高いかについては、昨日のエントリーに詳しく書きました。

準天頂衛星「みちびき」が高精度測位を実現できるのは3つの理由があります。

  1. 日本の上空の真上から電波を発信する
  2. 電波を受信する衛星の数が増える
  3. 電離層による誤差を減らす工夫

準天頂衛星「みちびき」が高精度な測位を実現できる3つの理由

準天頂衛星「みちびき」は衛星測位サービスの精度が高いので、自動運転の技術に取り入れられていくことは間違いありません。

自動運転の精度が上がる

準天頂衛星「みちびき」の4機体制での運用が始まると、自動運転の技術にフィードバックされて、自動運転の精度が上がります。「みちびき」の衛星測位サービスを使うことで、お互いの自動運転車は、走行している場所を数cm単位の誤差で把握できます。これにより、自動運転車の車線変更が可能になります。

また、自動車同士の事故は激減します。

テスラなどの自動運転車がどのように制御されているのかというと、車載されたセンサーやLiDAR(カメラ)で自車の状況を確認しながら、自動運転の制御を行っています。
現在、販売されている自動運転車は、全てこの方式です。

さらに進んだ自動運転車はグーグルカーです。グーグルカーは、車載されたセンサーやLiDAR(カメラ)に加え、ビームレーダーを搭載しており、自車の周りの詳細な3Dマップを作ります。で、3Dマップと高解像度の衛星画像を比較しながら、自動運転の制御を行うのです。

今まではGPSで自車の位置を確認していましたが、今後、準天頂衛星「みちびき」の衛星測位サービスを使うことで、さらに精度は上がっていくことでしょう。

自動運転バスの実験も行う

「みちびき」の衛星測位サービスを使って、内閣府は沖縄で自動運転バスの実験を行います。国道58号線などの主要幹線道路で実験を行い、片側2車線道路で車線変更の実験も実施する模様です。

「みちびき」の運用が、自動車業界の構造を変える

わたくしは、「みちびき」の運用が、自動車業界の構造が変えると確信しています。

どんな変化があるのか見ていきましょう。

  • 事故が減る
  • 事故が減るので、自動車の安全対策の構造が変わる

事故が減る

自動運転車がお互いの正確な位置情報を把握できるようになるので、事故が減ることは間違いない。当たり前ですけどね。

人間が運転する車や、急に飛び出してくる歩行者もいるから、0にはならないけどね。少なくとも、自動車の正面衝突の事故は絶対になくなります。

また、スマホの位置情報も正確に把握できるようになると、歩行者もスマホを持ってさえいれば、歩行者と自動運転車との接触事故も0になるはずです。

事故が減るので、自動車の安全対策の構造が変わる

自動運転車が登場しても、10年くらいの間は、人間が運転する車もあります。なので、その間の安全対策の構造は変わらないと思います。

でもね、自動運転車だけの時代になったら、エアバッグは不要になります。だって事故起こらないもん。
また、衝突事故がなくなるのならば、衝撃吸収ボディや高強度キャビンも不要になるはず。

まとめ

以上、準天頂衛星「みちびき」の運用が始まると、自動車業界の構造が根本から変わっていく件についてでした。

数cm単位での位置情報が把握できることで事故がなくなりますので、自動車の安全対策とか、根本的に変わっていくことになるんだろうね。