iPhoneでキャリア決済が導入されました。
キャリア決済を使うと、App Store、iTunes、Apple Music、iBooksで購入したコンテンツの支払いを、携帯電話の通信費に合算して支払うことができます。
「コンプガチャ」の復活になるのではと危惧してるのはわたくしだけでしょうか?
今の時点でキャリア決済ができるのは、auのSIMが刺さったiPhoneのみとなっています。
KDDI、沖縄セルラーは、8月17日よりApp Store、Apple Music、iTunesおよびiBooksにおける支払方法として、「auかんたん決済」(キャリア決済) に対応しました。
本サービスはauのiPhoneであればすべてのお客さまにご利用いただくことができます。本対応により、KDDI、沖縄セルラーは決済領域およびお客さま体験における新たな一歩を踏み出すことになります。
本サービスの利用方法は非常にシンプルです。auのお客さまで新規または既存のApple IDをお持ちの方は、App Store、Apple Music、iTunesまたはiBooksのアカウント設定画面で、支払方法として「キャリア決済」を選択していただくだけでご利用いただけます。この新しい選択肢は自動的に表示され、お客さまは1クリックでどのデバイスからもコンテンツを購入することができるようになります。
キャリア決済はユーザにとって何が便利なの?
クレジットカードを持っていない未成年が、App Storeで有料コンテンツを買う場合、今まではコンビニで買ってきた「iTunesカード」が必要でした。
「iTunesカード」のようなプリペイドカードって、いつも残高が残ってるわけじゃないですよね?
なので、「急にコンテンツが欲しい」「でも残高がない」というときは、有料コンテンツの購入は諦めなければなりませんでした。
今回、iPhoneでキャリア決済が導入されることによって、クレジットカードを持たない未成年者が、ワンクリックで決済できるようになります。
欲しいコンテンツを欲しいタイミングで購入できるようになるのです。
キャリア決済がアプリディベロッパーにもたらすメリット!
キャリア決済ができると、ユーザが課金しやすくなることは間違いないです。
コンテンツを作るアプリディベロッパーにとっては、キャリア決済の仕組みがあると、ユーザーはどんどん課金してくれるので、利益がバンバン生まれます。
「コンプガチャ」の復活
今回、iPhoneへキャリア決済が導入されることで、ガラケー時代の「コンプガチャ」が復活される気がします。
ガラケー時代のゲーム課金は、キャリア決済で、携帯電話料金と一緒に引き落としされていました。
なので未成年のコンプガチャ問題があったことは記憶に新しいです。
↓コンプガチャ問題の説明はWikipediaが詳しいです。
コンプリートガチャとは携帯電話用などのソーシャルゲームにおけるアイテム課金の仕組みの一つ。カプセルトイ(ガチャ)のようにランダムに入手できるアイテムのうち、特定の複数アイテムをすべて揃える(コンプリートする)ことで稀少アイテムを入手できるシステムのこと。
ガチャの決済が、ガラケーのキャリア決済を使っていたからこそ、未成年がコンプガチャにハマり、月に数十万円もの高額課金をされたのです。
もし、プリペイドカード方式だったら、コンプガチャ問題はここまで大問題にならなかったはずです。
今後、高笑いしそうなゲームは?
iPhoneでキャリア決済が導入されることで、以下のゲームは、利益は確実に上がるはず。
- ポケモンGO
- モンスト
- グラブル
- パズドラ
キャリア決済によってApp Storeの収益は上がる
iPhoneでキャリア決済ができるようになると、App Storeの収益は確実に上がるだろうね。
だって未成年がバンバン課金するようになるからね。
でもこれって、ガラケー時代にDeNAやグリーがやってきたことと、全く同じ構図なんですよね。App Storeを運営するプラットフォームであるAppleがこういう姿勢をとるのは、絶対に良くないと思うんですよね。
なぜAppleはキャリア決済を始めるのか?
今見てきたように、コンプガチャ問題の繰り返しになりそうにも関わらず、なぜAppleがキャリア決済を始めるのでしょうか?
これは世界的にiPhoneが売れなくなってきて、利益が落ちてきているからです。それを補填する手段としてApp Storeからの利益を見込んでいるのです。
売上が落ちてるApple
2016年第3四半期のAppleの業績は下降線をたどっています。
Phoneの売り上げは23%減少し、全体の売上も15%落ちているのです。
国別に見ると、アメリカは11%減で売上は180億ドル。中国は33%と大幅に減少して売上は88億ドル。
逆に、日本の売上は23%増の35億ドルでした。日本人はどれだけiPhone好きなのって感じがします。
日本のマーケットを舐めてるApple
Appleが日本のマーケットを舐める理由は2つあります。
- 世界的にiPhoneが売れないにもかかわらず、直近の第3四半期は、日本でのiPhone6sの売上が好調で、日本での売上は23%増だったこと
- 日本のマーケットで、スマホユーザーの6割近くがiPhoneを使っている状況
日本に限っては、スマホユーザーの6割近くがiPhoneを使っている状況だから、キャリア決済を認めて、App Storeから利益を出そうというのはミエミエです。
でも、金を踏んだくれるところから、取るというのはもうやめた方がいい。日本人もそこまでバカじゃないからね。
iPhone SEが登場した時は、16GBモデルの値段を見てみると、アメリカのApp Storeでは399ドル、日本のApp Storeでは52800円。実質為替レート111円なのに、日本のApple Storeで133円計算の値段をつけるってふざけすぎです。
それに対して、同時期に発売されたにも関わらず、日本では売れないiPadは、Wi-Fi 32GBモデルの値段を比較すると、アメリカのApp Storeでは599ドル、日本のApp Storeでは66800円。実質為替レート111円の計算でした。
↓2017年5月24日 追記 docomoもiOSでキャリア決済ができるようになりました。
Appleのイノベーション
Android 4.4くらいまでのAndroidって、iPhoneと較べるとだいぶポンコツでしたよね?
iPhoneはインタラクションがとても高いので、入力に対する反応や応答性の高さは、Androidとは比較になりませんでした。
ところが最近、わたくしは、iPhoneよりも Nexus 5X を使う頻度高くなっているのです。「Android 6.0 Marshmallow」+「Google音声検索」+「Now on Tap」めちゃ使い勝手いいですからね。
Appleは、もっとイノベーション起こすことに、エネルギー使って欲しいです。Androidでは実現できない、インタラクティブな動作をもっと追求するとかね。
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