みなさま、自宅のインターネット環境はどんなものをお使いですか?
わたくしは「フレッツ光」を使っていますが、料金を見直そうと思って、「光コラボレーション」サービスについて調べました。
ちょうど今月が、「フレッツ光」の2年割の更新月なのです。まずは「フレッツ光」から見ていきましょう。
「フレッツ光」とは
言わずと知れたNTTが提供する光回線です。
各家庭までの回線はNTTが提供し、NTTとユーザーの間にプロバイダが入るのが特徴です。インターネットを利用するにあたって、光回線をNTTと契約し、別途プロバイダとも契約します。
実際は一括した金額を、NTTかプロバイダどちらかにクレジットカードや銀行振込で支払うので、別の契約ということを意識することはあまりありません。
「フレッツ光」のメリット
メリットを書きます。
- プロバイダーは自由に変更可能。
- 2年割に申しこめば毎月700円の割引が受けられる。更新月は2年後の2ヶ月間。更新月以外に解約すると解約手数料が、戸建て9500円、集合住宅1500円かかる。
- フレッツ光メンバーズクラブで、毎月ポイントが貯まります。1年目100ポイント、2年目200ポイント、3年目300ポイント、4年目400ポイント、5年目500ポイント。あと2年割に入っていると、更新すると更新ポイントが1000ポイント貯まります。
プロバイダ
下記プロバイダの中から選ぶことになります。
- nifty月額1000円、AsahiNet月額780円、BB.excite月額500円、BIGLOBE月額1200円、DTI月額951円、hi-ho月額1200円、OCN月額1100円、plala月額1000円、So-net月額1000円、WAKWAK950円
速度は理論的にはどのプロバイダーも変わらないと言われていますが、ググってみるとBB.exciteは遅いという評判ばかり。実際どうなんだろう・・
BB.exciteは一番安いんだけど、サポートの電話がない。
わたくしはAsahiNetを使っています。オススメです。値段も安いし、通信速度も安定しまいます。固定IPも月額800円で利用できます。
「フレッツ光」の速度
1Gbpsと200Mbpsとありますが、ベストエフォート方式をとっています。
どういうことかというと、1Gbpsを近隣住民の方と分け合うと考えてもらえると分かりやすく、2世帯で分け合うなら各世帯500Mbpsの速度です。4世帯で分け合うなら各世帯250Mbpsの速度がMAXの速度ということになります。これはどのプランにも言えることなので、覚えておいてください。
1Gbpsのプランに申し込んだとしても、MAXの速度である1Gbpsが出ることはまずありません。
200Mbpsのプランだと、5世帯で分けあっても各世帯200Mbpsの速度が出るということになります。
なので、5世帯で分けあうなら、200Mbpsのプランでも1Gbpsのプランでも速度は同じということになります。
フレッツ光のコース
3種類あります。
- ギガスマート 1Gbps 5700円
- ギガプラン 1Gbps 5400円
- ハイスピード 200Mbps 5200円
ギガスマート
最大1Gbpsと高速です。NTTに確認したところ、1Gbpsを1世帯で使うなら1Gbpsの速度が出ますが、そういうことはほとんどないので、200〜400Mbps程度の速度が出ればいい方ですよという話でした。
ルーターに無線LANが付いているので、別途無線LANを用意しなくていいです。その分毎月300円高いです。毎月の料金は5700円。
AppleのAirMac Extremeと比べたところ、無線LANはそんなに電波が強いタイプではないですね。NTTからレンタルされる機器にはルーター機能が付いています。
ギガプラン
ギガスマートと同じ最大1Gbpsでインターネットが使えます。
インターネットだけで申し込んだ場合、ルーター無しの機器が送られてきます。
なので、複数台のPCで使う場合、別途ルーターを用意する必要があります。
ひかり電話を利用している場合、機器がギガプランと同じものになります(無線LANは付属しません)。ルータ付き機器なので、複数台のPCで使えます。もちろん手持ちの無線LANをぶら下げてもOK。
ハイスピードプラン
200Mbpsなので、理論上はギガスマートに較べるとだいぶ速度は下がります。
各世帯で分け合う前の電線までは1Gbpsのネット回線が来ており、200Mbpsまでしか速度が出ないように制限をかけています。(IPv6は例外なので後述します)
インターネット回線を5世帯で分け合うなら、ギガプラン(1Gbps)もハイスピードプラン(200Mbps)も同じ速度ということになります。
わたくしの環境は、プロバイダがAsahiNetでハイスピードプラン(200Mbps)です。IPv4の200Mbpsの速度制限があるにも関わらず、23時という時間帯で200Mbps以上の速度が出ています。NTTの技術担当者にこの話をしたら、かなり良い環境なので、ギガプラン(1Gbps)にしても速度はあまり変わらないと言われました。
IPv6 とIPv4の違い
プロバイダによって、IPv6 とIPv4 の2つのプロトコルがあります。
なにそれって感じかもしれませんが、一般的にIPv6の方がインターネットの速度が若干早いと言われています(理論的には変わらないんだけど・・)。
IPv6 とIPv4の一番の違いは、IPアドレスの数の違いです。IPv6は事実上無限にIPアドレスが使えます。IPv4は約42億個のIPアドレスなので、すでに世界の人口より少なく、枯渇してきています。
そのため、IPv4でインターネットに接続すると、複数人で同じIPアドレス使うため、その分若干遅くなるのです。
NTTでの速度制限
NTT側での速度制限について書きます。
ハイスピードプランの速度が200Mbpsというのは、IPv4での接続に対してNTTが200Mbpsの速度制限をしているためです。
NTTの人に聞いたところ、IPv6は速度制限をしていないので、利用者が少ない環境であれば、ハイスピードプラン(200Mbps)でも、それ以上の速度がでるようです。
ギガスマート、ギガプランの速度は共に1Gbpsです。IPv4もIPv6も速度制限をしていないので、理論上は1Gbpsでるようです。まあ現実的にそんなにでないけどね。
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
光コラボレーションとは
NTTがユーザーに直接提供していたフレッツ光を、他の事業者に卸売することで、事業者がNTTに代わってユーザーに対してフレッツ光を提供するサービスです。
フレッツ光のプロバイダだけでなく、様々な事業者が光コラボレーション事業者として登録しており、約300社あると言われています。電話営業でのトラブルもよくあるようです。
ドコモ光、AsahiNet光、ビッグローブ光といった名称で光回線を提供しています。
で、光コラボレーションの売り文句は、「工事不要で、今までより安くなりますよ」ということです。
実際にどんなサービスで、本当にそうなのか調べてみました。意外にも隠されたデメリットがたくさん出てきましたよ。
光コラボレーションのデメリット
- トラブルの際の対応が遅い
- 転用したら元には戻せない
トラブルの際の対応が遅い
トラブルが起きた際の窓口は、基本的にNTTではなく光コラボレーションの事業者が対応することになります。
これが最悪で、サポートの電話が全然つながらないという話をよく聞きます。
NTTが修理に来る場合も、光コラボレーション事業者経由になるので、対応は遅いです。
「光アクセスサービス」「ひかり電話」「リモートサポートサービス」「フレッツテレビ」「24時間出張修理オプション」のサポートをするのですが、光コラボレーション事業者とNTTとでサポートを分けているようです。
「光コラボレーションモデル事業者様」及び「お取り扱いサービス」一覧
転用したら元には戻せない
「フレッツ光」から光コラボレーションへ移行するには、フレッツ光で転用の手続きをとります。
「フレッツ光」→「光コラボレーション」への転用は一方通行で元に戻せないということです。これは覚えておいてください。
転用後、ネットの速度が出ないというトラブルもよく聞きます。その時、やっぱり「フレッツ光」に戻したいとなった場合は大変です。
「光コラボレーション」事業者との契約を解除して、新規にNTTと「フレッツ光」を契約。初期工事費が最低でも18000円かかります。
別の「光コラボレーション」事業者へ移行する場合も、初期工事費がかかります。
これを聞くまでは、「光コラボレーション」に移行する気でいましたが、この話を聞いて熱は冷めました。「フレッツ光」の契約のままなら、ネットの速度が遅かったり、プロバイダの対応が悪い時、プロバイダを自由に変更できるからね。
「フレッツ光」vs「光コラボレーション」
月額料金がどのくらい違うのかシュミレーションしてみます。
わたしのケースでは、「フレッツ光」の方が安かったです。
「フレッツ光」
今わたくしが入っているAsahiNetの料金です。
NTTフレッツ光 5200円
AsahiNet 780円
2年割 -700円
フレッツ光メンバーズクラブ -500円
合計4780円
「光コラボレーション」AsahiNet光
AsahiNetも、上記のプランとは別に、AsahiNet光という「光コラボレーション」サービスも行っています。
AsahiNet光 5180円
かんしゃ割 -300円
合計 4880円
「光コラボレーション」はデメリットが多すぎ
わたくしはフレッツ光を5年以上使っているので、フレッツ光メンバーズクラブで毎月500円引きです。更に2年割で700円割引になるので、「フレッツ光」+「プロバイダ」の方が安かったです。
「フレッツ光」で契約していれば、プロバイダの対応が悪ければ、プロバイダの変更はネットで申し込むだけだもん。
プロバイダは何回でも変更可能、工事も不要、NTTから無料レンタルの機器もそのまま。唯一やることは、機器に新しいプロバイダのIDとパスワードを入れるだけです。
「光コラボレーション」にしたら、元の「フレッツ光」に戻すのにも最低18000円かかるわけだしね。
光回線は、電力や携帯電話とセットにして、顧客を囲い込もうと必死ですが、転用が一方通行ということを考えると、バラバラの方がメリットありますよ。
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