今のところ建築関係のビジネスは絶好調です。
建築費の高騰が続いている。2011年以降、東日本大震災後の復興関連工事需要、安倍政権の国土強靭化計画による公共工事の増加によって建設業界の人件費が上がり続けてきたことが大きな要因だと言われている。
さらに2020年の東京オリンピックに向け、競技会場の建設や道路改修(東名高速道のリニューアル工事など)、電線地中化工事などのインフラ整備が急ピッチで進められ、建築費の高止まりの気配は見えない。
国土交通省の統計による新築住宅一戸あたりの工事費予定額を見ると、平成26年計で全国平均1539万円(東京都平均は1510万円)だったものが、平成27年5月には全国平均1612万円(東京都平均は1880万円)に上昇している。(出典:国土交通省「住宅着工統計」)
工務店のビジネスモデル
大きく分けて2パターンあります。
元請けから仕事をもらうケース
1つ目はBtoBのモデルです。
元請けが、プラットフォームになっています。でも、元請けに依存するのはかなり危険です。
鵜飼モデルなので、元請けに搾り取られますから。
ECサイトで楽天に依存するのは危険だし、飲食店が食べログからの集客だけに頼ったり、地方の旅館がじゃらんに集客を頼るのも危険ですよね。
大手のプラットフォームに集客を依存するリスクは高いのです。
直接エンドユーザーから仕事を受けるケース
2つ目はBtoCモデルです。
利益を考えると、こちらの方が圧倒的に高い。
今後の工務店
建築費の高騰が続いていますが、2020年のオリンピック前にバブルは終わると言われています。
今後、工務店が生き残っていくには、自らプラットフォームになるという戦略が一番です。
プラットフォームになるということは、直接ユーザーから客を取ってきて、自ら元請けになるということです。
業務内容によって、BtoBモデルもBtoCモデルもありますが、エンドユーザーから仕事を取って来るだけの営業力が必要です。
オフラインの営業については脇においておきます。
今回はオンラインでの営業活動、つまり工務店がネットを使って集客するノウハウを教えます。
サイトを作ってネットで集客
地域密着型の工務店の場合、そこそこの規模の会社はだいたいサイトを持っていることが多いです。
が、サイトからの問い合わせがあるのかというと、微妙。実際、ウェブで集客している工務店ってすごく少ないです。
集客するターゲットを明確に!
どこをターゲットにするかで、集客方法は異なります。
ターゲットが明確でなく、どんな仕事でもやります的なサイトだと集客しません。
ターゲットの例、
- 30代前半の小さな子供がいる家庭向けの住宅
- 高齢者との2世帯住宅
- 高齢者と孫との3世帯住宅
- 定年を迎え、高齢者二人のための住宅
- ペットと共に暮らす住宅
地域密着型で攻める
日本は南北に長いので、北と南では気候は全く違います。
その地域の気候や風土にあった、住宅や施工方法を提案します。
また、木造の日本家屋の施工に特化している工務店なら、自ずとターゲットは決まってきますよね。
ライバルはAmazonとホームセンター
都会では、贔屓にしている工務店を持っている人は減ってきましたよね。
どこに頼んでいいかわからないというユーザーが大半です。
このような方々は、価格が単純明快なAmazonやホームセンターで見積もりをする傾向にあります。
特に、2重窓のリフォームや、ガレージにカーポートをつけたりとか、どこの業者がやっても同じようなサービスの場合、顕著です。
安くないホームセンターの工事
実は大きな落とし穴があって、ホームセンターの工事って全然安くないのです。
わたくしも、以前自宅に2重窓をつける際、地元のガラス屋とホームセンターで見積りをとりましたが、ガラス屋の方が2割以上安かったです。
Amazonやホームセンターでは、施工は下請け業者が行います。
実際、自宅に見積りにきた業者もホームセンターの下請け業者でした。当然、直接工務店に頼むより高くなります。
でも、ユーザーの立場になると、どこに頼んでいいかわからないし、近所のよくわからない工務店に見積り依頼するより、名前の通った大手に頼む人はかなり多いです。
こういう層に対しては、サイトを作って、きっちり動線を引いていけば、確実に集客できます。
工務店が提供するサービスって、オーダーメイドのサービスになることが多いし、お客さんと話をしていくうちに、実は困ってる点が出てくることも多いので、その点のPR方法などをうまくネットで落とし込んでいくと集客に成功します。
顧客視点を持つ
これがもっとも重要です。
顧客視点は、
- どんなことで困っているのか?
- 地域の気候にあったリフォームは何か?
- ライバルに無いサービスは何か?
- 自社の強みと顧客の需要はマッチしているのか?
ブログでコンテンツを増やす
先に上げたような、顧客視点を持ってブログを書くのです。そうでないと、ネットで集客することは難しいです。
例えば、湿度が高いエリアならば、夏場の湿度をどうにかしたいと考えているお客さんは多いはずですよね。湿度が下がるだけで、体感温度はぐっと下がりますから。
このようなエリアでは、必ず湿気が下がるリフォームの需要があるはず。こういった技術を持っている工務店ならば、過去の施工事例を元に、写真をたくさん載せて、お客さんの困っていた点が解決したという話をブログで書くのです。
こういう様々な事例を紹介したコンテンツが何百と増えていけば、必ず検索エンジンから問い合わせが来ます。
スモールキーワードが効果的
工務店のような地域密着型のサービスの場合、検索するユーザーは「藤沢、工務店、リフォーム」などの地域名を入れて調べますよね。
ビックキーワードの「リフォーム」で1位を取ることは難しいですが、スモールキーワードで1位をとることはそんなに難しくないのです。
特に、建設業界はITに詳しい業界ではないので、検索エンジンに最適化した手法でコンテンツを作っていくことによって、スモールキーワードで1位を目指すことはそんなに難しいことではありません。
考えつくキーワードだけでかなりの数になるはずなので、「地域名 + リフォーム内容」で1位を取れるようにするのです。
信頼を勝ち取るべし
リフォームの費用って、どうしても高くなるので、信頼を勝ち取ることはとても重要です。
特に、ネットで集客する場合、実際に対面して顔が見えるまで、どんな業者かわからないですからね。
シロアリ駆除の後遺症
以前、悪質なシロアリ駆除のトラブルが多かったですよね?こういうことが人々の記憶には残っています。
サイトの集客設計が重要
オンラインとオフラインの集客の動線をしっかりと設計しないでウェブサイトを構築しても、効果は半減します。
オンラインで集客の動線をどのように引くかというと、
リフォームの施工前、施工後の写真をしっかり掲載し、詳しく説明します。
地域の風土に適した木材を使ったり、施工にこだわった点などの詳細も。
お客様の声のページでは、お客様がリフォーム後に、どれだけ快適に生活できるようになったか等もあわせて紹介していくのです。
ブルーオーシャンに身を置こう
インターネットは、価格との親和性が高いので、すぐに値段競争になりがちです。
工務店のサービスというのは、土地の形や家のサイズにあわせて施工していくオーダーメイドの要素が強いので、なるべく価格競争からは身を引くことをおすすめします!
ナレッジ