YouTube Redが発表され、サブスクリプションのサービスは新しい段階へ進みました。
このサービスは、YouTubeの広告を非表示にするだけでなく、追加料金なしにGoogle Play Musicも利用できます。Googleは音楽と動画のコンテンツをセットで提供することにより、コンテンツの安売り合戦が始まりました。
定額制音楽配信サービス
まずは音楽から見ていきましょう。
Spotifyはどうなった?
日本では忘れられつつあります。
2008年に一番乗りでサービスを開始したんですけどね。。そうは言っても、音楽のサブスクリプションでは、ユーザー数が7500万人を超える世界最大手で、内訳は有料会員が約2000万人、広告付きの無料会員が約5500万人を抱えています。
日本でのサービスはレコード会社との交渉が低調なため、いつサービスが開始されるのかわからない状態です。
日本での定額制音楽配信サービス
今年の6月に「LINE MUSIC」「AWA」がサービスを開始して、すぐに「Apple Music」が続きました。8月には「Google Play Music」も始まりました。
サブスクリプションのサービスは、技術の陳腐化に伴い、簡単にサービスの提供ができるようになったので横並びのサービスが乱立していますよね。
あとはAmazonが参入すれば、全てのプラットフォームが音楽へ参入したことになります。
邦楽が充実してきた「Apple Music」
「Apple Music」のサービス開始直後は、国内最大手であるソニー・ミュージックエンタテインメントとJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントが楽曲を提供していないこともあって、邦楽の配信楽曲数は少な目でした。
が、GoogleがYouTube Redのサービスをが始まるタイミングで、状況が変わってきました。
似たり寄ったりのサービス
Apple Musicのユーザーにとっては楽曲が増えるのは嬉しい話ですが、こうなってくると正直どのサービスにも違いがありません。
となると、ユーザーはお得な安い方へとシフトしていきます。
家族でシェアして使うなら、Apple Musicはお得です。毎月1480円で、最大6人のメンバーが各々のデバイス上からアクセスできますからね。
独自コンテンツ
ユーザーに継続して利用してもらうには、そのプラットフォームにしかない独自コンテンツの投入です。
「Apple Music」はインディーズが多いので、ここが強みになるかもしれませんね。
見放題動画配信サービス
次は動画を見ていきます。
YouTube Red
毎月9.99ドルで、You Tubeを広告無しで見ることができるサービスですが、同時にGoogle Play Musicも聴き放題になります。
音楽と動画のサブスクリプションが融合した形です。
ただし動画のサブスクリプションといっても、HuluやNetflixのように映画が見れるというわけではないです。YouTubeでは今後、動画のオリジナルコンテンツを投入すると言ってますので、今後の展開が楽しみです。
プライム・ビデオ
Amazonプライム会員は、年間3900円でプライム・ビデオが見放題になります。
プライム会員向けのサービスは他にもあって、お急ぎ便の利用や、Kindleオーナー ライブラリーが読めたりします。
米Amazonでは、プライム会員向けに、プライム・ミュージックという音楽のサブスクリプションのサービスも一緒に利用できます。近い将来、日本でのサービスも始まるはずです。
Fire TV Stick
Amazonプライムビデオの販促ツールとして、期間限定で980円で販売されました。今は4980円です。CPUを内蔵しているので、Apple TVのように単体で映画をレンタルできます。
Fireタブレット
プライム会員なら4980円で購入できます。7インチのタブレットがこの金額だと、他社は太刀打ち出来ないですよね。
ミラーリングはできませんが、タブレットで映画をレンタルしたり、電子書籍を読んだりできます。プライム会員なら毎月1冊無料でKindleオーナー ライブラリーを利用できます。
「Hulu」や「Netflix」は?
動画配信サービスだけを提供しているサービスは今後厳しくなっていきます。
価格を下げてコンテンツの安売り合戦をするか、価格を据え置きにするならオリジナルコンテンツを投入して会員を囲い込むかの戦略が必要になっていきます。
今後のサブスクリプション
「Amazonプライム」や「YouTube Red」のように複数のサービスを組み合わせて提供しないと生き残れなくなりそうです。
「Amazon」で定額制音楽配信サービスが、「Apple」で見放題動画配信サービスが提供されるはずです。「Amazon」「Google」「Apple」の3つのプラットフォームに寡占化していきそうですよね?
平行して今後、コンテンツの値段はどんどん下がっていきます。コンテンツホルダーにとって冬の時代が来ます。
コンテンツの質は?
どこのプラットフォームでも同じようなサービスが提供されるようになると、コンテンツの値段はどんどん下がっていきます。コンテンツホルダーにとって冬の時代が訪れます。
コンテンツの値段が下がることにより、制作の予算も少なくなりますから、質が下がっていく可能性が高いです。
スタジオジブリのサブスクリプション
ドワンゴの川上量生氏が、コンテンツホルダーであるスタジオジブリの生き残り策として、「コンテンツ制作者のスタジオジブリが、サブスクリプションサービスを始めて、そのプラットフォームを作る」というお話をされていました。
サブスクリプションの会員には、制作舞台裏や試写会に参加できるなどの特典をつけたファンクラブのようなプラットフォームを作って行くのです。
コンテンツ制作者にとって、直接ファンと交流することが重要になってきそうです。
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