2016年2月に「ゲオチャンネル」がスタートします。ずいぶん先のサービスですが、早いタイミングでのプレスリリースですね。
2018年2月18日追記 ついに始まります。
「エイベックス」と提携してサービスを展開します。「docomo」が展開する「dTV」も「エイベックス」がコンテンツを提供しているので、同じようなコンテンツにならないのか気になります。
動画配信のプラットフォームになりそこねた「ゲオ」
「ゲオ」は全国に1,200店舗を展開していて、年間ユニーク利用者数は1600万人を超えます。「ゲオ」がとるべき戦略は、動画配信のプラットフォームを作るために、コンテンツホルダーの「エイベックス」と提携する戦略が正しい戦略でした。
報道によれば、コンテンツの調達はエイベックス側が担当するということです。コンテンツホルダーなんて他にもあるわけですから、もったいないですよね・・・
文句ばかり言ってもしょうがないので、サービスを見てみましょう。
ハイブリッドVODを提供する「ゲオチャンネル」
「ゲオチャンネル」は、Netflixと同じサブスクリプションのサービスと、DMMが展開するネット宅配レンタルを合わせたサービスを展開します。
サブスクリプション
月額590円で映画・ドラマ・アニメなどの動画コンテンツが見放題となります。8万タイトルを揃えています。
ネット宅配レンタル
オプションプランを2つ用意しています。サブスクリプションのサービスに追加する形でのサービスです。
店舗で旧作タイトルを月20本までレンタル可能な月額590円プランと、宅配レンタルで月8本を14泊15日でレンタルできる月額590円プランがあります。24万タイトルを揃えています。
サブスクリプションの動画配信コンテンツと、宅配DVDのコンテンツは、どのくらい被るのでしょうか?同じものだったらわざわざDVDレンタルする必要は無いですから。
画像種類
1アカウントにつき最大5台までデバイス登録可能で、いつでも映像を視聴できます。対応端末として、スマートフォン・タブレット・PC・テレビを検討しているようです。
画質は2種類用意しています。
- SD(標準画像)
- HD(高画質)
オンラインDVDレンタル
1998年に、Netflixでサービスが提供されました。イギリスではAmazon.comがサービスの提供を行っています。どの企業も、サービス形態はNetflixを真似していて、PCやスマートフォンでウェブから申し込みをすると、DVDが配送されるというものです。
店舗で借りるのと異なり、延滞料金や返却期限はなく、往復送料も含まれています。ただし、一度に借りる枚数に制約があるので、実質借りられる本数に制限はあります。
宅配DVDのデメリット
宅配でDVDを届けてもらう場合、見たい時に誰かが借りてたら見ることができないので、人気タイトルはかなり待たされます。物によっては数ヶ月待つこともあります。
独自コンテンツが不可欠
NetflixやHuluなどの動画配信プラットフォームが、差別化を図るには独自コンテンツを投入する必要がありますよね。この場合、独自コンテンツは自社で制作するのが、他のプラットフォームで配信されることがないので、一番効果が高いです。
Netflix
Netflixはアカデミー賞のノミネート作品など、数多くの独自コンテンツを作っています。コンテンツホルダーからコンテンツの提供を受けるだけではなく、制作に関与して、Netflixでしか見ることのできないコンテンツを提供しています。
日本での展開にあたって、「テラスハウス」もNetflixの独自コンテンツとして放送されます。
Hulu
日本テレビの資本が入ってから、アニメやお笑いなどの独自コンテンツに力を入れております。海外ドラマはNetflixより新しい作品が提供されていることも強みです。
スマートフォン(スマホ)やパソコンなどネット経由で見られる月額制動画配信サービスの新しい試みに注目が集まっている。Huluと同社を2014年4月に子会社化した日本テレビが、初めてオリジナルドラマを共同製作し、『金曜ロードSHOW!』の枠で2015年6月19日に1話目(2時間ドラマ)を放送。その直後からHuluで2話(1時間ドラマ)の配信を始め、その後5話まで全7回を6週間にわたり順次配信スタートさせた(4、5話は前・後編に分かれている)。
Amazonプライム
年会費3,900円のサブスクリプションです。Netflixが9月2日のサービス開始に合わせて、8月27日にプレスリリースを行いました。
わたしの中では、Amazonプライムが本命です。
Amazonは、2014年だけで「プライム・ビデオ」のコンテンツに世界で13億米ドルもの投資を行いました。この投資は日本も含め2015年も継続しており、最近では世界的に有名な映画製作者やプロデューサー、著名タレントなどと、新たなオリジナル作品を制作することで合意したと発表致しました。日本でも、日本の人気ドラマやバラエティ番組、映画など様々な魅力的なコンテンツを、「プライム・ビデオ」で提供していく予定です。詳細につきましては、順次発表してまいります。
米国 Amazonスタジオ ※注 のバイスプレジデント ロイ・プライスは、「Amazonが独自に制作する数々の作品を日本でも提供できることを楽しみにしています。『モーツアルト・イン・ザ・ジャングル』や、ゴールデングローブ賞を受賞した『トランスペアレント』、子供向けテレビ番組『タンブルリーフ』を見放題でお楽しみいただけるこのサービスを、日本の皆様も喜んでいただけるものと思います。我々は、Amazonプライム会員のお気に入りとなるような映画やテレビ番組など、オリジナルのエンタテインメント作品を生み出すことに情熱を傾けています。日本の皆様にもきっと気に入っていただけるものと信じています」とコメントしています。
dTV
4月22日に「dビデオ」から「dTV」へと名称変更しました。Netflixなどの黒船来航に備え、独自コンテンツを充実させるということです。
イタリアの巨匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督や、日本の紀里谷和明監督など世界的映画監督を起用してオリジナル映像作品を制作するほか、実写版映画 進撃の巨人と連動した実写ドラマ「dTVオリジナル 進撃の巨人」を8月より独占配信。
「dTV」との違いは?
「dTV」は「docomo」と「エイベックス」がサービスを提供しており、「ゲオチャンネル」と同様に、コンテンツは「エイベックス」が担当しています。
「dTV」のコンテンツ12万タイトルに対して、「ゲオチャンネル」のコンテンツは8万タイトルです。
この数字だけを見ると、独自コンテンツがあるようには思えませんが、2016年2月まで5ヶ月ありますので、タイトルは増やしてくるかもしれませんね。
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