政府は国内企業を守ってくれない!!!グローバル企業に対する保護政策!?

島野製作所とアップルの裁判が佳境を迎えています。

大和魂ここにあり!「巨人アップル」との特許訴訟 一歩も引かぬ中小企業のオヤジ

米アップルを日本の中小企業、島野製作所(東京都荒川区)が昨年8月、特許権侵害と独占禁止法違反で訴えた裁判が、佳境を迎えている。アップルは特許を持つ島野の社員に、共同特許にするように働きかけたり、「特許無効審判」を提起するなど、なりふり構わぬ戦術で優位に立とうとしているという。一方の島野は6月初旬、アップルに部品を供給しているアジアの製造会社に、特許を侵害しているとして販売差し止めを請求。時価総額で世界最大の企業に対し、一歩も引かずに立ち向かっている。

「MagSafe」の技術を持つ島野製作所

電源アダプタのコネクタ部分などに使われる「ポゴピン」というピンの専業メーカーです。非上場企業で、俗にいう中小企業ですが、技術力の高さはピカイチです。米半導体インテル、韓国サムスン電子などを取引先に持ち、知る人ぞ知るアップルの1次サプライヤーなのです。
Macbook AirやMacbook Proの「MagSafe」の技術は島野製作所のものです。

何が問題なのか?

アップルから依頼を受けて新製品用のピンを開発(おそらくMacbook AirやMacbook Proの「MagSafe」)。
そのピンの増産を何度も求められ、量産体制を構築したにもかかわらず、約半年後に突如、ピンの発注量が激減。このときアップルは島野との合意を無視し、別のサプライヤーに代替ピンを製造させて、しかも島野の特許権を侵害していました。
取引再開を求めたら、アップルは値下げを要求。1次サプライヤーとはいえ下請けですからその条件を飲むと、Apple側はさらにリベートの支払いも要求。
金額はなんと、約159万ドル(当時、約1億6000万円)。
アップルが持つ在庫ピンの購入時価格と、島野が値下げしたピン価格の差額分に、在庫ピンの数量をかけて算出した額です。
本当にひどい話です。

アップルを訴えた島野製作所が武器にした特許とは

島野のプレスリリースには、どの特許権が根拠かは書かれていませんが、現時点で島野製作所が日本で所有する特許権は第5449597号第5329516号第5280511号の3件です。MagSafeのピン部分の構造の特許と思われます。

なお、当然ながらアップルはMagSafe自身の特許権(第4774439号)を持っているのですが、この特許は磁気で結合されるコネクタ全体の構造に関するものであって、個別のピンの構造には及んでいないと思われます(特許ファミリーの内容を全部見たわけではないので確実ではないですが)。

また、ついでに米国での状況を見てみると、島野製作所の上記国内出願に優先権を主張した国際出願(PCT/JP2012/065099)から米国に国内移行した米国出願13/878,280に対して、つい先日の9月3日に登録査定が出ています(まだ特許番号は確定していません)。日本での裁判に直接関係ないとは言え、アップルとの交渉において有利に立てる材料なので島野側関係者は万々歳だったのではないでしょうか?

2006年「MagSafe」→ 2012年6月「MagSafe2」への変更はこれが原因なのかもしれませんね。

Magsafe

利益至上主義のApple

ティム・クックになってからこの傾向が強いですね。

総額100億円アップル社を訴えた 日本の中小企業島野製作所「下請け」だからって、ナメるなよ 絶対に負けられない戦いがある

「ティム・クックはジョブズのようなアーティストではありません。彼はコンパックやIBMといった大企業で調達担当として辣腕を振るってきた人間です。ジョブズが太陽とすれば、クックは月。ジョブズが世界中が憧れるようなデザインの商品をつくる裏で、彼はそれをギリギリのコストで世界中の部品メーカーから調達するという影武者のような役割を担ってきました。いまの『世界一アコギな企業』といってもいいアップルをつくり上げた人物です」(後藤氏)

Apple、第2四半期の業績を発表

2015年4月27日、カリフォルニア州クパティーノ、Apple®は本日、2015年3月28日を末日とする2015年度第2四半期の業績を発表しました。当四半期の売上高は580億ドル、純利益は136億ドル、希薄化後の1株当り利益は2.33ドルとなりました。前年同期は、売上高が456億ドル、純利益が102億ドル、希薄化後の1株当たり利益が1.66ドルでした。売上総利益率は、前年同期の39.3%に対し40.8%となりました。当四半期の米国市場以外の売上比率は69%でした。

これだけの利益を出しながら、1次サプライヤーである下請けをいじめるというのはアコギですよね。
Googleやサムスン電子のようにビジネス上の競合相手との裁判なら分かりますが、この自体は世界でも異例の事件です。

なぜグローバル企業を取り締まらないのか

大企業と中小企業には下請法が適用されます。
ただし双方が国内企業という条件付きですが・・・

端的に言いますと、大起業が立場の弱い中小企業を買い叩いてはいけないという、商売において弱者である中小企業の保護を謳った法律です。
公正取引委員会の指導のもと、運用されています。

グローバル企業への保護政策

理念は素晴らしいのですが、中小企業庁が発行している「下請法110番」を見ると、運用は最悪です。

Q13.海外法人との取引
A社(資本金 900 万円)は、海外のB社(メーカー)から部品の製造の外注 を受けています。B社は、納品した後に、いつも当初の発注金額からの減額を求めてきますが、B社に対して下請代金法違反を問えないのでしょうか。

A.
外国の法律に基づき設立された企業が日本国内に在住する企業に発注し た場合、この外国企業に対して下請代金法が適用されるかについては、外国で行われた行為又は外国に在住する企業に対して、自国の下請代金法を適用できるかという、「域外適用」の問題が生じます。
下請代金法の趣旨が日本の下請事業者の不利益を擁護しようとするものである以上、外国企業に対しても下請代金法を適用すべきという考え方もありますが、現時点においては、国は運用上、海外法人の取締まりを行っていません。

国家とインターネット

ビジネスを行っているのが海外の法人だったり、サーバーが海外に設置しているウェブサービスの場合、国家の主権は及ばないため、国内法は適用されません。
そうはいっても、インターネットに繋がっていれば、それらのサービスにアクセスすることが出来るので、日本人向けのウェブサービスを提供していても、日本の法律の適用を受けないといったケースもよくあります。

今回のような日本の中小企業いじめが起こると、Apple製品を買うことに抵抗が出てきますね。
といってもGoogleかMicrosoftへ移行するしか選択肢はないのですが・・・

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